はああ??

 

 

マジで言ってんの?

マジで・・・

 

 

はああああ???

もう何なんだよ!

 

 

やっと捕まえたと思ったのに。

 

 

心通じ合えたら、

そのあとは、

 

 

愛を確かめ合うんじゃねーの?

愛をささやきあうんじゃねーの?

 

 

「ごめん!翔くん。

また連絡するから!」

 

 

「え?ちょっ・・・」

 

 

マジで帰りやがった!

俺をおいてさっさと・・・

 

 

あなたは鬼ですか?

その気にさせといて放置・・・

 

 

嘘だと言ってくれ〜〜〜〜!!

 

 

こんなことある?

有給が5日?明日朝一の飛行機?

 

 

先に言ってよ〜〜。

 

 

ああ、俺のバカ!

最初のメッセージに返信しておけば、

もっと早く智くんに会えていたかもしれなかったのに〜〜

 

 

・・・・・

・・・・・

 

 

でも、待てよ?

 

 

俺のせい?

そもそも俺のせいなのか?

 

 

違うでしょ?

あれは智くんが悪いよ。

 

 

時間がないのに、

なんであんなまどろっこしいメッセージしてくんだよ。

 

 

あのメッセージは

誰でも迷惑メールだって思うっしょ!

 

 

くぅぅ!!

 

 

イライラしたまま、

家の近所のコンビニで酒をしこたま買い込んだ。

 

 

飲まずにいられるか!!

 

 

くそう!

智くんのバカ。

鬼!!悪魔!!

 

 

 

 

・・・でも好き。

 

 

智くんが俺のこと好きだって言ってくれた。

『おいらは翔くんが好きだ』

まっすぐ俺の目を見て。

 

 

ずっと欲しかった智くんが、

俺のものに・・・

 

 

なったと思ったのに〜〜〜

 

 

もうちょっと余韻に浸らせてよ、バカ。

 

 

 

 

 

次の日、

二日酔いの体を引きずって、

出勤した。

 

 

上司に呼ばれ、

NY支社異動の話をもらった。

 

 

俺の返事はもちろん。

 

 

「行きます!」

 

 

「・・・大野に続いて、お前もか。

寂しくなるな〜。頑張ってこいよ!」

 

 

「はい!」

 

 

「あと3ヶ月の間にしっかり準備するように。

まあ、わからないことは大野に聞け」

 

 

「はい。・・・ん?」

 

 

今、なんて?

 

 

「ん?どうした?何か変なこと言ったか?」

 

 

「・・・あと3ヶ月?」

 

 

「ん?そうだが?

何か問題でも?」

 

 

大有りだ!!

 

 

それは聞いてない!!

 

 

智くんに次に会えるのは3ヶ月後ってこと?

 

 

ちょっと待ってよ!

マジか!マジで言ってんのか!!

 

 

やっぱ、鬼だな。

あの人は鬼だ!!

 

 

智くんに連絡を取ろうにも、

智くんは今空の上・・・

 

 

くっそ〜〜〜

 

 

「・・・櫻井?」

 

 

「あ、すみません。大丈夫です!」

 

 

怒っても仕方ない。

やることならないと。

 

 

くぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーっ