昨日付けで、とあるステージを降りた。
忙しい一日だったから実感が追いつかずフワフワしてるけど、とにかく、こういう機会を貰ったので、書きたいことを書こうかなと思う。
ここから先はかなり素の話になるから、アイドルのブログとしては明らかにルール違反なんだけど、その活動も卒業という形の節目を迎えた。だからもういいかなと思っている。
アイドルって、マジでなんなんだろう。
いつからかそんな馬鹿なことをちょっとまじめに考えるようになった。
いや、馬鹿なんだけど、馬鹿にせず、少し聴いて欲しい。
例えば文化祭、キラキラした衣装を着てアイドルのダンスを覚えて音源をかけて普段しない化粧もして、ステージで踊る。多分それは楽しい。見てる方も、友達が先輩が後輩が普段しないような姿を見れてテンション上がるし、盛り上がれる。
けどその時ステージの上の人々は『アイドル』なのだろうか。
多分違うんじゃないかと思う。
いや、プロじゃないからとかそういう夢の無い話をしてるんじゃなくて、その人々の活動には2回目以降が想定されてないからだ。
やることも把握されてて、出オチなんか当然通用しなくて、雰囲気で誤魔化すことも許されない状況で、それでもその人達なりに『お客さん』を想定して喜んで貰おうとパフォーマンスを考え出した時、アイドルが生まれるのかななんてことを考えた。そんなことをまさかこの脳味噌で考えるとは思ってもみなかったけど。
あるとき、ステージの上に上がって、ほとんどお客さんからの反応がなかった。
それまでのステージから想定してた反応と全く違ったからライブは大失敗して(個人の感想だけど)、しばらくトラウマになった。『くそスベったらしいじゃん』なんてことも言われた。スベるも何も、ネタじゃないんだけどな、とか、もうその段階では思ってたのかも知れない。とりあえず、そのグループでの活動が凄く嫌になった。メンバーの皆、それぞれそうだったかも。
今思えば、後輩に何やら面白いことをやってるグループがあるぞってことで可愛がってくれてた先輩が卒業していなくなったから、それまでそこに甘えてた分のツケが来たということだった。
そこからなんというか、皆が再び盛りあげてくれるようになるまで時間がかかった。いちいちフォーメーションとか、要素が多いグループだから、面倒は多かったけど、自分たちなりに一生懸命になっていたから、回りがそれを汲んでくれたのだと思う。
色々思い出してみると、最初にグループを組んだときとは、ステージに立つことへの意識が明らかに変わっていることに気付く。
なんだかんだ、学んだことが多かった。多分ネタでやってたって思う人が大半だろうけど、きちんと『アイドル』というコンセプトと名前を掲げてステージに何度も立つというこの端から見たら馬鹿馬鹿しい作業を、やってみせてみろとも思う。
やる気になるかどうかではなく、やってみた後に、本当に100%そのステージがネタでしかないと思えるかどうかを、ぜひ試してみて欲しい。
昔、ツイッターアカウントを作った。アイドルなのだからそれくらいやるか、と思った。メンバーの基本情報を考えるのは楽しかった。公式の仕事ぶりは中々のものだと今でも思う。
グループの方針でブログを始めた。『なんでブログ?』という疑問には、アイドルはブログをやっているのだという回答が返ってきた。そうか、と思って諦めた。
LINE@という全く知らないSNSが起用された。唖然としつつも楽しい更新作業だった。
デビューから1周年の学祭は色々な人が一緒に盛り上げてくれた。『何をやってんだ自分は』とはあまり思わなくなっていた。
メンバーは、『何かを好きであること』に関して、ずっと自分の先輩だった。
推しの動向ひとつでメンバーの絶叫を聴いた。ずっと凹んでる人もいた。何よりも優先させたい趣味を持ってる人がたくさんいて、そういう好きの力が彼らの呼吸を作っている、ペースを作っているのだと思った。
はっきり言ってアイドルになんか興味は無かった。でもそんな人達と組んだグループだから、ぶっちゃけ忙しいとか思っても中途半端は出来ないなと思った。何か壊したくないものがあった。
そして、アイドルという、誰かの憧れを象徴するものに触れていれば、これからの人生で、誰かの好きをもっと理解できるのではないかという、なんとなーくそんな本気の打算もあった。
その計画には、割と成功したと思っている。
色々なことを教えてくれたシナモンシュガーと、形だけでも、そして心から応援してくれていた人達にも、無上の感謝を。
本当にありがとうございました。
あと、Sweet Dreams。