2016年FIAアジア・パシフィックラリー選手権(APRC)第4戦
2016年JAF全日本ラリー選手権第7戦
「ラリー北海道」
大会のひとコマと旅の途中
その1
1 行きの帯広まで



①②③ この時期はLCC(格安航空会社)の料金が高めなので、電車運賃が高くなる成田空港まで行くメリットがなく、今回は羽田空港からスカイマークの6時50分発の始発便で新千歳空港へ向かいました。関東はあいにくの雨ですが、北海道は天気がいいのかしら?


④⑤ 新千歳空港で前日ひと足先に札幌入りしたCMSC本部・黒河清人さんと合流。レンタカーを借りて帯広に向けていざ出発。今回CMSC取材班は黒河氏と小生の2名です。


⑥⑦ 北海道もあいにくの雨。今年は8月30日の台風10号が北海道道東地区を直撃。道央と道東を結ぶ幹線道路も大被害。国道274号線日勝峠が崩壊し現在も通行止めのまま。代替路確保のため道東自動車道占冠IC~音更帯広ICが無料になりました。ただし千歳から帯広に行く場合、帯広から千歳に行く場合、いったん占冠ICで降りて乗り直さないと恩典は受けられません。(面倒でも当然そうしました)

⑧ 道東自動車道の十勝平原SAでは地元観光ポスターの間に「ラリー北海道」ポスターも貼られていました。
2 芽室町 島部牧場


①② 高速道路を芽室ICで降りて、帯広市に北接する河西郡芽室町に住むCMSC札幌・島部亨さんを訪問。島部牧場では毎年9月はジャガイモ、トウモロコシなどの収穫期を迎えるので、島部さんは仕事に精を出し全日本ダートトライアル第7戦今庄をスキップしました。幸いにも台風10号の被害は軽微に済んだそうです。10月2日の第8戦最終戦タカタもスキップしますが、タカタと同じ日に北海道地区戦最終戦があり、チャンピオンを賭けてマシン整備は怠っていませんでした。
3 元CMSC帯広・小林康弘さんと再会

① 次ぎに向かったのは同じく芽室町に住む元CMSC帯広の小林康弘さん。勤務先の北海道クボタの道東支店で会うことにしていましたが、約束の時間に急遽出張サービスの仕事に出かけることになり、再会はNGになりました。25日(日)ラリー終了後の帰路、高速に乗る前に会うことになりました。(写真)


②③ 小林康弘さんは1997年CJ4Aミラージュで全日本ラリー選手権第1部門(2駆)Bクラスチャンピオンを獲得。写真は当時発行のCMSCジャーナル56号(1998年1月発行)の表紙を飾りました。現在はCMSC帯広の会員から離れていますが、ライセンスは無所属で毎年更新。近々CP9Aで競技再開を目指しています。
4 CMSC帯広と交流

① 23日(金)夕方本部取材班2名は、毎年恒例のCMSC帯広事務局のある喫茶MONKを訪問。

② 会長の中村洋次さんをはじめ8名のCMSC帯広の会員に出迎えられました。

③ 情報交換をする前にまずは腹ごしらえ。「喫茶」とはいえ昼のランチもあり スパゲティ、ハンバーグ、豚丼などメニューも豊富ですがどちらかというと洋食系メニュー。我々には裏メニューの「サケいくら親子丼」を用意してくれました。


④ 会長の中村洋次さん。今年還暦を迎えました。クラブの運営取りまとめ、いつもご尽力ありがとうございます。
⑤ CMSC帯広の事務局長でMONKのオーナー青沼達也さん。 ラリー、ダートトライアル、ジムカーナ どのカテゴリーでも器用にこなし、ラリー、ダートトライアルでは全日本優勝の経験があります。最初はラリードライバーでしたが、竹下紀子さん(今は現役コドライバー)に負けて、ダートトライアルに転向したとか、逸話も残しています。


