秀吉のときから、琉球を狙っていた薩摩の島津氏は、秀吉の中原制覇を目指した朝鮮出兵＝唐入りの際に、「兵は出さなくていいから食糧を出すように」と、琉球王国に要求しました。
当時は、琉球王国は明の朝貢国で、独立国であって、島津氏の一部ではありませんでしたが、島津氏は、琉球は自分たちの保護国だということを主張して、秀吉にも認めさせていたようです。ですがそれは、本土側が、一方的にそういうつもりでいたという話です。
ですから、琉球は、秀吉の外征のために食糧を出せと言われても、従う理由は、ありませんでした。そもそも、秀吉は、朝鮮を通って明まで攻め込むつもりだったのですから、明に冊封されている琉球が、そのために協力するというのは、おかしな話です。
ところが、なぜか、尚寧王は、これに応じて、米を提供しました。
その事情はよくわかりません。
このことによって、島津氏が、琉球王国を自分の子分だというふうに主張する根拠が、できてしまいました。
その後、今度は、琉球の漂流民の送還についての聘礼という問題で、難癖をつけられることになりました。
秀吉も死んで、関ヶ原の戦いから２年後の1602年、琉球の船が陸奥に漂着し、この乗員の扱いについては、家康の指示によって、いったん大阪に送られ、そのあと薩摩に移されて、島津氏が琉球まで送り届けることになりました。
家康は、これについての、琉球からの「お礼」の使者を出させたかったのです。
なぜかというと、家康は、明との勘合貿易をしたがっていましたので、そのためには、自分が明に冊封されることなく、琉球をダミーに使って、貿易の利を得たいと考えていたからです。
ですが琉球王国では、漂流民を送り届けたことについて、使者を出しませんでした。
島津氏に食糧を提供しても、これについては、おそらく、儀礼上の問題で、できなかったのでしょう。琉球王国は、明の皇帝の臣下であって、家康の家来ではないからです。
関ヶ原の戦い以後、冷や飯を食わされていた薩摩の島津氏は、琉球を支配下におきたいと思っていましたが、それが、明との「朝貢という名の貿易」で利を得たいと思っていた家康の野望と一致しました。
家康はそのために、秀吉の朝鮮出兵のときに捕虜となり、日本に連れて来られていた茅国科（ぼうこくか）という明の軍人を送り返すことにし、その任務を薩摩の商人に命じました。
送還は無事に行われ、条件どおりに、明は薩摩への貿易船を出しましたが、この船が海賊に襲われて荷物がすべて奪われ、乗員は皆殺しにされました。
明は、これについて、代わりの船は出しませんでした。
犯人は堺の商人で、のちに捕えられて処刑されましたが、島津氏は、この企みに、琉球が関わっているのではないかと、ずっと疑っていました。
そして1609年、薩摩の島津氏は、ついに家康の命令によって、「大島入り」をする許可を得ました。
総勢１５００人、のちに３０００人に増えましたが、鉄砲が７３４挺、対する琉球には、鉄砲はなく、那覇に、海賊を追い払うための砲台２門があるだけで、あとは素手か弓矢でした。
島津軍は、奄美大島を無血占領し、次に徳之島へ向かいました。
そこでは、琉球の三司官の一人謝名親方の娘婿の翁盛棟（おうせいとう）が、３００人を率いて抵抗しました。
翁盛棟は、ジャングルに引き込んで石つぶてをぶつけるなどのゲリラ戦で粘りましたが、徳之島は４日で落ち、翁盛棟も捕えられました。
次に向かったのは、沖永良部島（おきのえらぶじま）でしたが、ここは無戦で降伏しました。
島津軍はいよいよ沖縄本島へ向かい、砲台のある那覇ではなく、北の運天港から上陸しました。
ここでは、王の一族の向克祉（しょうこくし）が、今帰仁城において、５００人を率いて立ち向かいましたが、島津軍の猛攻により、あえなく城は落ちました。
そしていよいよ首里城の籠城戦になりましたが、尚寧王は、２日目に、降伏を申し出ました。
島津軍の弱点は、兵糧の確保でしたので、籠城戦を続ければ、見込がないわけではなかったかもしれませんが、王の判断は、降伏でした。
王と主要な王族や、重臣たちは捕虜として日本に連行されました。特に、謝名親方、浦添親方は、罪人扱いをされました。
王は、薩摩に留め置かれ、翌年に駿府城の家康に会うために連れ出されました。
この際には家康は、琉球王を罪人扱いせず、朝鮮通信使と同じお客さんとして扱うように命じました。
ですので、薩摩では罪人扱いされていても、家康に会い、将軍の秀忠に会うときには、賓客として遇されました。
家康は、外国の王が徳川の天下を祝いに来たということにしたかったのです。
さらに今後は、琉球を通じて、明との貿易を進めたいと思っていましたので、琉球を併合しないで、外国のままにしておきたかったのです。
ですので江戸時代を通して、琉球の人たちを日本に同化させないで、琉球の文化をそのまま残したのです。
尚寧王が日本に連れ去られている間に、島津による琉球の植民地化は、着々と進められました。
