まず、初めに、長い間更新できなかったことを、お詫びいたします。

 

実は、4月14日(木)に、記者会見を行いました、ベンチャー企業の立ち上げのための準備に追われていました。

 

日経(九州版)、西日本新聞、じほう、南日本新聞等に掲載されたようです。

 

企業名:Kgmic(カゴミック)(URL:http://www.kgmic.com)と申しまして、私はチーフ・コンサルティング・オフィサー(CCO)として、参画することになりました。サービスの内容に関しましては、医療経営に関する支援、経営分析およびコンサルト、看護サービス測定支援等となっております。詳細は、ホームページ(URL:http://www.kgmic.com)を御覧になられてください。

 

 私、福岡で現役の医師として大学で勤務しております。現役医師でありながら、MBA(米国経営学修士)の資格を持つということで、経営分析支援のため、お声がかかった次第です。

 

混合診療解禁問題、診療報酬改定による医療費負担の増加と、医療従事者以外も無視できない医療環境になりつつあります。これからは、つぶれる病院も増えてきます。いかにして、医療の質を落とさず、経営効率化を図るかが重要になってきます。今までは、治療すればするほど、病院に報酬が支払われていたわけですが、これからは、ある一定以上の報酬は支払われないことになります。そのためコスト意識が必要となってくるわけです。しかし、そのために医療の質が低下する事態になることは、なんとしても避けなければいけません。

 

 これから、我々の医療改革に対する情熱を社会に還元していくことで、社会貢献を果たしたいと思っております。

 

「MBAの医療経営管理学」http://blog.livedoor.jp/novochan/tb.cgi/14069870

 

に医療問題について書いています。ご興味がおありでしたら、訪ねてみてください。

 

健康食品のブログは、間隔は多少広がるとは思いますが、続けるつもりです。ついて来て下さい。

 

どうか、今後とも宜しくお願い致します。

 

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コエンザイムQ10CoQ10)は水溶性ですか、脂溶性ですかとういう質問がありました。CoQ10は補酵素で、本来は脂溶性です。ただし、最近の健康食品や化粧品のなかには、水溶性に加工して、吸収率を上げるよう工夫した製品も多いようです。質問、ありがとうございます。熱心に読んでいただいて、嬉しく思います。

 

さて、CoQ10の話を続けます。

前回、CoQ10は、心筋エネルギー代謝を改善して、心筋収縮力を回復させることを目的とした、「心筋代謝改善薬」として臨床の場で使用します、と話しましたね。

それでは、他の病気に効果はあるのでしょうか。皆さんが、一番興味を抱くのは、やはり癌でしょうか。

残念ながら、癌そのものに対して、効果があるという報告はありません。しかし、癌化学療法を行う場合、副作用の軽減に効果があるという報告はあります。たとえば、癌化学療法の際の、口内炎や下痢の発症を有意に抑制することは、認められています。おそらく、抗腫瘍剤が代謝の旺盛な口腔粘膜や消化管粘膜に作用して、その代謝を抑制するためだと考えられます。

つまり、CoQ10は、生体膜の構造保持作用を持っているんですね。

さらに、女性には致命的ではないにしても、かなりショックな、脱毛。動物実験ですが、CoQ10併用により抑制効果が認められています。動物実験のような効果が期待できるなら、CoQ10の投与量、投与方法などを検討して、応用する価値はありそうですね。

一般に、CoQ10は、予防的投与に主眼を置くべき薬剤と思えます。

 

さて、ついて来てますか?

