先ほど出てきて、私の対応をしてくれた若者が私の対応をしてくれた。こちらにどうぞと小さな相談室に通された。
そこには無造作に紙幣カウンターがおかれている。また、机の上には小さなコップに水が注がれ、その横には錠剤が置かれていた。
問診表に記入するように言われ、一人そこで問診表に記入する。氏名住所などの個人情報と、それに今日は何の治療をしたいのかなどなど。
しかし、どうしても気になる設問がある。年収だ。施術前の支払いになているので今更年収を確認しても意味ないんじゃない?と疑問に思っていたが、
これから麻酔をかけられ私の息子にメスを入れられることに重度の緊張をしていたため年収の記入など深く考える余地もなかった。
サラリーマンとは言え、そこそこの収入あり正直に1000万と記入。
最後まで問診票に記入し、指示されていた錠剤(抗生剤)を服用し一通りのことは終え、天井を見上げる。そこには防犯カメラが何台も。
監視されてると思った瞬間扉が開き、先ほどから僕の担当をしている若者が問診を始める。
「医師の平井」です。
えっ!この人が医師なの?それよりもなんだこの清潔感のなさは…もじゃもじゃヘアーに耳から毛がぼうぼうに伸びているではないか!
HPで見たあの清潔感満載の医師とは到底似ても似つかない。
しかし僕は解釈した。「かなり多忙なんだろう。予約も一杯で、休みも取れてないんだろう。きっと」
問診が終わると、診察台に通される。ズボンを脱いでここに横になってくださいと。
言われるがまま指示に従う。私の息子を見ながらあれやこれや指摘を受ける。
再度、相談室に戻され、さっき触診した内容をもとに手術内容を決めていく。
「あなたのペニスは亀頭部尿道下裂ですよ」と初めて聞くような病状と診断された。しかも「あなたのペニスは奇形です!」
しかしこれを治療すれば0.5㎝ペニスは長くなりますよ!それ陰嚢の皮が一部棒にかかっているからそれも治療しましょう。
亀頭の周りにぶつぶつがありますが、それは臭くなる元だから取りましょう。などとあれやこれやで総額167万円!
はっ⁉120万円しか持ってきてないし…お金が…とぼやいていると、近くにコンビニがありますよ。と不思議な誘導があったり、クレジットカードも使えますよなどクリニックとしては万全の集金体制。
長年、コンプレックを抱え悩んできた事が、今日やっと解決されるんだとの一筋の光に見えていた私には、止めると言う選択肢はほぼ無かった。奇形とまで言われたならやるしかないと不足分はクレジットにて清算。
誓約書にもサインをしいざ鎌倉へ!
それではいよいよ手術ですと、汚いトイレに通されて先ほど触診された手術台へ。
あれ?なんだかおかしい?ここのクリニックはさっきから医師と紹介された人しか見ていな。
どこを見ても一人しかいないぞ!その時!「ガラガラガラ!!!」とクリニックに響き渡る大きな音が。
「手術中に飛び込みで診察に来られる人がいるのでシャッター閉めますね」
なんでやねん!クレーム言いに来る人が多いってこと⁉もう私は生きた心地がしません。
後戻りもできない、どうしようと躊躇していると先生が、「大丈夫ですよ。私は過去何万本とペニスを触ってきましたから」とイマイチ意味の分からないことを聞きながら診察台に身を委ねるしかなかった。
しかしそこには目には前の人の物であろう、血痕が床やベットに飛び散ったままであった。
私の足はかすかに震えていた。
つづく