・・・どうしよう。

いいのかな?

こんなずっと翔くんと・・・

 

 

収録終わり、

翔くんにご飯食べに行こうって誘われた。

 

 

翔くんの行きつけのお店に行って、

もうちょっと飲もうって話になって、

 

 

お店から近いからという理由で、

翔くんの家にお邪魔して家飲み開始。

 

 

「ん?智くんどうかした?

もしかして、眠たい?」

 

 

「や・・・そういうわけじゃ・・・」

 

 

翔くんの家にはどっちかが酔っぱらった状態できたから、

改めてお邪魔すると緊張する。

 

 

おいら、今、

翔くんの家にいるんだ。

 

 

「・・・なんか不思議だなぁっと思って」

 

 

おいらの部屋にないものばかりの、

翔くんの部屋を見回す。

 

 

おいらと翔くん。

正反対な2人。

 

 

「え?不思議って?」

 

 

「だって・・・

翔くんとこんな風に翔くんの家で飲むなんて・・・」

 

 

しかも、

メンバーとしてじゃなくて・・・

 

 

「こんな風にって、

恋人同士でってこと?」

 

 

「・・・・・」

 

 

翔くんの口からあたらめて恋人って言われると、

ドキドキして、翔くんの顔を見れない。

 

 

「・・・ねえ智くん、なんで下向くの?」

 

 

「なんでって・・・」

 

 

「可愛い顔見せてよ」

 

 

か、可愛いだなんて、

おいらもうおっさんだぞ。

 

 

「・・・ねえ」

 

 

向かいに座ってたはずの翔くんが、

いつの間にかおいらの隣に移動してた。

 

 

「もう翔くん酔ってるだろ!

明日も仕事だし、そろそろお開きにしよ。

おいらそろそろ帰るよ」

 

 

「え?帰るの?」

 

 

翔くんが本当にびっくりした顔をする。

 

 

「・・・え?」

 

 

「泊まってくんじゃないの?

俺そのつもりだったんだけど・・・」

 

 

「そ・・・そのつもりって?」

 

 

翔くんがおいらをじっと見つめて、

おいらの頬に手を伸びてくる。

 

 

おいらだってそのつもりで、

ここについてきた。

 

 

翔くんと一緒にいたくて、

翔くんと離れたくなくて・・・

 

 

どのつもりか、

もうわかってるけど、

聞き返してみる。

 

 

今までのことがあったからかな?

自分から言葉にするのはちょっとこわい。

 

 

『翔くんと一緒にいたい』

 

 

その一言が言えなくて・・・

 

 

自分はいえないくせに、

翔くんに言って欲しい。

おいらといたいって言って欲しい。

 

 

そう思うおいらはずるいよね。

でも、言葉が欲しい。

 

 

翔くんのそばにいていいって、

許しが欲しい。

 

 

だっておいらは・・・

 

 

「・・・智くんと一緒にいたい。

もう、少しも離れたくない。

だって離れたら・・・」

 

 

「・・・離れたら?」

 

 

「智くんまた他の男に抱かれるんだろ?

俺以外の男に・・・」

 

 

翔くんにぎゅっと抱きしめられた。

まだシャワーを浴びていないから、

少し汗くさい。

 

 

でもおいらの一番好きな香り。

 

 

翔くんのばか。

行くわけないじゃん。

他の男のとこになんか。

 

 

行く理由がない。

 

 

おいらが欲しいものは

もう手に入れたんだから。

 

 

「・・・翔くんの香り、落ち着く」

 

 

「え?あっ!ごめん!

俺汗くさいよね!

シャワー浴びてない」

 

 

慌てて離れようとする翔くんを、

逆に抱きしめた。

 

 

「さ、智くん?!」

 

 

「ねえ、今夜はこのまましたい・・な」

 

 

「え?」

 

 

「おいらを翔くんと同じ香りにして・・・」

 

 

「・・・さとっ」

 

 

「ここでしよっ。

しょおくんきて・・・」

 

 

おいらを男臭い翔くんでいっぱいにして・・・