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更新が、随分遅れてしまいました。
この間、日本循環器学会、ベンチャー起業、地震と色々ありました。
日本循環器学会での発表もあって、なかなか、ブログに手が回りませんでした。
と、言い訳はそのくらいにして、
私の専門は上にも書いたように、循環器内科です。循環器?というのは、心臓を専門にする科です。外科ではありませんが、侵襲的な手技が多く、外科的な雰囲気を持っています。侵襲的とは、つまり、手技中に血がドバドバ飛ぶ・・・という感じですか。

さて、私の専門の循環器疾患、つまり心臓に対してコエンザイムQ10(CoQ10)は作用を持つんでしょうか。・・・持ちます。

コエンザイムQ10(CoQ10)-4で、抗酸化作用についてお話しました。その作用も、動脈硬化を防ぐという間接的な意味で、心筋梗塞や狭心症という心疾患に有用です。
それでは、心臓そのものに対しては、どうでしょうか。

「心不全」
「エネルギーを作り出しているのは、全身の細胞一つ一つに存在する、ミトコンドリアという小器官です」と以前お話しました。心不全は、心筋が虚血状態に陥り(血が足りなくなるということ)、ミトコンドリアにおけるエネルギー産生が低下し、さらに細胞膜・筋小胞体の機能障害が起こることによって発生します。・・・難しかったら飛ばしてください。

CoQ10は、心筋エネルギー代謝を改善して、心筋収縮力を回復させることを目的とした、「心筋代謝改善薬」として、臨床の場で使用します。
つまり、CoQ10は、ミトコンドリア酵素賦活薬として、エネルギー産生の働き手として活躍し、心不全を改善するという訳です。

頭が痛くなってきたでしょうから、ここまでにします。
ついて来てます?
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更新が遅れました。申し訳ありません。

さて、他薬物との相互作用について、お話したいと思います。

前回の速報でもお話しましたが、米国心臓病学会(ACC)で「スタチン治療に伴う筋障害をコエンザイムQ10が抑制」という報告がありました。スタチンというのは、コレステロールを下げる薬剤で、「横紋筋融解症」という副作用が、稀ですがあるとお話しました。

さて、CoQ10が、その副作用を抑制してくれるのは、なぜでしょうか。スタチン系のコレステロール低下剤という薬剤は、肝臓で生成されるコレステロールの合成を阻害する薬です。HMG-CoAという前駆物質から、HMG-CoA還元酵素の作用で、コレステロールは生成されます。このHMG-CoA還元酵素を阻害する薬がスタチン系の薬という訳です。酵素が阻害、つまり酵素を働けなくしてやれば、その先の物質は作られないわけです。そうやって、コレステロールは低下します。

CoQ10の生合成過程は、コレステロールと途中まで共通ですから、スタチン系の薬を飲むと、CoQ10の生合成も阻害されて、体内のCoQ10が減少してしまうというわけです。どのくらい減少するかというと、約30%から50%の減少率であると報告されています。
もし、スタチン系(商品名:メバロチン、リピトール、リポバス、ローコールなど)の薬を服用しているのなら、補給にCoQ10を飲むのもいいかもしれません。ただし、薬が水溶性か脂溶性かで差あるかどうか、というところまでは分かっていません。これから、研究が進められると思います。その先は、難しいと思いますから、話すのは止めておきます。

難しいですか?
ついてきて下さいね。
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 次回は、他薬物との相互作用について、お話しますといいましたが、速報です。

2005年3月6日から9日まで、フロリダ州オーランドで、米国心臓病学会(ACC)が開かれました。あのディズニーワールドがある所ですね。
残念ながら、今年は行きそびれてしまいました。

そのACCで、コエンザイムQ10(CoQ10)の報告がありました。
「スタチン治療に伴う筋障害をコエンザイムQ10が抑制」
というタイトルです。

スタチンというのは、コレステロールを下げる薬剤です。以前より、まれですが、「横紋筋融解症」という副作用が報告されてきました。CoQ10が、その副作用による筋痛を抑制してくれる、という報告です。
詳しい話は次回に回しますが、スタチンがコレステロールとともにCoQ10まで低下させてしまうため、CoQ10の補給が、副作用を軽減してくれるというわけです。

