今夜は風邪気味なので早く寝ます。以下は予告だけ

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アベノミクス「3本の矢」の1つである成長戦略の中に、“医療の輸出”が取り上げられている。今後、海外に通じる日本の武器として、医療技術や機器に大きな期待が高まっているのだ。

そんな中、大手企業だけでなくニッポンの町工場も、独自の技術と製品で海外に飛躍しようとしている。

がん患者の職人が生み出す、がんを切り取る“極小ハサミ”、そして日本とベトナム、2つの祖国を持つ社長が作り出した“新生児用の人工呼吸器”も海を渡った。

「日本だけでなく世界の人々の命を救いたい」、と大いなる信念を持って取り組む小さな企業の挑戦を追う

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以前番組でも紹介した長野県岡谷市にあるリバーセイコー。

内視鏡の先端に取り付ける極小ハサミを製造している町工場だ。

小さい上に細かく動くため、がんを切り取りやすいと医師の間で口コミが広がり,消化器を中心とした早期のがん切除手術で数多く用いられるようになった。

匠の技でハサミを手作りするのは、自らもがん患者である西村幸会長(63歳)。

自分と同じくがんで苦しむ人を一人でも多く救いたいという思いでハサミを作り続けている。日本で広く用いられ始めた今、西村さんの目は海外に向き始めている。

手始めに自慢のハサミを届けたのはブラジル。現地の名医から、極小ハサミで直腸がん患者を手術してみたいというオーダーを受けたのだ。しかし、日本人と外国人では内臓の壁の厚さなどが違うという。

そこで新たに最新型の極小ハサミを開発・製造。体調の不安から西村さん自らは現地に行けないため、日本海総合病院の本間清明医師にハサミを託した。

果たしてニッポンの町工場で生まれたハサミは海外の患者を助けることが出来たのだろうか・・・。

そして西村さんに訪れた更なるドラマとは・・・

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埼玉県川口市のメトランは人工呼吸器の専業メーカー。

その人工呼吸器は、1分間に900回という非常に細かい振動で空気を送り込むという特殊な技術を用いているため、主に未熟児の治療に使われ、幾多の小さな命を救ってきた。いまや国内の新生児集中治療施設の約9割が採用するまでに至っている。

創業者であり、技術者でもある新田一福さん(65歳)は、実はベトナム出身。

本名はトラン・ゴック・フックさんという。日本に留学していた40年ほど前にベトナム戦争が激化し、祖国に戻ることを諦めたフックさんは日本に帰化。

医療機器メーカーに就職した後、自ら立ち上げた町工場で独自の人工呼吸器を開発し、日本の未熟児の救命医療に大きく貢献してきた。フックさんがいま目を向けるのは、祖国ベトナムだ。

しかし、コストが高い未熟児用の人工呼吸器の導入例はまだ稀で、日本でなら助かる赤ちゃんの命が失われていく現状・・・。

ベトナムに降り立ち、改めて小児医療の現状を目の当たりにしたフックさん。小さな命を救う新たな挑戦が始まった.

生誕半世紀からの存在証明-ガイア