⑥ 福本光志さん。CMSC帯広3番目の古参(?)。 毎年ラリー北海道のコースオフィシャルを務めていますが、今年は台風10号の復旧特需で勤務先の土建会社が大忙しのため、オフィシャルより仕事優先にしたそうです。
⑦ 左)馬渕貴則さん。かつてはミラージュで北海道地区ラリーチャンピオンを獲得。ラリー優勝の度に地元紙「十勝毎日」の紙面をにぎわしていました。
右)岡田貴さん。同じクラブ員の菅原恭介さんとコンビを組んでJAF北海道地区戦ラリーに出場中。 2014年2015年と2年連続Aクラスドライバーチャンピオンで、今年も第7戦最終戦を前にチャンピオンを確定。


⑧ 菅原恭介さん。岡田貴さんのコドラ。欠場試合があるので、2年連続地区戦Aクラスコドラシリーズ2位。今年も欠場があり、最終戦次第でシリーズ2位。
⑨ 坂本樹一朗さん(右)は中村会長(左)の勤務先の部下で、なんと喫茶MONKの隣のアパートに住んでいるそうです。アパートのオーナーは青沼さん。ラリー中は同じくCMSC帯広の於本洋行さんとともにAPRC増村淳選手のサービスをします。


⑩ 村上比奈子さんは昨年秋入会のニューフェイス。コドライバーとして勉強中。来年は岡田選手のコドラに抜擢されるそうです。
⑪ つい美脚を見てしまいました。カメラのシャッターを切りましたが手ぶれかピンが甘くなっていました。青沼さんも最初に会った時まず脚に目が行ったと告白してくれました。 CMSC帯広のHPで、村上さんの写真を載せて、「CMSC帯広会員募集!」としたら、若手クラブ員が増えること間違いなし。


⑫ ワイワイガヤガヤ。19時に集合して早くも3時間が経過。
⑬ 22時。やおら高橋和夫さんが、仕事(十勝三菱自動車サービス)が終わって駆け付けてくれました。かれこれ10年前、往年のCJ4Aダートラドライバー。2006年のスナガワ全日本ダートトライアルではSA1クラスで6位入賞を果たしています。37歳まではモータースポーツ一筋でしたが、ここ3年は競技にはご無沙汰で、今は婚活に精を出しており、もっぱら「嫁さん募集」とあちこちの婚活パーティーに参加しているそうです。


⑭⑮ 開始から3時間半。あすは早いので22時30分にお開きとなりましたが、このあと坂本樹一朗さんがAPRC増村淳選手の翌朝の食事作りをするというので、隣のアパートに伺いました。


⑯⑰ 坂本さんは広島県福山市出身。大学が帯広畜産大学なので卒業後も帯広に留まり、中村洋次さんの勤める建設会社に就職。以来自炊生活。豚汁10人前はお手のものと、手際よく作り上げて、明け方4時半には北愛国サービスパークに向かいました。実は我々取材班は坂本さんの部屋に泊まることにしたので、豚汁の仕上げを見届けることができました。
24日(土)夜明け前4時30分、我々取材班は坂本さんと分かれ、SS3陸別に向かいました。
5 メディアカンファレンス

① 9月23日(金)14時にラリーヘッドクオーターのメディアセンターでメディア登録を済ますと14時30分から、APRCの有力3選手出席によるメディアカンファレンス(記者会見)。出席選手はガウラブ・ギル選手(インド)(中)とチームメイトのファビアン・クレイム選手(ドイツ)(左)と炭山裕矢選手。
司会はラリー北海道・メディアオフィサーの河野功さん。


② ギル選手はチームMRFシュコダからシュコダ・ファビアR5で出場。今季APRCに3連勝してAPRCシリーズポイントリーダー。2013年以来のAPRCチャンピオン奪還に向けて意欲満々。
③ クレイム選手は現在23歳の若手。昨年はシュコダ・オート・ドイチェラントから参戦したドイツ国内選手権で5勝、シリーズ2位を収めている。今年は国際ラリーにステップアップしてAPRCに初挑戦。チームMRFシュコダのAPRCマニュファクチャラーズ4連覇に貢献なるか?

④ シュコダ・ファビア4WD 排気量は1.6ℓ


⑤⑥ 2014年APRCアジアカップチャンピオンの炭山選手はクスコ・レーシングからAPRC初登場のマシン、トヨタ・ヴィッツ4WDで参戦。今年のAPRCに導入されたAP4車両規定に合致したトヨタ・ヴィッツベースの4WDカーは、キャロッセが独自開発した4WDキットを搭載し、エンジンは1.6Lターボという新規定マシン。熟成度はどうなのか?司会からさかんに問われ「走りこんで良くしていく」との回答に、まだまだ熟成が進んではいないのではないかと思われました。

⑦ 最後に3選手の健闘を祈念して記念撮影。
2 ラリーショー
小雨が相変わらず降る中15時45分から北愛国サービスパークでラリーショー。ラリースタート前、競技車両と参加選手が一堂に集まり、サイン会や記念撮影など選手とラリーファンとの交流会です。

① ヘイキ・コバライネン選手はフィンランド出身34歳、元F1ドライバーで2008年には優勝経験もあり、今回参加選手の中でも人気上位。2007年(ルノー)2008年(マクラーレン)はF1ドラーバーランキング7位を獲得。左はコドラの北川紗衣選手。


② 奴田原文雄選手とCMS福島・佐藤忠宜選手。ADVANキャップにサインを貰い、ご満悦の奴田原ファン。
③ プレイドライブ・伊吹浩明編集長のインタビューに答える奴田原選手。

④ 絵葉書にサインをする勝田範彦選手(左)と石田裕一選手。目下JN6クラスシリーズポイントリーダー。


⑤ 昨年JN6クラス全日本チャンピオンの新井敏弘選手(右)と田中直哉選手はポスターにサイン中でした。今年は2勝を挙げているも、前半3試合にポイントをあまり獲得できず目下シリーズ3位。
⑥ ウエアの背中にもサイン。


⑦ SUBARUの旗にサインをするCMSC道北・鎌田卓麻選手と市野諮選手。目下ドライバーポイントシリーズ4位。
⑧ 絵葉書にサイン。北海道は鎌田選手の地元なので三菱、スバル両ファンからも大人気。いつもファンとの交流をとても大切にしています。だからファンも多いのが納得します。


⑨ JN6クラスにエボ10で参戦の福永修選手とコドラの竹原静香選手。仕事の電話がかかって来て応対に忙しい。目下ドライバーポイントシリーズ5位。
⑩ 大嶋治夫選手(右)は2014年に2位の実績を持つベテラン。昨年不参加で引退かと思われましたが、まだまだ若いやつには負けたくないと復活の闘志。左はコドラの井手上達也選手。


⑪ JN5クラスにプジョー206で参戦の柳澤宏至選手(右)とコドラの中原祥雅選手。今季3勝を挙げて目下シリーズポイントリーダー。
⑫ 同じくJN5クラスにシトロエンDS3で参戦の関根正人選手(手前)と小坂天崇選手(奥)。関根選手は昨年CJ4Aミラージュで3勝を挙げてシリーズ2位。今年は外車に変えて参戦するも未勝利。本大会にも2013~2015年まで3連勝。地元北海道は道をよく知っているだけに、車が変わっても負けられない!

⑬ ラリー界のイケメンドライバー、番場彬選手はかつてAPRCアジアカップに参戦していただけに海外のファンも多い。昨年は全日本ラリーJN4クラスに86で参戦、最終戦でクラッシュ。今年は車を軽自動車のアルトワークスに乗り換えてJN1クラスに参戦するも、ライバルの普通車デミオ、スイフトに苦戦。