それは、生合成過程のお話までしなくてはいけませんので、次回に回します。
それでは、ついて来てくださいね。
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申し訳ありません。
ミスで、記事が消えてしまいました。

再度、ほぼ同じ内容で投稿してます。

コエンザイムQ10(CoQ10)の抗酸化作用についてのお話です。

「酸化ストレス」が影響を及ぼしている疾患といえば、主に生活習慣病、つまり心臓病、脳卒中、糖尿病などですよね。
酸化ストレスが加わると、血管内皮障害が生じます。
血管内皮障害が生じると、どうなるか?血管がボロボロ、になります。
古くなって、ヒビの入ったホースを思い浮かべてください。・・・似たようなもんです。

CoQ10は抗酸化物質の中でも、強力な抗酸化作用を持つ物質の一つなんですね。
CoQ10は酸化ストレスに、敏感に反応します。酸化型CoQ10は、酸化ストレスで上昇してるんですね。CoQ10の多くは、還元型CoQ10として、存在しています。
心筋梗塞の患者さんでは、酸化型CoQ10の比率が高く、酸化ストレスが亢進していることが知られています。

また、CoQ10は、同じように抗酸化作用を持つと言われている、ビタミンEを還元して、安定した状態にする作用を持っていると言われてます。ビタミンEは末梢循環障害を改善するといわれてますから、CoQ10と一緒に服用すると"しもやけ"にいいと言われているのも、その辺りの作用が関係しているかもしれません。但し、ビタミンEの作用については、学問的には、まだ異説のあるところです。

さて、次回は他薬物との相互作用について、お話したいと思います。
ついて来てくださいね。
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前回、ビタミンB1の話がでました。

因みに、健康に生きていくために食品から摂る、ビタミンB1の1日量として表す栄養所要量は 1.1mgです。ひとつの食品で摂取する場合、とんかつ一人分。うなぎのかば焼、約2串程度です。

さて、コエンザイムQ10(CoQ10)はどれくらい摂取すればいいでしょう。CoQ10は、健康維持や老化防止として摂取するなら、一日30~60mg必要だと言われています。ひとつの食品からだと、イワシ約6匹、牛肉950g、ピーナッツ1,150g程度だとされています。

この量が、多いか少ないかは、各人によって感じかたは異なるでしょうね。
ビタミン類は、ある程度普通の食事をしている成人なら、一日の必要量は足りているとされています。
これで、以前「「ビタミン様作用因子」というのも、CoQ10を評価する際、ネックですね」と書いたのもお分かり頂けたと思います。察してください。各人、よく考えて、必要であれば、採って下さい。それは、各人の判断に任せましょう。

さて、次に大切な作用として、CoQ10の抗酸化作用が言われています。
抗酸化作用とは何でしょう。
心筋梗塞、脳梗塞などの誘引となる、動脈硬化に大きく関与する作用ですね。
これは、私の専門分野でもあります。話をしていると、いつまでも続きそうなので、今回はこれくらいにしておきます。

次回は、抗酸化作用について、お話ししたいと思います。
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さらに、「コエンザイムQ10(CoQ10)」の話を続けますね。

前回、
「私たちの生命活動の基本となるエネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)なのです。ここに、CoQ10は深く関わってきます。「ビタミン様作用因子」というのも、CoQ10を評価する際、ネックですね」
と書きました。

エネルギーを作り出しているのは、全身の細胞一つ一つに存在するミトコンドリアという小器官です。皆さんも、一度は耳にしたことがあると思います。
ここで、栄養素が酸素によって燃焼され、エネルギーが作り出されます。エネルギー代謝の盛んな細胞ほど、ミトコンドリアの数が多くなっています。例えば、骨格筋、心筋、肝臓、腎臓、脳などの細胞です。
CoQ10は、このミトコンドリア内に多量に存在し、エネルギー産生の働き手として活躍しています。

