私が4歳の時、母が私と弟をおいて家を出た。

それからは父の実家に住んでいた。

父の実家には父の兄夫婦が同居していて、

子供が3人いた。


母がいなくなって、人数の多い場所にいても、

心はすごく寂しかった。


保育園にも行かなくなり、

自営をしていた父の実家で

ぽつぅ~ん。。。としていた記憶がある。


1年くらいたって、母が私を迎えに来た。


私は母の実家に連れて行かれた。


そこでは、祖母が私の面倒を見てくれた。


母は昼も夜も働き通しで、

なかなか会えなかった。


ここでも私はすごく寂しかった。


9歳の時、母が再婚した。

新しい父と、母の3人暮らし。


1年後には妹が産まれて4人暮らしになった。


妹ばかりかわいがる両親。


私はドコに行っても誰からも愛されない

必要のない人間なんだっていう気持ちでいっぱいだった。


愛が欲しい。誰かに必要とされたい。


いつもそう考えていた。


男といるときは、自分が愛されて、

必要とされているような気持ちになった。


でも少し経って、ラブラブ感が薄れてくると、

この人じゃダメだ。愛してくれていない。

と、別れを切り出すのは、いつも私だった。


こんな私が変わったのは、

自分が母親になった時。


今までのような考え方を全くしなくなった。


愛しているし、愛されている。


今までかけていた心の一部が埋まったような気がした。


それからは、周りのことが良く見えるようになっていった。


妹ばかり愛していると思い込んでいた両親に

自分がどれほど愛されていたか。


私をきちんと見てくれなくなった夫も

きっと私を愛してくれているんだろう・・・と思うようになった。


攻撃型だった私は、少しずつ受身型の人間に

変わっていった。


2度目の結婚をして、5年目くらいから

そんな夫への希望や期待もどんどん薄れていった。


求めても返してもらえない。

全く変わろうとしない夫の態度に嫌気がさしていった。