「やあっ・・・だめっ・・・しょおっ・・・いくっ・・・!!」
「・・・智くんっ」
「ああっ・・・しょおっ!!」
・・・本当にさ、
翔くんどうなってんの?
なんでこんな体力あるの?
毎日これじゃ・・・
おいらマジで壊れる。
そう思っているのに、
翔くんの誘いを断れないおいらも、
翔くん同様体力おばけなのかも。
でもさ、翔くんずるいんだもん。
『・・・智くんがほしい、だめ?』
あんな熱っぽい瞳と声で言われたら・・・
頭よりも身体が先に反応しちゃって、
そのままいつも・・・
「・・・・・」
流石の翔くんも、
今日はお疲れのよう。
もしかして寝ちゃった?
最近仕事詰まってるもんな。
でもこの状態で寝れるもの?
おいらに入ったままなんですけど?
ええっと、とりあえず・・・
翔くんを起こさないように、
身体をずらし、翔くんのを抜く。
本当はお風呂に連れて行って、
綺麗にしてから寝かせたいけど。
こんなすぐに寝ちゃうってことは、
相当疲れてるってことだよね。
拭けるとこだけ拭いて、
寝かせてあげよう。
タオルを取りに、
ベットを抜け出そうとすると、
おいらのスマホが鳴った。
誰だろ?
「あっ・・・」
なつかし。また来てる。
相変わらず見当違いだけど、
この人のおかげで・・・
「・・・何?メール?」
「あ、ごめ、起こしちゃった?」
「・・・誰から?」
「ん?知らない人。
迷惑メールだよ。この人からよくくるんだ。
どこでおいらのアドレス漏れたのかな?」
「え?・・・迷惑メール?マジ?」
「うん。けどね、
この人はおいらの恩人なの」
「は?どういうこと?」
「内緒!
もう翔くんのバカ!入れたまんまで寝るなよ!
寝るならシャワー浴びてこい!」
「え?じゃあ、智くんも一緒に・・・」
「ダメ!!」
「なんでよ?」
「だって絶対大人しくしてないだろ。
浴びるだけって言いながら、お前昨日おいらに何した!」
「何って・・・2回戦?」
「2回戦どころか、お前おいらを抱き潰しただろ!浴室で!」
「だって、智くんがエロいんだもん!」
「おいらのせいにすんな!」
「わかったわかった!
じゃあ、智くん先に行って」
「へ?」
「俺は目が覚めたからあとでも大丈夫。
智くんの方がさ・・・色々とぐちゃぐちゃだし」
「誰のせいだよ!」
「はい、私のせいです。
ですから、どうぞお先に。そんな格好で居られると・・・
また俺のがやる気になっちゃうよ?
ほら・・・」
翔くんのがまた・・・
やばい。これ以上はおいらも流石に・・・
「今日はもうしないからな!
先行ってくるから、それ自分でどうにかしとけ!」
「はーい!
ゆっくりしてきていいよ〜〜」
その時おいらは、
翔くんがおいらのスマホに手を伸ばしたのに、
気がつかなかった。