家康の思惑と、島津氏の思惑は、違っていました。
関ヶ原以降、微妙な立場になって、冷遇されている島津氏にとっては、それを補うために、琉球を薩摩の植民地として、搾取して、力を蓄え、いつか徳川家を見返すための資源にすることが、目的でした。
薩摩から役人が派遣され、琉球の検地が行われ、石高は最終的に八万三千石と計上されました。もちろん、検地をするのは、課税額を決めるためです。
琉球は地味がよくないので、あまり米が取れませんので、薩摩は代わりに、特産品の布や縄などの上納を要求しました。
家康親子と対面後、尚寧王は薩摩まで連れ戻されましたが、鹿児島に入ればまた、罪人扱いをされました。
さらに、王と三司官は、琉球に戻る前に、起請文に署名を迫られました。
薩摩の琉球侵略は、琉球が無礼だったからであるということを認めることや、琉球王国を潰さないでくれた島津氏に対して、子々孫々まで、恩を忘れないという屈辱的な内容です。
謝名親方以外は、署名をしましたが、最後まで拒否した謝名親方は、明への救援を求める使者を密かに送ろうとしていたことも露見して、処刑されることになり、鹿児島で斬首されました。
謝名親方は、今でも沖縄では英雄として尊敬されています。
やっとのことで、王が琉球に戻ったのは、1611年でした。
王は、言われたとおりに、明へ使者を出し、「日本に攻められて、一時的に王が捕虜になったが帰国して元通りになったから、また朝貢をさせてもらいたい」と願い出ました。
ですが、おおかたの事情を把握していた明は、宗主国のメンツが潰れないぎりぎりの答えとして、「それなら、いろいろ大変だろうから、前は２年に１回だった進貢は、１０年に１回でいい」という返事をしてきました。
１０年に１回では、あまりにも少なすぎますので、朝貢に対して与えられる下賜品で、貿易の利を得たいという、家康や薩摩の思惑が、思いきり外れてしまったということです。
それでも家康は、島津氏を通して、明との貿易を求めるための書簡を送りましたが、失敗しました。
結局、琉球を植民地として獲得し、密貿易の拠点とすることができるようになった島津氏だけが、琉球侵略によって大きなトクをしました。
それが、のちには、徳川幕府を倒すための余力につながります。
おおざっぱに言えば、薩摩は、琉球から搾取することによって、力を蓄え、のちに徳川幕府を倒すことに成功し、関ヶ原の恨みを晴らしたというふうに、見ることができるでしょう。
この後は、琉球は、徳川家と明の両方に朝貢使を出すという、重複した状態が、明治初期に琉球処分が行われ沖縄県とされて、清と断交をさせられるまで、続くことになります。
清は、琉球処分に対して抗議しましたが、中国人からすれば、琉球は、江戸時代もずっと冊封国のひとつであり、保護の対象だと思っていたのですから、そうなります。
ですので、今でも中国の人たちは、宗主国として琉球を守れなかったということを、負い目に感じているようです。
琉球が公に日本に編入されてから、１３０年もたっているのに、しかも自分が生まれる前のことなのに、中国人は、ずっとそう思い続けているようで、今でも、琉球の人には、申し訳ないことをしたという言葉を、見ることがあります。
これは、「もともと自分のものだから取り返したい」という感情とは、別のものであって、「気の毒なことをしたから、今からでも埋め合わせをしてあげたい」というものであろうと、私は考えています。
Tragedy of Ryukyu Kingdom came along in the age of 7th king of the second Sho dynasty Shonei-oh.
Shimazu family, who had aspiration to Ryukyu from the age of Hideyoshi, gave an order to Ryukyu to accommodate to Hideyoshi's oversea aggression to Korean peninsula, that was aiming to reach out middle China, by providing food but troops.
Ryukyu Kingdom was independent as one of tributary states of Ming-China back then, not part of Shimazu family, meanwhile Shimazu alleged that Ryukyu is their subordinate country, gradually succeeded to make Hideyoshi approve it.
But that was only an intent regarding mainland people, just for their own thinking.
