え?え?

なんでそれがそこに?

 

 

家に帰ると、

俺が智くんにいつか着せたいと思って、

こっそり集めてたコレクションたちが、

リビングのテーブルに綺麗に並んでいた。

 

 

「・・・なんで?」

 

 

「それはこっちのセリフだけど?」

 

 

おっと、

マジギレしてる智くんの声。

 

 

「翔くん、

説明してもらおうか?

これは何?」

 

 

「・・・ええっと」

 

 

「もう3月だし、翔くんは汗かきだから、

春物を出しておこうと整理してたら・・・

奥の奥に、こんなに大量の・・・」

 

 

「・・・・・」

 

 

・・・あの奥の奥なら見つからないと思ってたのに、

しまったな。俺が甘かった。

完全甘かった。

 

 

じっと俺のことを見て、

俺の言葉を待ってる智くん。

 

 

ここは変な言い訳しないで、

智くんに着てもらいたくてと正直に言った方がいいよね?

 

 

「・・・いつから?」

 

 

「え?」

 

 

「・・・誰に着せようと集めてたの?」

 

 

ええい!

ここは正直に・・・

 

 

「それはさと・・・」

 

 

「こんな小さいサイズのをさ」

 

 

「・・・ん?」

 

 

今なんて?

 

 

「これ、誰が着るの?

おいらじゃないでしょ?

誰に着せようとしてたの?

って言うか、着せたの?着せてもしかして・・・」

 

 

「は?違うよ!

何言ってるの?他の誰に着せるって言うの?

智くんに着せたいに決まってるでしょ?」

 

 

「は?嘘つけ!!」

 

 

「本当だよ!

このピンクのナース服も、着物も、お姫様ドレスも

バニーガールちゃんも!全部智くん用!!」

 

 

「・・・・・」

 

 

「本当だって!

小さいサイズに見えるけど、着れるんだって。

こういうのはちょっと小さいサイズの方がより・・・萌えるっていうか、

俺でも着れたんだもん!智くんに着れないわけない!!」

 

 

「へ?」

 

 

「ん?」

 

 

なんか変なこと言ったっけ?

 

 

「着たの?これ全部?」

 

 

「え?あっ!」

 

 

しまった!うっかり!!

 

 

「ちがっ・・・着てない!!」

 

 

「いいや、『俺でも着れたもん』って今言ったよね?

へ〜、翔くんにも着れるんだ〜

そうなんだ〜」

 

 

「あ、あの・・・智くん?」

 

 

「・・・これ」

 

 

「へ?」

 

 

「じゃあこれ着てみて」

 

 

テーブルに並んでた1着を、

智くんが俺に渡してきた。

 

 

「え?俺が?」

 

 

「・・・だって着れるんでしょ?」

 

 

・・・着れるけど、

これは智くんに着せたくて、

買ったもの。

 

 

「・・・着てくれないの?

じゃあ、全部捨てる!」

 

 

「ええ〜〜!全部?

まだ智くんに着せてないのに!!

捨てるだなんてひどい!!」

 

 

「・・・じゃあ着て」

 

 

「・・・・・」

 

 

「・・・捨てる」

 

 

「うわああ、着る!!着るから!」

 

 

「ふむ。じゃあ、今着替えて」

 

 

「・・・え?ここで?」

 

 

「そう、今ここで」

 

 

「・・・せめて隣の部屋で」

 

 

「今ここで。

着替えるとこも見たい」

 

 

ああ、それは俺のセリフ。

これに着替える智くんが見たくて、

これを買ったのに。

 

 

「翔くん?早くして」

 

 

ああ、マジギレトーン再び。

 

 

「はい!ただいま!!」

 

 

今着てる服を脱ぎ、

慌てて智くんに渡された服を着る。

 

 

「・・・ど、どうかな?」

 

 

「ふむ。いいね!

確かにいいね。ピンクってエロい♪

そのナースキャップも必須だな」

 

 

「でしょ!」

 

 

ナース服ってど定番だけど、

ハズレなしなんだって。

これ着た智くんはさぞかし・・・くは♡

 

 

「そして、翔くんの言った意味がわかった。

ちょっと小さい方がより・・・ね♪

じゃあ、次これ!」

 

 

「え?」

 

 

「これ着てみて」

 

 

「え?」

 

 

「・・・着て!」

 

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

cさん、tさん、aさん、Tちゃん

ありがとうございます♡

 

 

 

そろそろ限定突入か?

 

 

くふふ♡