もう少しだけ、詳しい話をしておきますね。
これら栄養からエネルギーを生み出す経路は、実は3つあります。
それぞれ「解糖系」「TCA回路」「電子伝達系」といいます。
この中の「電子伝達系」で、CoQ10は重要な働きをしています。
これ以上詳しい話は止めておきます。退屈でしょうから。

とにかく、CoQ10が不足すると、エネルギー工場の働き手が休んでしまった状態になり、必要なATPをスムーズに作ることができなくなると覚えておいて下さい。

さて、「CoQ10が不足する」と書きました。
どのくらいを、「不足」というのでしょう。
実に、曖昧ですね。
ここで、私が「「ビタミン様作用因子」というのも、CoQ10を評価する際、ネックですね」と書いた意味が分かってきます。

ビタミンといえば、脚気のビタミンB1原因説で、医学界全体を巻き込んだ論争がありましたね。有名な話ですからご存知の方もいらしゃるかと思います。
軍医総監 森鴎外(本名林太郎)は、「脚気は、ビタミンB1欠乏」と主張する高木兼寛を、「百姓学者のマユツバ研究」と評し、一蹴しました。そのため、しばらくの間、脚気患者は続出し、死者が多数出ました。高木兼寛は、日本における、初の私立医科大学、慈恵医科大学を残した人ですね。森鴎外は、医学界では、なにかと悪名が高いですね。

その話は、また機会がありましたら話すことにして、
ビタミン様作用と、CoQ10の重要なもう一つの作用、抗酸化について次回からお話したいと思います。

今回、長かったです。まだ、ついてきてますか。
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さて、「コエンザイムQ10(CoQ10)」の話を続けますね。

CoQ10は、医薬品では心筋代謝賦活薬として処方します。
心筋代謝賦活とは、どういうことでしょうか。
体のエネルギーは、各細胞内で酸素が食物から摂取した栄養素を燃焼させることで、作り出されます。
CoQ10は、この栄養素を燃焼させる仕組みを、効率よく回転させるために必要な補酵素なのです。補酵素は、体内で酵素の役割を助ける働きをします。酵素は、体内で物質を分解したり、合成したりする時に働く重要な物質です。
「体内で物質を分解したり、合成したりする」これが、代謝ということです。
CoQ10は、その代謝を賦活する薬。つまり、活発にさせる薬ということですね。

「コエンザイムQ10(CoQ10)」は、酵素を助ける補酵素。ビタミンによく似た働きをします。
と書きました。
「ビタミンの定義」:微量の栄養素で、生体内で生合成されない物質
には当てはまりませんが、ビタミンと同じような働きをします。
そのため、CoQ10は「ビタミン様作用因子」と表現されます。

体のエネルギーは、各細胞内で酸素が食物から摂取した栄養素を燃焼させることで、作り出されます。と書きました。

エネルギーとは? 曖昧ですね。
どうやって、作られるのでしょう。
実は、私たちの生命活動の基本となるエネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)なのです。ここに、CoQ10は深く関わってきます。「ビタミン様作用因子」というのも、CoQ10を評価する際、ネックですね。

その話は次回に、お話しすることにします。

今回の話は、少し難しかったかもしれません。
できるだけ易しく、お話します。
ついて来て下さいね。




コエンザイムQ10(CoQ10)

「コエンザイムQ10(CoQ10)は、酵素を助ける補酵素。ビタミンによく似た働きをします。

食べたものを、スムーズにエネルギーに変換します。つまり、食べたものを燃やすビタミンといえます。

コエンザイムQ10は、わずかですが、普段の食べ物にも含まれています。本来、私達の体にあるものですが、20歳代から減少し始め、年齢を重ねるほど不足してきます。

コエンザイムQ10は、1975年から、医薬品として、心臓の働きを向上させるという名目で、治療薬として使われてきました。そして、2001年から、厚生労働省に食品として認可され、販売されています」

との説明があります。(概略です)

さて、次回から、少しづつメスを入れていきたいと思います。