Thus there was no need to provide food responding to Hideyoshi's oversea warfare.
Also it is ridiculous in the first place that Ryukyu would cooperate Hideyoshi's aggression plan heading for China, while Ryukyu was her tributary states.
But somehow the king agreed with Shimazu in providing rice, while the reason is just not certain.
Which gave Shimazu a pretext to claim Ryukyu Kingdom to be their subordinate state.
Later, there came a problem around drifted Ryukyu people, with a greeting ambassador of their rescue.
After Hideyohi passed away, 2 years later from Sekigahara battle, a Ryukyu ship was drifted to Mutsu Japan, then Ieyasu gave an order to get them send to Osaka, move to Satsuma, for sending them back to Ryukyu, by Shimazu's service.
That was meant for making Ryukyu send a greeting ambassador to appear their gratitude.
Because Ieyasu always sought for trade business with Ming-China, without becoming a vassal of Ming Emperor, just by making Ryukyu Kingdom to be a dummy state, obtaining profit of the business.
But Ryukyu Kingdom sent back no envoy to Japan.
Assumedly, something regarding ritual manner, while providing food to Shimazu, as Ryukyu king was a vassal of Ming Emperor, not one of Ieyasu.
Shimazu family in Satsuma, who were slighted after the Sekigahara battle, had an aspiration to get Ryukyu under their control, and which was matched to an aim of Ieyasu who was hoping for trade business with Ming.
Ieyasu got an idea to achieve his interest by sending back POW from Ming, 茅国科 who was detained in Japan since captured on Hideyoshi's aggression to the peninsula, so Ieyasu appointed some merchant to be an envoy of the mission.
The mission handing the POW over Ming was well done, later Ming sent ships with treasure to Satsuma in response to the condition of POW returning.
But just the ships were attacked by pirates out of the blue, all the treasure was taken away, while all the personnel on the ships were killed.
Ming didn't send another vessel for the ships that were robbed.
The perpetrator was found out to be some merchant in Sakai, and captured later, executed, just Shimazu had been suspecting whether it is something to do with Ryukyu.
Finally, in 1609, Shimazu in Satsuma got an order of Ieyasu to seize into Oshima.
Composed of 1500 troops later increased to 3000, 734 rifles, on the other hand, no rifle or firearm in Ryukyu, but for two fixed artilleries in Naha meant for guard against pirates, basically bare hands or arrows they had.
Shimazu force seized into Amamiooshima first, occupied with no blood.
Next they headed for Tokunoshima, where Ohseito who was a groom of a daughter of Shanauekata, led 300 troops to fight against.
Shanauekata was one of Sanshikan(3 weighty ministers) in those days Ryukyu.
Ohseito presented guerrilla fights by dragging enemies into a jungle, throwing rocks, but 4 days later he was captured and the island was occupied.
Next Shimazu went to Okinoerabujima, they surrendered with no fight.
Shimazu finally headed for mainland Okinawa, landed from a northern port Untenko not from Naha with firearms.
There was Shokokushi who was one of royal members, on Nakijin-castle led 500 troops, fought against Satsuma but got defeated to a fierce attack of Shimazu force.
Then final battle of besieged Shuri-castle was heated, but the king just offered a surrender in the second day.
There was a weak point of Shimazu force in food supply, thus there was still hope in the besieged strategy of Shuri-castle, therefore it was a surrender that the king determined.
Shimazu took the king and weighty royal members or vassals to Japan, as prisoners, especially Shanauekata and Urazoeuekata were treated like criminals.
The king was detained in Satsuma till next year, then taken out to meet Ieyasu.
Ieyasu made an order that not treating the king to be a criminal, but to treat him as same as Korean envoy, like a valued guest.
Thus the king was treated to be a guest when he met Ieyasu and Hidetada the Shogun then, while he was a criminal in Satsuma.
Ieyasu wanted to make his visiting look to be a foreign envoy to come celebrating Tokugawa regime.
Likewise he had an aim to deal with Ming by trade business, so Ryukyu would be better staying a foreign country not part of Japan.
Thus they tended to make Ryukyu people not assimilated to Japanese culture, but preserved Ryukyu culture.
Colonization of Ryukyu was firmly proceeded by Shimazu, while the king was taken away to Japan.
There was difference between strategy of Ieyasu, and one of Shimazu.
Shimazu who was treated not nice since Sekigahara battle, was seeking for means to pay back Tokugawa, with a preserved power, by exploiting over Ryukyu by making the country to be a colony.
