2016年JAF全日本ラリー選手権第8戦
「第44回 MCSC ラリーハイランドマスターズ2016」
大会のひとコマと旅の途中
その1 行きの旅の途中 & 車検まで
1 猿橋(山梨県大月市)


①② 10月14日(金)朝に横浜の自宅を出て2時間、最初の休憩地です。
大月市は人気演芸バラエティ番組『笑点』でお馴染みの落語家の三遊亭小遊三の出身地。林家たい平との大月・秩父戦争で両市の都会度、田舎度が面白く語られています。その大月市に「岩国の錦帯橋」、「祖谷のかずら橋」(「木曽の棧(かけはし)」または「黒部の愛本橋」の説もある)と並ぶ「日本三奇橋」のひとつ、「甲斐の猿橋」があります。上から見ると何の変哲もない木橋です。花瓶のススキが秋らしい演出をしています。


③④ 昔昔、峡谷を猿が手としっぽをつないで渡るのをヒントに架けられたと言われています。
長さ30.9m、幅3.3mはさほど大きい橋ではありませんが、高さが31mもあるため橋脚が造れず、鋭くそびえたつ両岸から張り出した四層のはねぎによって支えられています。

⑤ 橋の脇にある真っ赤な鳥居が目立つ神社「山王宮」は、きっと橋に関わるそれなりの言われがあるに違いありません。
2 道の駅 白州(山梨県北杜市)


①② 自宅から4時間後、2回目の休憩地。南アルプスの天然水の産地。駅内に2か所にある名水百選の湧き水「尾白川の水」を汲む人が入れ代わり立ち代わりで絶えません。


③④ 北杜市白州町は松尾芭蕉の俳友・山口粗堂の生まれ故郷。道の駅白州内に「目には青葉 山ほととぎす 初かつお」の句碑がありました。
目からは鮮やかな「青葉」、耳からは美しい鳴き声の「ほととぎす」、口からは食べておいしい「初鰹」と、春から夏にかけ、江戸の人々が最も好んだものを俳句に詠んでいます。夏の季語が3つも入った珍しい俳句。
3 アイバワークス(長野県塩尻市)


①② 今日の主たる訪問先は「アイバワークス」。会長の相場計人さんは元ラリードライバー。今でも往年の名車が集う本格アベレージラリー、「Legend of THE RALLY(レジェンドオブ ザ ラリーに参加しています。今年は11月11日(金)12日(土)に長野県蓼科市ピラタス蓼科スノーリゾートで開催されます。相場さんとは1980年代全日本ラリーで知り合いましたが、その後1993年のダカールラリーの三菱ラリーアートチームのサブスポンサーをして頂きました。以来高山方面に行く際にはご挨拶がてら立ち寄るのが習慣になっています。


③④ アイバワークスの主力商品はその昔はラリー競技車や4駆のガード類、ルーフキャリヤ類等でしたが、ラリーマーケット4駆マーケットの縮小とともに、トラックマーケットに転進。いまではステンレス製スライドデッキ「ノセルダ」を主力としています。2年前創立50周年を機に社長業をご子息の壮太さん(④写真の左)に任せ、とはいえ未だに取締役会長として最前線で仕事を続けています。


⑤⑥ 工場玄関のロビー、階段は過去納品したノセルダの写真だらけでした。
4 安房峠


①② つい先週も安房峠を越えましたが、今回も有料の平湯トンネルを通らず、安房峠へ。紅葉が進んだかどうかでしたが、多少黄色がありましたがあまり変わりません。先週は天気が悪く、なにも見えませんでしたが、その代り今回は晴れて、遠くの槍ヶ岳が一望でした。
5 ラリーヘッドクオーター(HQ)


① 10月14日(金)14時 HQのあるモンデウス飛騨位山スキー場に到着。
② 早速メディア登録。受付けはプレイドライブ編集長の伊吹浩明さんが代行。メディアオフィサーは中條美幸さん(右)。


