「サトコさん!!」
くそっ!
どこ行った?
あの格好だ、
まだそんな遠くに行ってないはず。
サトコさんを探しながら、
二宮に連絡する。
『はい、もしもし』
「二宮!
サトコさんが会場を飛び出した。
出入り口で確保を頼む!」
『先ほど、サトコさんが走っていかれて、
相葉さんに追いかけてもらってますので、
もうすぐ捕まえると思います。
社長は車までお願いします』
「ふむ。ありがとう」
車に戻ると、
二宮と相葉が車のそばで立っていた。
「サトコ・・・大野シェフは?」
「中にいます」
「そうか、相葉、ありがとう」
「い、いえ!」
車内に入ると、
口を尖らせてブスッと怒ってる大野シェフ。
「・・・なんだ、
カツラ取ってしまったのか。
あ、靴も脱いでるじゃん」
だって、頭蒸れるし、
足超痛いんだもん。
女ってすげーな。よくこんな格好でいられるよ」
「・・・残念。
似合ってたのに」
「似合ってなんかない!」
やっぱりすぐにバレちゃったし。
だから早く帰りたいって言ったのに・・・
絶対後で言われる」
「・・・松岡シェフと知り合いだったのか?」
「・・・・・」
「大野シェフ?」
「・・・松兄は先輩」
「先輩?シェフの?」
「・・・うん。
仕事のこととか、いろんなことを教えてくれた人」
「そうだったんだ。
『先日はどうも』あれはどういう意味?」
「あ、あれは・・・
あの日のことだよ。
翔が約束してないのに来て、
強引に引っ張っていった日。
その後ニノと相葉ちゃんと4人で飲んだ・・・」
・・・あっ!
「あの大野シェフの肩に腕回してた長身の男って、
松岡シェフだったの?」
「・・・そうだよ。
あの日は松兄とリーダーと一緒に飲む約束だったのに、
翔が突然現れて・・・」
「・・・リーダーって?」
「・・・うちのホテルの城島支店長。
松兄の大学の先輩で、松兄がリーダーって呼ぶから、
おいらも呼んでる」
・・・・・
「大野シェフをあのホテルに連れてきたのは・・・?」
「リーダーだよ。
松兄の料理の腕がどっかのホテルの社長に認められて、
引き抜かれるってなった時に、
大野も一緒に来るかと松兄に誘われたんだ。
おいらも一緒についていくことになってた。
だから、松本社長?1回会ったことがある」
え?マジか。
ああ、だからさっきあいつ、
『どこかで見た気がする』って言ってたのか。
ナンパの常套句かと思った。
「一緒にそれまで働いていた店を辞めた後、
おいらは気になる・・・店を見つけて、
松兄にそれを伝えて、話し合って、
松兄が動いてくれて、リーダーに話をしてくれて、
今のところに」
「うちの支店に来たってこと?」
「・・・うん。
はあ、まさかこの格好で2人に会うなんて。
さっき会場がこのホテルだって知って、
やばいと思ったの。けどまさかと思って・・・」
ああ、確かに少し様子がおかしかったな。
「まさかの松兄の披露パーティー。
そうとわかっていれば引き受けなかったのに。
何で言ってくれなかったの?」
「・・・だって聞かなかっただろ?
その格好だって意外とノリノリだったくせに」
「っっ!!」
ふ〜ん。なるほど。
そういうことね。
色々と繋がった。
「ちがっ!
これは翔が・・・」
「俺が何?」
「え?や、ええっと・・・、
と、とりあえず!松兄にバレたんだから、
撤収でしょ?おいら帰る!」
ぐぅ〜〜〜
ん?腹の音?
俺?違うよな。
「わ!今のなし!
結局いろんなことが気になって、
あまり食べれなかったからその・・・」
そういえば、
俺も食いそびれたな。
今更戻れないし、どうしようかな。
カツラはまた被れば大丈夫だよな。
けど足が痛いんだっけ?
A サトコさんを食事に誘う。
B 流石にもう今日は・・・家に送ってく。
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◇◆◆◇◇◆◆◇
読者さん参加型のお話、
『I seek』
たくさんのご参加ありがとうございます♡
15話目の結果、
非公開希望のコメントも集計したところ、
A 坂本昌行 22票
B 城島茂 24票
大野シェフの上司、
支店長は城島リーダーに決定!!
今回はギリギリまで、
どっちになるか分からなかった〜〜
ずっとほぼほぼ同数でした!