「・・・はぁっ・・・ほんとうしょおくんって・・・」


加減を知らないんだから。


朝までって確かに思ってたけど、
限度があるじゃん。


あんなずっと・・・/////
すんごくよかったけどさ。


今日1日、
おいらきっと使い物にならないと思う。
腰と声・・・
大丈夫かな?


翔くんだって、仕事なのに。


おいらを後ろから抱きしめて、
いびきをかいて寝てる翔くん。
起こさないように、腕の中から抜け出した。


「もうぉ・・・うるさいんだから」


翔くんの鼻を摘む。


「・・・んがっ」


「・・・おもしろい」


「んっ・・・んががっ」


これで起きないってことは、
顔に落書きとかできるんじゃ・・・


ピロン♪


スマホの音がなり、
ビクッとした。
おいらの悪巧み、誰かにバレた?


表示された名前は『ニノ』で。


『お早うございます。
ちゃんと起きれてますか?
私からのバースデープレゼントをもう一つ』


「ん?プレゼント?」


なんだろう?


ピロン♪


『翔さんの仕事用のカバンに入ってる、
ファイルに注目!!』


・・・翔くんのカバン?


さすがにマッパだと寒いから、
昨日着てた服を着て、
翔くんのカバンを探す。


・・・の中にファイル?
あった、これか。
これが一体・・・


え??
前楽屋で話してたのってこれ?


こんなでかいの注文する気だったの?
マジでこれ、ウエディングケーキじゃん!!






こっちは、可愛すぎね?







それよりも、
問題はこっちだよ。


一体何枚あるの?
おいらの写真・・・












翔くんとツーショットもある。







もしかして、
これの他にもあるんじゃ・・・


翔くんの本棚を物色する。
あれ?この本なんか変・・・


え?
何これ?






゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



「・・・んっ・・・ん?あれ?」


抱きしめてたはずの智くんがいない。
智くんがいた場所は、
まだほんのり温もりが・・・


どこいった?
トイレかな?


「・・・さむっ」


とりあえず、毛布をかぶって、
智くんを探しにリビングへ。


・・・あれ?
あそこ光がこぼれてる。


・・・俺の部屋?


「・・・智くん?いるの?」


「・・・・・」


「・・・え?」


そこにはいつもの俺の可愛い智くんはいなくて・・・


俺に気がついてゆらっと立ち上がる様は、
あの信雄の寝込みを襲う無門のよう・・・


「・・・翔?
これは何?説明してくれる?」


「・・・これというのは・・・?えっ!!」


智くんが持ってるのは、
俺の秘蔵智くん写真集。
しかも3冊目。


「・・・この前の楽屋、
みんなで見てたのはこれか?」


いや違うよ。
みんなで見てたのは見せてもいいやつで、
それじゃない。


それはマジで門外不出の、
やばい智くんでいっぱいのやつ。


いままでこっそり撮りためた、
俺の宝物。


説明する前に、
またユラッと智くんが動く。


「ええっと・・・・智くん、あの・・・」


「翔!!そこに正座!!!!」


「はい!!」


慌てて座ったら、
かぶってた毛布が落ちた。


「っていうか!お前、服は!!
マッパでウロウロすんなバカ!!」


「だって・・・」


「だってじゃねーわ!!」


「はい、ごめんなさい!!」


「で?これは何?」


・・・あれ?


なんで怒られてんの?
昨日の余韻に浸って甘い朝を迎えるはずだったのに・・・


誰だ、
智くんにこれを教えたのは。


「翔!!」


「はい!ごめんなさ〜〜〜〜い」










今度こそおしまい♡