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book memo

読んだ。思った。

❄️あらすじ❄️

優しい「雪」が降り注ぐミステリアス・ラヴ・ストーリー

 ずっと妹と二人で行きてきた結城佳帆は、ある日、図書館の司書、舞原葵依に恋をする。真っ直ぐな心で、彼への想いを育んでいく佳帆だったが、葵依には四年前に失踪した最愛の妻がいた。
 葵依の痛みを知った佳帆は自らの想いを噛み殺し、彼の幸せだけを願う。届かなくても、叶わなくても、想うことは出来る。穏やかな日々の中で彼の再生を願う佳帆だったが、彼女自身にも抱えきれない哀しい秘密があって……。
 喪失と再生を描く『雪』の青春恋愛ミステリー。

(文庫本裏表紙より引用)


❄️てにとるまで❄️

 数年前にこの本の表紙に一目惚れをした。裏表紙を見ればしかも相手は図書館司書の設定。これは読むしか無いと思ったが、よく見たらこれはあるシリーズの四作目だった。
 というわけでドラマや映画は始まりの1秒から観ないと気が済まない私はおとなしくシリーズの一作目から購入した。
 花鳥風月シリーズを構成する『蒼空時雨』『初恋彗星』『永遠虹路』そして『吐息雪色』。綺麗なタイトルにワカマツカオリさんのイラストがとてもマッチしている。
 しかし結局私は最初の二作を読んだところでなぜか続きを買うのをやめてしまった。率直に言えば、あまり肌に合わなかった。だから昨日図書館でこの『吐息雪色』のタイトルを見つけたときも「表紙がとても好みだったやつだ」から一応読んでおくか、という気持ちで、三作目を飛ばしていることに気がつきながらその上で借りた。(巻数に従わないのは私にしては本当に珍しい)
 けれど読んでみればあっという間に引きずり込まれる。やっぱりキャラの思考回路や行動に疑問は感じてしまうものの、最後になればすべて納得できる仕様。
 乾くるみさんの『イニシエーション・ラブ』を彷彿とさせる壮大な仕掛けでした。これはぜひ二度読みたい。


❄️ねたばれありかんそう❄️

 最初は設定に惹かれ、出逢いに惹かれ、読み進めていった。途中で佳帆の性格や真奈とのやりとりに若干いらだちを感じたものの、読み進めることに支障はなかった。
 三分の二ほどを過ぎ、頭の中でいろんな憶測をしながらあるページを繰った瞬間、意味が、わからなく、なった。
「え、これどういうこと? なんでなんで?」
 思わず声に出していたであろう。ページを多少前後しながら頭の中の落ち推察をどんどん展開に合わせて変えていく。一瞬パラレルワールドというとんでもSF設定にまでなったところで、私は嵌められていたことに気がついた。
「あぁ……そういうことか……」
 これも声に出ていたかもしれない。一旦わかってしまえば、頭の中に引っかかっていた表現の説明がすべてつく。
 なんかここの感情の流れ不自然だな、なんでこういう行動になるの? と疑問に思ったところがすべて解決されていた。
 そして最初の数章をぱらぱらと読み返してみてびっくり、手の込んだ細かい仕掛けが実はあちこちにあったのだ!
 特に真奈の年齢や佳帆の家を出るときの癖など、読み返したときに「あっ」と思うような表現がたくさんあった。
 いやいや、やられました。もしかしたら今なら、第一作も第二作も面白いと感じられるかもしれません。
 本は読んでいる側の年齢や環境にも影響されるから、本当に面白い。

 私のとんでも迷走推論一覧。
・佳帆は葵依が真奈の好みドンピシャだから二人を巡り合わせようとした→真奈が外に出るきっかけ しきりに真奈に会わせようとしていたように感じたため。
・真奈は実は記憶喪失の雪蛍さん!? 二人のいなくなった時期が重なっていたため。
・後半から分岐したパラレルワールドで片方では真奈がいなくて、もう方法では葵依が嘘。 最終的にはこれが一番近かった。ただパラレルではなく、時系列の問題だったが。
 さてさて、綾崎先生。私はどれほどあなたの想定したミスリードにひっかかっていたでしょうか(笑)

 最後に。佳帆と葵依の付き合い初め方がとても葵依らしくて微笑ましかったです。


読了日 2014年7月9日(水) @TOKYO
☆あらすじ

 怪事件は、ひとりの画家の遺書から始まった。その内容は、六人の処女から肉体各部をとり、星座に合わせて新しい人体を合成する、というもの。
 画家は密室で殺された。そして一ヶ月後には、六人の若い女性が行方不明!
 奇想天外の構想、トリックで名探偵御手洗潔をデビューさせた、衝撃的傑作。

(文庫本裏表紙より引用)


☆かんそう

 前にこの家に住んでいた人は、大層なミステリファンだったらしい。私でも知っている最近の作品から、ページの端が茶色く変色している古い作品まで、家の各所に散らばった本の種類は千差万別。
 ミステリ系をまとめてある本棚から適当にこの一冊を取ったのは、これが島田荘司が講談社文庫で出版した一冊目だったからだ。続き物の二巻や、下巻の無い上巻を読むのは嫌だったため、ちょうど良いとばかりに手に取ってみた。
 後になって知ったことだが、この作品は「新しい古典」と言われるほど有名なミステリらしい。

 構成的には、最近のミステリ小説にはあまり見ない読者に挑戦する形式で、本文がほぼ探偵・御手洗と助手(?)・石岡の会話文で構成されていたにも関わらず読みやすかった。
 内容的には期待を裏切らない仕上がり。緻密に作り上げられているなぁという印象。
 シャーロック・御手洗とワトスン・石岡の言い回しが時たまものすごくツボにはまる。面白い。

 ちなみに謎は自力では解けませんでした。


読了日 2014年7月3日 @東京

★ ★ ★ ★ ★

Damsel】 恋愛・短編
http://damselxxx.web.fc2.com/novel/msk/index.html


❄️あらすじ❄️

 とある国の第三王子・イアンと盲目のお姫様・ルミエールのお話。
 政略結婚で結ばれた二人。イアンはルミエールの父王の死後離縁すれば良いと高をくぐっていたが、一緒に過ごすうちに——


❄️ネタバレ有り感想❄️

 こういうお話、大好きです。
 反発からの溺愛、うまうまですね。
 何度も読んでしまうDamselさんの短編でした!