・・・マジか?
マジのマジで言ってる?
俺の現地調達とは訳が違う。
意味が違うっていうか・・・
それってさ・・・そういうことだよね?
俺が目をつけていたケーキ屋さんで、
2人用のクリスマスケーキをゲットしたのち、
向かった先は・・・
智くんの家に近くのコンビニ。
智くんはここで現地調達するという。
マジで、マジのマジで言ってる?
俺が言えなかったことを、
あんなあっさり・・・
今俺、寝てんのか?
まさかの夢オチじゃ・・・
「・・・翔くん、何ぼーっとしてんの?
っていうか、何そのカゴの中身!
2人でそんなに食べれないでしょ?
あとフライドチキンとポテトも買うって言ったじゃんか!」
あ、夢じゃない。
「え?あっ、多い?
だって、ピザでしょ?パスタでしょ?
サラダでしょ?あ、グラタンもいる?」
「・・・そんなに食べれないでしょ。
ピザとパスタとサラダ2個ずついらない。
1個ずつでいい。
あ、そういえば、親に連絡した?」
「あ、連絡・・・まだ」
「早くしないと。
ご飯の準備しちゃったかも。
もしそうなら・・・やめに・・・」
「いや!うちの母さんは仕事が遅いから、
晩飯の準備も遅いんだ。
だから大丈夫!今から連絡入れるし!!」
絶対させるか!
まさかの智くんからのお誘いを、
取りやめにしない!!
『・・・もしこのあと予定がなかったら、
クリスマスパーティーしない?
チキンとかコンビニで買ってさ。
おいらの家、今日誰もいないからうちで。
翔くんさえよかったら、その・・・泊まっていっても、
大丈夫だし・・・』
予定なんてあるわけがない!!
っていうか、予定は今入りました!!
俺の今からの予定は、
智くんの家で2人きりでクリスマスパーティー♡
もちろん・・・朝までね。
母さんがなんといっても押し通す!
絶対お泊まり!!
流石に店内で通話は良くないと思って、
商品の入ったかごを智くんに預け、
コンビニの外に出て電話をかけた。
『もしもし?』
「あ、母さん?
俺、今日ご飯いらない。
友達の家に泊まるから。
明日の朝ごはんもいらない」
『え?そうなの?
もうごはん・・・』
「そうなの!
そういうことなので、
よろしくお願いします!!
では!!!」
『え?ちょっ、しょう・・・』
察してくれ母さん。
息子の一大イベントなんだ。
「・・・翔くん、連絡できた?」
「あ、智くん。
うん、いいって。あ、あれ?もう会計済んだの?
俺払うのに」
「じゃあ、ケーキの分も合わせて割り勘ね」
「了解。
あ、荷物持つよ」
「大丈夫、すぐそこだし、
さあ、行こうっか」
2人並んで智くんの家に歩き出したその時、
ポケットに入れてたスマホが震えた。
母さんからのLINE
『浮かれてハメを外しすぎないこと。
嫌われちゃうわよ♪』
・・・嫌われちゃうわよ?
俺、友達って言ったよな。
・・・ふむ。
色々バレてるな。
でも確かに。
浮かれすぎは良くない。
落ち着け!俺!!