
湊かなえ原作、松たか子主演の映画
簡単に言うと、娘を殺された中学校教師(松たか子)がその犯人に復讐をしていくというお話
犯人は誰だ!?という様な推理的な映画ではありません
犯人や殺害の方法などは冒頭でスグにわかりやすく教えてくれます
娘を殺された教師、殺害した犯人とその親、クラスメイトそれぞれの立場から
事件までの経緯、事件後の行動を『告白』という形で語っていく内容です
HIV、少年法、学級崩壊、いじめ、引きこもり、インターネット、モンスターペアレント・・・など
今の時代の教育者気取りのコメンテーター達が好きそうな事例を作品の中に織り交ぜながら、松たか子の復讐劇を描いています
「衝撃的な作品」「考えさせられる映画」「現代社会の実態」なんて言う人もいるかと思いますが、大して衝撃も受けませんし、殺人までの経緯の描写もあまり上手いとは思えません。
「現代社会では些細な事から人を殺してしまう」「若年層の殺人には被害者への直接的な恨みよりも、加害者の内側の問題(育てられ方)」などとテレビの馬鹿なコメンテーター達がそろって口にしたがる様な事が現代社会の実状だという前提で殺人が描かれている事が何となく安直過ぎないか?と思ってしまう
悪びれていない殺人犯の少年に家族を失った被害者遺族が復讐という流れを作りたくてそうしたのだろうけど、もう少し加害者や被害者遺族に感情移入が出来る形で描いて欲しかった
実際問題、この作品中の松たか子の行為は法で裁かれてしまう行為ばかりなので(牛乳の件や鞄の件など)緻密な計算で綿密に考えた復讐行為とは言い難い。普通なら牛乳の件で通報→逮捕→ワイドショーという流れになり(血を混入させてなくても)、復讐にたどり着けない。行き当たりばったりでの復讐行為なのに、さも計算された行為的に描写されている
それならば初めから母親にインターネットのサイトの情報を伝え精神的な苦痛を与えたり、加害者の目の前で母親を殺したりすれば?と感じてしまう
どの道、鞄を置いた事で逮捕、起訴される訳なんだから(携帯電話の通話記録から経緯がバレる訳だしね)
自分の手で母親を殺させる事が目的だったなら、実際に血を混入→逮捕→実刑→刑期中に作戦戦略→釈放後に作戦実行。ってな感じのもう少しお利口な主人公設定にして欲しかったかな
映画はR15+指定になっているが、話題性を上げる為に無理にR15+指定になるように無駄な惨殺シーンや体育館の妄想死体シーンを取り入れてる感じが否めない。爆発中の演出の逆回りの時計は何の為にあんなに長尺にしたのだろうか?また、ウェルテル役の俳優起用はウェルテル→ゲーテの恋→僕の初恋を…で、彼にしたのか?と、どうでもいい事が気になってしまった・・・
なんちゃって。