Bureaucrats were sent to Ryukyu from Satsuma, for research of Ryukyu territory, meant for imposing tax, finally estimated as 83,000 goku(Japanese measure of rice, they thought that one person can live for a year by 1 goku).
As climate condition of Ryukyu is not so good for making rice, so Satsuma required of special products like cloth, rope for tribute to Satsuma.
After had a meeting with Ieyasu and Shogun Hidetada, the king was brought back to Satsuma, treated like a criminal there again.
Moreover, the king and Sanshikans were coerced to sign a pledge paper.
Pledge about confirmation to the aggression of Satsuma that it was caused by Ryukyu to be rude, or pledge of never forgetting the benevolence of Shimazu, that tends to make Ryukyu not destroyed, even in their far descendant age.
They did sign but for Shanauekata, who was ruling out to make a signature, likewise revealed that he tried to send a passenger calling for help to Ming, determined to be executed, decapitated in Satsuma.
Shanauekata, he is still admired most in Okinawa nowadays, to be a hero unyielding.
After all, the king finally came back to Ryukyu in 1611.
The king soon sent an envoy to Ming in response to an order of Japan, as "Got attacked by Japan, the king was captured temporary, but he came back and everything is just as it was then, thus we hope for paying tribute to Emperor like we used to".
But just Ming, that had an almost grasp with Ryukyu to happen, barely responded like "Then you people might have been in a tough time lately, so no need to pay tribute like you did back then, as one time in 2 years, from now, one time in 10 years would be good for you".
It was quite few to pay tribute one in 10 years, especially for Ieyasu or Shimazu that were aiming to get profit through a return grant of the tribute.
They were disappointed very much.
Then Ieyasu dared send a letter to Ming through Shimazu, to let Ming deal with Japan by trade business, but just failed.
Consequently, by the aggression, only Shimazu who obtained Ryukyu to be a colony, which able to use as a pivot of illegal commerce business, were benefited.
That was going to emerge extra power to bring Tokugawa regime down in the future.
Roughly speaking, it can be seen as Satsuma was able to retaliate for Sekigahara grudge on Tokugawa with their extra power preserved in exploiting over Ryukyu.
After the aggression, there was double tribute condition in Ryukyu till Ryukyushobun that made Ryukyu Kingdom abolished so to be part of Japan exerted in early Meiji era, also till coerced to get separated from Qing-China then.
Qing in 1880 made an objection to the treatment of Ryukyu, as Ryukyu was always one of their tributary states all through Edo era, Chinese people might have thought the kingdom to be a substance of their protection.
Thereby, as far I see, Chinese people look to feel shame or regret in not protecting the kingdom against Japan.
It is just an amazing thing as 130 years passed from then, likewise it is an issue happened before the people in these days were born, but Chinese people seem to hold it on, can be seen in a posting that shown their state of mind.
In my consideration, this is not a kind of issue claiming possession, but a feeling more humane to tend to make some mend, for Ryukyu people those who are getting oppressed since Yamato annexed the kingdom to Japanese territory against the will of Ryukyu people.
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=2013-10-17_55424/
Picture of the Ryukyu people those who admire Shanauekata, an unyielding hero.
He could have let himself alive if only he didn't mean to be a symbol of the next rebel against Yamato that is supposed to happen in the future when his people really tend to follow him.
Following essay is my analysis of Okinawa nowadays.
Okinawans are well tamed, since Yamato made them be like that through 400 years, they are taught not to appear grudge or hate to Yamato.
They are actually tamed from 400 years ago, when Satsuma seized in, not from 1880 or some, for 400 years they are always looked down, to be second class people.
Problem most I think now is, by Ieyasu's aim, Ryukyu people were not assimilated to Japanese culture, as he meant to keep the culture as it is, to make it useful to him, as he tended to use Ryukyu to be a dummy country to get trade business with Ming China.
So, from 1609 to 1880, Ryukyu people kept their culture still, not by their will but by Yamato's aim.
That is why they still think of themselves to be something totally different from Yamato, in another thought, they don't have to if they were assimilated to Yamato culture from 400 years ago.
If so, now they will be much Yamato, no such complex would be there, it can be a problem only when they think they are definitely not Yamato.
So Tokugawa making them preserved their culture is not necessary a good thing, maybe losing their culture would be less worse than losing their dignity to be human, or a citizen.
Therefore, things regarding Okinawa are really complicated.
So two measures to get in touch with them, not getting into any of their condition, just pretending not knowing, or obtaining perfect comprehension like locals do, which is hardly possible.
They hate Yamato migrating to Okinawa much more than Yamato with no interest or regard to Okinawa, that is what it causes.