「みらくる で まじかるな 

おはなのくっきーとおはなのキャンディ、

どっちがいいでしゅか?」

 

 

「え?クッキーかキャンディ?

どっちかをもらっていいの?」

 

 

「はい!」

 

 

「どうする?智くん?」

 

 

「ん?おいら?どっちにしようかな?」「おいらはあげゆほうでしゅよ?」

 

 

「「「え?」」」

 

 

2人同時に話しだし、

顔を見合わせた。

それを見て、翔くんが吹き出した。

 

 

「ぶはっ!さとしくんもなんだ!

自分のことをおいらって呼ぶのも一緒なんだ!」

 

 

「ああ、まちがえちゃ。

おにいちゃんのほうにきいちゃんでしゅね」

 

 

「んふふ、名前が同じだから分からなくなるね。

じゃあ、おいらはこっち。

お花のクッキーにしようかな?」

 

 

「くっきーですね。はい、どうじょ!

おにいちゃんはどっちにしましゅか?」

 

 

「なら俺もクッキーで」

 

 

「はい!たべてみちぇくだちゃい。

そしたらみえるはじゅ」

 

 

・・・見える?

何が?これを食べたらわかるかな?

 

 

さとしくんにもらったお花のクッキーを、

食べてみる。

すると・・・

 

 

「・・・え?

えええええ〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

 

フワフワ可愛い子達が、

全部で・・・6人?

 

 

「何々?何が見えてんの?」

 

 

おいらがあまりにも大きな声を出したから、

翔くんが驚いた声を上げる。

 

 

「ちょ!翔くん!

早く食べてみて、このクッキー!!

いや待って!じっとして!落っこちちゃう!」

 

 

「え?え?」

 

 

翔くんの両肩にしがみついてる子たちを抱き上げる。

 

 

「ええっと・・・マジか!

妖精さんって名札つけてるの?」

 

 

髪飾りがみんな違う?

ってことは、それぞれのお花の妖精さんなのかな?

 

 

これって確か・・・

スイートピー・・・と胡蝶・・・蘭?

だったっけ?

 

 

「え?名札?

ちょっと待って!今食べるから」

 

 

翔くんが慌ててクッキーを口に入れた。

 

 

「ええっと・・・スイートピー?のかりんぼーちゃん。

と、胡蝶蘭?のioyukiちゃん、

頑張ってたね!滑り落ちなくてよかった」

 

 

「このお兄ちゃんの肩、

面白い!

もっとやりたい!!」

 

 

「ほんとほんと!!

もっとやりたい!!」

 

 

見えるだけじゃなくて、

声も聞こえる!!

 

 

2人がそう言うから

手を離すと、ふわっと浮かんで、

また翔くんの肩にしがみつく。、

 

 

「な!面白いって何?

って!!ええええ!!!

妖精さん、1人じゃないの?

たくさんいるじゃん!!

・・・てか智くんモテすぎじゃね?」

 

 

「え?」

 

 

「いっぱいくっついてるよ!

あれ?みんな髪飾りが違う?

でもなんの花か分からないな」

 

 

本当だ。

おいらにもくっついてた。

って表現でいい?

 

 

さて、この子達のお花はなんだろ?

 

 

「ねえ、akiちゃん?

君はなんのお花の妖精なの?」

 

 

「かいどうです!」

 

 

かいどう?初めて聞く名前かも。

 

 

「mizuiroshiratamaちゃんは?」

 

 

「クリスマスローズ!!」

 

 

「あ!俺、トキちゃんと、kouremiちゃん分かるかも!

白百合とガーベラでしょ!」

 

 

「「正解♡」」

 

 

「んふふ、みんなみえまちたか?」

 

 

「さとしくんのクッキーすごいね!

魔法みたい!!妖精が見えるようになるなんて!

っいうか妖精さんって本当にいるんだ!」