「・・・・・」

 

 

「・・・んがっ・・・すぴ〜」

 

 

ああ、そうか。

おいら、翔くんと・・・

 

 

目を覚めると、

すぐ隣に翔くんがいる。

 

 

やばいな。

これだけでおいらすごく幸せだ。

 

 

昨日のは夢じゃなかったって思えるから。

おいらの家に翔くんがいる。

おいらのベットで翔くんが寝てる。

 

 

んふふ、すげ〜。

 

 

身体にも、

昨日の翔くんが残ってる。

 

 

やばいな。

今翔くんが寝ててよかった。

 

 

だって今おいら、

きっとニヤけてるもん。

ひどい顔してるはず。

 

 

んふふ。

 

 

おいら・・・

 

 

本当に翔くんを手に入れたんだ。

もちろん翔くんは物じゃないけど。

 

 

手を伸ばすと、

届くとこにキミがいる。

 

 

欲しくて欲しくてどうしようもなかった人。

ずっと大好きだった人。

ずっと大好きな人。

 

 

翔くんの鼻をつまんでみる。

 

 

「・・・んががっ」

 

 

ふふ、起きないんだ。

もっとしてみようかな?

 

 

「んががっ!!」

 

 

・・・んふふ。

起きね〜な。

 

 

「・・・すぴ〜、すぴ〜」

 

 

寝てる翔くんもイケメンだ。

けど寝てる時は可愛いっていう方が強いかな?

ずっと、見ていたい。

 

 

見ていたいけど・・・

ちょっと・・・

いびき・・・うるさいかな。

 

 

これからこれも聞くことになるんだ。

一緒に寝る時はいつも・・・

 

 

「んがっ」

 

 

ふふ、可愛い。

ずっと・・・この先ずっと聞ければいいな。

 

 

あ、翔くん朝ごはん食べるかな?

絶対お腹空いてるよね。

 

 

昨日は、あまり食べずに、

その・・・始めちゃって、

あれだもん。

 

 

おいらが欲しがったってのもあるけど、

・・・ね。

 

 

小食のおいらでもお腹空いてるし、

翔くんが起きる前に準備しておこうかな?

 

 

気怠さの残る身体を起こし、

キッチンに向かおうとすると、

ぎゅっと腕を掴まれた。

 

 

「・・・どこ行くの?」

 

 

「え?翔くん起きてたの?」

 

 

「起きたの。

だって鼻摘まむんだもん」

 

 

「ああ、だってうるさかったから」

 

 

「え?あ!

もしかして・・・いびきかいてた?ごめん」

 

 

「んふふ、いいよ。

翔くんのいびきは聞き慣れてる。

楽屋や移動中たまに聞いてるもん」

 

 

そう言って立ち上がろうとしたら、

また腕を掴まれ、ベットに引き戻された。

 

 

「え?俺そんなにいびきかいてる?

おっと誤魔化されるとこだった!

一体どこ行く気?」

 

 

「え?ああ・・・キッチン。

お腹空いてない?」

 

 

「・・・空いてる」

 

 

「でしょ?

作ってくる。だから・・・」

 

 

翔くんが掴んでる方の腕を見る。

 

 

「・・・やだ」

 

 

「え?」

 

 

「その格好で行く気?」

 

 

「え?あっ・・・」

 

 

しまった。

本当だ。おいら何も身につけてない。

 

 

「・・・朝から誘ってるの?」

 

 

「え?ちが!!

昨日はあのまま寝ちゃったから、

昨日っていうかさっきだけど」

 

 

「・・・ねえ、キスしよ」

 

 

「ちがうってば、誘ってないからね!

え?んっ!しょおっ・・・んんっ!!」

 

 

「智くん、黙って・・・」

 

 

「んあっ・・・しょおっ・・・だめっ・・・だって・・・んんっ」

 

 

 

また

 

欲しくなるじゃん。

 

 

 

もう・・・しょおくんの・・・ばかぁ・・・