③ ラリー北海道でコース担当競技長補佐を務めている中田省吾さんが競技役員の助っ人参加。ここ高山の位山は寒いのでストーブのお出まし。札幌でもそろそろ冬支度だそうです。
④ メディア受付けの隣では、選手受付けで参加確認、書類検査が行われており、丁度#1番奴田原文雄選手とコドラのCMSC福島・佐藤忠宜選手が現れました。前戦第7戦まで奴田原選手159.6ポイント、2位勝田範彦選手137.4ポイント、3位新井敏弘選手124.0ポイントと三つ巴のチャンピオン争いが続いています。今回を含め残り2戦、奴田原選手の走りに期待しています。奴田原選手がドライバーチャンピオンになれば佐藤選手がコドライバーチャンピオンとなります。


⑤ そこに今回JN4クラスに86で参加のヘイキ・コバライネン選手も参加確認に出頭。コバライネン選手は2007~2013年のF1ドライバーで、08年F1ハンガリーGPで優勝経験を持っています。
昨年の2015年から活動の場を日本に移し、スーパーGT参戦しています。全日本ラリーも今回で3戦目の出場。過去2戦まだ完走していないので、果たしてどこまで結果を残せるか?注目。
⑥ せっかくなので、ミーハーしました。気楽に応じてくれたのが好印象でした。


⑦ CMSC群馬の草間一朝さんは、#11番JN6クラスにインプレッサで参加のCMSC群馬の吉秋圭選手のチーム監督。選手の参加確認に同行してきました。
⑧ CMSC道北・鷹野健太郎選手は、#18番JN5クラスにミニクーパーで参加。昨年はJN3クラスにデミオで参戦、第7戦ラリー北海道で我が目の前で大転倒リタイヤ、最終戦でもリタイヤしましたが、シリーズ2位。今年はクルマを作り換えて今回が初参加。コドラもCMSC道北・尼子祥一選手から福田智治選手に変更。
6 スタート前サービスパーク


① サービスパーク はモンデウス飛騨位山スキー場駐車場に設けられています。高所にあるため朝晩は相当冷えます。 奥の山が位山。
② 2014年9月に大噴火した御岳山(おんたけさん)が左手奥、遠くかすかに見えます。相変わらず白い煙を吐いてました。


③ ヨコハマタイヤ サービストラック
④ ヨコハマタイヤ サービスブース


⑤⑥ ダンロップサーブスブース。


⑦⑧ ダンロップのニュータイヤは市販スポーツラジアルタイヤは、DIREZZA β02タイヤ。公道での雨天時の安全性、参戦コストの抑制の見地から、2016年からターマックラリーでのタイヤが複数のたて溝を有するタイヤに制限され、これまで主流だったSタイヤが禁止されました。


⑨⑩ 1号車の10分前にコースを最終確認する0号車は高山短大(高山自動車短期大学)の車。ラリー北海道のときはCMSC群馬の星野博選手がこの車を競技車として参加しました。メンテナンスは高山短大の学生がしますが、ドライバーは、今回は星野選手ではなく別のクルーが務めます。

⑪ 追い上げはCMSC千葉・平塚忠博選手。
7 車検


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① 15日(土)朝7時30分。6時~9時までが公式車検の時間。まずはヘルメット、レーシングスーツ、グローブ、消火器等の装備品検査。
② 右は技術委員長の並木衛さん。第4戦福島、第6戦モントレーに続き今回で今年3回目の全日本ラリー技術委員長です。


③④ #18番ミニクーパーはJN5クラスに参加のCMSC道北・鷹野健太郎選手のマシン。


⑤ 鷹野選手の代わりに、サービス参加のCMSC道北・鎌田豊さんが立ちあい代行。息子の卓麻選手のサービスは受け持っていません。
⑥ 車両重量計測。排ガスの検査もここでやります。