「オウム真理教」元教祖・松本智津夫死刑囚含む7人の幹部たちの死刑がついに執行された。

日本国内において初めて化学兵器による無差別テロが行われた松本サリン事件。首都の中枢でふたたびサリンがばらまかれた地下鉄サリン事件。
その首謀者とされる松本死刑囚の逮捕から23年あまりが経過した。

なぜ、1人の男のマインドコントロールによって十数人の人間がこのような凶行に及んだのかについてはこの間明らかにされてきた。

ただ、そのなかから見えてくる宗教(広義の意味 “宗教性”も含む)が殺人を正当化してしまうマインドがどうしても政治の世界と重なって見えてしまうのは自分だけなのだろうか。

オウム真理教が拠点とした山梨県の上九一色村にあるサティアンと呼ばれる施設でサリンを製造した第一人者、土谷正実死刑囚(筑波大学)は恋人の浮気とけがにより選手生命を絶たれたことへの失意にあったところ、友人の紹介で超能力セミナーに参加し、そこで後に何者かによって刺殺される最高幹部村井秀夫と意気投合し入信を決意した。

さらに、その超能力を空中浮遊という形で体現した(実際はコラージュ画像)教祖・松本死刑囚の説法のなかの「ハルマゲドン(世界最終戦争)が近々おこり、オウム真理教に入信するものだけが救われる」との「予言」を信じて疑わなかった。

そしてこの信じて疑わない気持ちが目的のためなら殺人も厭わない教団のあり方さえも肯定的に捉えた。
「この人が言ってるのだから間違いない(正しい)」
こうした言葉はわりとありふれた言葉ではないだろうか。

猛毒サリンを製造した土谷正実死刑囚など教団幹部だけでなく、信者らも尊師・麻原(松本死刑囚)が指示したこと、言ったことだから間違いない。正義だ。と思い込んでいた。

そういった宗教性は政治の世界にも見られる。

加計学園問題では、首相や首相側近が加計学園幹部と面会し国家戦略特区を利用して便宜をはかろうとした経緯が公文書として残っているにも関わらずいまだに安倍首相や加計孝太郎理事長はお互いの関与を完全否定している。

そんな苦しい言い逃れに対して、首相支持者らは「マスコミが報じようが、公文書が残っていようが安倍首相が『関わっていない』と否定しているのだから安倍首相の関与はないことは明らかだ」と擁護する。

首相がどんなに関与を否定しようが記録として残っている以上、それらを覆す効力を持った文書が出てこない限りは前者が事実として認定されるのはごく自然な流れだ。

それを、安倍首相が否定しているからということで断定してしまうのだからこういった人たちが、オウム真理教のような特定の人物を神格化する宗教団体に騙されてしまうのだろう。

もちろん、こういった宗教性は安倍政権に限らず野党支持者の一部に見られる現象(影響力はほとんどないが)でもあることは留意しておきたい。

特定の人物を神格化することで殺人を正当化したのが、大日本帝国であり戦前の宗教界でありオウム真理教なのだ。

もう一つ考えなければならないことが死刑執行のタイミングや周知方法だ。

今朝の7人同時の死刑執行は異例中の異例。
今年1月にオウム真理教の犯罪に関する裁判が終結したことで、死刑執行は近いと言われていた(原則判決が確定してから半年以内に執行)

しかし、問題は死刑執行を報じるタイミングだ。
これまでの死刑執行報道はその日の執行が完了したタイミングで報道されるのが一般的だった。
今回は、1人1人の執行がなされる度に報道された。まるで、公開処刑のよう。

オウム真理教によって組織的に29人が殺害された事実は社会に大きな衝撃を与えたことは間違いない。
だが、死刑判決を受けた、死をもって償うに値する人間の罪の重さはみな同じ。
この事件の死刑囚の死刑執行だけを特別感を醸し出してまるでショーのように報じるやり方には違和感しかない。
しかも、今日は昨晩から西日本を直撃した記録的大雨で交通機関がマヒし、被害も多数出ているような日。
9日月曜日にずらしても全く問題はなかったはずだ。

そして、驚いたのは死刑執行の判を押す法務大臣になぜか称賛が集まっていることだ。

法務大臣は死刑執行の命を下す重責ある立場なのは間違いないが、だからといって特別称賛されるような立場でもない。
死刑場で執行のボタンを押すのは刑務官だ。
3人が刑場が1つしかない東京拘置所で執行されたとのことだから、その精神的なダメージは計り知れない。

たとえ、死刑囚であるにせよ人間の命を奪うというのはとても普通の精神を伴って行えることではない。

ことさら政治ショーみたく死刑執行を周知したり(本来なら”粛々と“行われるべきこと)、1日に多数の死刑執行を命じて刑務官の負担を重くしたり、被害が出ているような天災に見舞われている日に執行日をもってきたり、残念ながらどこにも称賛できる材料が見当たらない。

何でもかんでも安倍政権に結びつけるのはちょっとやり過ぎ感があるかもしれないが、死刑執行のタイミングと死刑制度の是非、死刑囚の犯した罪の重さはそれぞれ別のベクトルとして考えるべき問題でそこをごちゃ混ぜにして考えてしまうからこそ、「何でもかんでも安倍政権に結びつけている」ように見えてしまうのだ。

今回の死刑執行はまさに平成の終わりを象徴するできごととして人びとの記憶に残り続けるだろう。
一方でオウム真理教の被害者遺族にとって真相解明がなされないまま死刑が執行されたことへのモヤモヤも消えずに残り続けるだろう。
忘れたころにやってくるとはよく言うものですが、本当にそうだなと。


今朝の大阪北部地震

震源が自宅に隣接する市だったので被災者のひとりになるのでしょうが、被災された方にはお見舞い申し上げます。

自宅では、幸い壊れた物はありませんでした。

しかし、棚の上に鎮座してあった法然上人の肖像画が落下してしまいました(なぜか、マリア様は無事でした笑)
そして、その上に被さるようにしてコンサートで購入した永遠のアイドル山下智久さんのうちわが落ちました。

つまり、法然上人を山下智久が上回ったということです。


揺れの大きさもそうですが、揺れた後に緊急地震速報が鳴ったのは初めてでしたね。


2年前に大きな地震が襲った熊本県のアイドル、くまモンも心配してくれました。
くまモンは毎日午前8時ごろ、遅くとも9時までにはおはくまツイートをします。↓






ですが、地震発生が午前8時前だったことを憂慮してか今朝のおはくまツイートは午前10時でした。

それに対して一部不満の声?が上がっています笑





モンちゃんはまだ5歳なのであまり辛辣な批判はやめてあげてほしいですね

一方で、先週の新幹線内での殺傷事件や今朝の地震など社会的に大きな注目を集める事件、災害がおきるとその現場に居合わせた人たちが撮影した写真や動画がTwitterなどネット上に投稿され、そこから解き明かされる事実もあります。
それに、報道機関の関係者が偶然現場に居合わせるということはなかなかありません。
その場合、より現場のようすを伝えている写真や動画を拝借して報道するしかありません。

しかし、報道機関の記者たちが写真や動画を拝借しようと撮影者に群がる光景をよしとしない人が多くいるのも事実。


このツイートには多くの賛同が集まっていますし、一見正論であるかのように見えます。

ただ、投稿された現場写真や動画はTwitterでしか拡散されていないものでTwitterを利用していない人たちは知ることができません。

さまざまな意見はあるとは思いますが、テレビや新聞などのメディアからの情報を頼りにする人は依然多いのです。

そういった人たちにも情報が届けられるようにテレビや新聞が存在するのです。

ですから、そんなに目くじらを立てて批判するようなことでもないのかなと。

掲載や放送の許可を判断するのは第三者ではなく、投稿した本人ですからね。
本人が拒んでいるのに掲載・放送をしようとしたり、掲載・放送をしてから事後報告になってしまうのは論外であることはいうまでもありませんし、そういった事例をときどき見かけるのでそれについては怒りを禁じ得ません。

しかし、第三者が情報を受信する手段をいたずらに減らすような動きは二次被害を生む可能性もあるのでやめていただきたい。



いずれにせよ、忘れたころにやってくる地震には普段からの備えがなにより……


とりあえず、震度7が襲っても吹っ飛ばされないよう体幹を鍛えます。


みなさん、くれぐれも倒壊した家具や割れたガラスにはお気を付けを