国民年金と生活保護の矛盾
平成24年5月11日(金)
若い時から40年以上も一生懸命働き続け、なけなしのお金の中からきちんと年金を納め続け、
受給年齢に達し、やっと手にした、1月の年金受給額が6万5000円…
これは、現在の国民年金を満額受給できる方の1月の年金受給額です。
年金の納付期間が40年に満たない方は、その割合で減額されます。
これに対し、島根県出雲市の68歳単身者の1月の生活保護受給額が6万6000円…
これって、変じゃないですか?
一生懸命働き、きちんと年金を納め続けた人より、
年金を納めず、ただ年齢を重ねただけの人の方が楽な生活ができるなんて
更に、生活保護者なら、医療費や介護保険料が無料です。
「年金」と「生活保護」は、その目的や制度そのものが全く違う性質のものであることは分かります。
年金は、働いていたときからの生活基盤や貯蓄等と合わせ、老後の自立した生活を構築するという考え。
一方生活保護は、自分の全てを活用してもなお生活に困窮している者に対し必要な保護を行い、最低限度の生活を保障し、その自立を助けるもの。
ただ、現実として「真面目な人が損をする」状況になっています。
そしてそのことが、年金未納につながっているとも思っています。
家族6人で、ショッピングセンターのゲームコーナーで1日中ゲームを楽しんでいる生活保護受給家族。
65くらいの両親、30代くらいから40代の子供が4人。
そのすべてが生活保護を受けているのです。
犬を連れて散歩しているのも見掛けます。
もちろん、この人たちの医療費は無料です。
何でこの人たちは生活保護を受けているのでしょうか?
一方、細々と年金生活を送っているあるお爺さんは、袖の破れた服を着て、
歯が痛くてもお金がないから本当に悪くなってから通院し、治療もそこそこに入れ歯も作らず帰られる…
支払いは袋から出される小銭をかぞえて…
この話を聞いて、腹が立ってしょうがない。
これまで国は、60歳になったら年金を給付すると言い、国民からお金を集め続けていました。
今、年金の給付年齢が65歳に引き上げられます。
もらえる金額も、年々減ってきています。
国民を40年以上も騙し続けお金を集め続けた挙句、
お金がないから金額を減らし、支払う期間も短縮する…
これは、国による詐欺事件です。
年金は、自分の将来を映す鏡です。
その姿が、はっきりと映らない、将来映らなくなるかもしれない鏡にお金を出すわけありません。
年金は、絶対に減らしてはいけないし、約束したものを払わなければ誰も支払わなくなります。
国は、年金を集めるために、年金を払ってくれる子供を増やすことを考えています。
子供手当、高校無償化など親の負担を軽くし、子供を産んで欲しいと考えています。
でも、これって間違ってます。
そんなことをしても、子供は年々減っていきます。
たとえ子供が増えたとしても、将来が不透明な年金制度では年金を払おうと思う人はいないでしょう。
だから、年金は約束した額を、約束した期間払うべきなのです。
将来が見える国にしなければ、この国にお金を出そうと思う人は少ないでしょう。
生活保護は「税金」です。
この制度を見直す必要があるのではないかと思います。
生活保護受給者は、年々増加しています。
少なくても、年金受給額より少なくするべきです。
生活保護は、割に合わないと思わせることが非常に重要です。
辛辣なことを書いていますが、真剣に考えなければ、国の借金ばかり増えていき、
年金制度も、国そのものも破たんすることになるでしょう。