私は昨今の我が国を取り巻く安全保障環境に危機感を持っている。危機感を持つ理由は、他国からサイバー攻撃、軍事機飛来等の安全保障を脅かす事態が現実に発生しているという点にある。そして自衛隊員が日夜防衛を担って下さっているから国民は平和を謳歌出来ているという事実にもある。我が国は島国であり比較的、防衛上恵まれた地理環境にある。先の大戦で政府が瓦解したドイツと比較して我が国に連合国と交渉する政府が残った要因の1つには、四方を海に囲まれており容易に攻められ難い立地条件があった。しかし陸続きで他国と国境を接していないからこそ、危機に瀕しているという認識を国民が持てなくなる。このような事態に対応する為には、防衛に対する国民の意識の強化、現実的な施策を講じることが必要となる。福祉には社会保障と安全保障があり、我が国は安全保障費が社会保障費に比べて約7分の1程である。超高齢化社会を迎えている我が国にとって社会保障の充実は必要であるが、国防、治安、防災を担う安全保障の充実は同じく不可欠なものだと私は考える。
上記を踏まえ、近頃私の中で認識の変化があったのは我が国を守る為の米軍の存在である。過去には米軍の存在こそが、日本人の国防に対する他力本願を助長し外交においても米国の顔色を伺わなければならなくなる基底であり、ややネガティブ要因と考えていた。しかし、上記の我が国を取り巻く社会保障と安全保障に活用できる費用の限界により、米軍をうまく活用し現実的に身を守る必要性を感じた。しばらくは米軍を使い漸次防衛力を強化し他国と連携する方法が堅実である。私の中の自国の防衛の根本は自国で行うという考えは大きく変わっていない。どれだけ経済的に国民が豊かさを享受していても、自国で自国を守れない国が真の独立国とは言い難い。だが、この理想を踏まえた上で現実的な対応が政治には求められる。喫緊は日米同盟を機軸としながらも日本独自の防衛環境の整備、米国は基よりASEAN諸国、インド、オーストラリア、韓国等の各国との連携を進めていくべきだと考える。その為には、国民の現実的な安全保障に対する理解は勿論必要であるが憲法の改正による自衛隊の法的地位の確立を早急にしなければならない。憲法改正が約23万人の陸海空の自衛隊員の皆様の日々のお勤めに心から敬意を評し、私たちが国防について考える為の一助にもなる。
戦前のような軍事大国化の懸念は、平和国家として戦後73年間を歩んできた我が国では起こり得ないと強く信じる。私は今日の安倍政権に大きな期待を寄せている。日本が好きなので、次代を担う者として日々精進したい。