松潤side



「・・・・・」


「・・・・・」


「・・・・・」


「・・・・・」


「・・・・・」


何だこれ?
分かってる?あんた達。


ここ楽屋なんですけども?
楽屋は5人のものですよ?


別にさ、もうみんな30過ぎた大人だし。
誰が誰と付き合おうが、
文句言うつもりもないよ。


何なら応援だってする。
笑ってる顔が見たいからさ。


・・・けどさ、
この状況。この空気!


あんたら、30過ぎたおっさんだろうが!!


何デレデレドロドロの顔して、
大野さんのこと見つめてんの!


あんたはうちの頭脳。
そんでイケメン担当だろうが!


そんな顔でテレビに出るつもりか。
分かってんの?最近やばいよ?
ファンの子にバレてもいいの?


は?2人で住む家のベットをキングサイズにしたい?
そんなのは、家でやってくれ!


気づいてる?
大野さん、翔さんの話聞いてるふりして、
うたた寝してるよ?


お前もだ!
その笑顔、色々通り越して怖いよ。


お前は、お前は、
・・・何担当だろう?


ええい、そんなことはどうでもいい。
ニノのそばにいるのがそんなに嬉しいのか!
ニノのお世話すんのがそんなに嬉しいのか!


ニノもニノだよ。
その口の端気をつけて!
悪巧みしてるの、相葉さんにバレるぞ。
まあ、・・・それだけじゃないみたいだけど。


・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・


ああ、面白くね〜


「・・・松潤、疲れてる?
ここ、さっきからすごいシワが・・・」


いつの間にか大野さんが、
俺のそばに立っていた。


大野さんの手が、
俺の眉間に・・・
その手を素早くとる。


「えっ・・・」


「・・・疲れたって言ったら、
大野さんが癒してくれんの?」


取った手を引き寄せて、
その甲にそっと・・・


もうちょっとってとこで、
案の定邪魔が入る。


「何しやがる!」


・・・それはこっちのセリフだわ。


「ちょっと!翔くん!!」


俺の目の前で見つめ合う2人。
ああ、2人だけの世界作っちゃってさ。


なんかな〜


いいんだよ。
いいんだけどさ、
いいんだけど・・・


「大野さん!ちょっと次のライブのことで相談があるんだけど。
悪いけど、翔さんは外してくれる?」


「え?ここじゃだけなの?」


「できれば」


「・・・分かった、翔くんほら」


本当にどうなのそれ?
俺の言うことは聞かないのに、
大野さんの言うことは聞くんだね。


納得はしてないみたいだけど。


翔さんの口が『職権乱用だ』って動く。
どっちがだよ!


知らないと思ってるの?
知りたくなくてもこのご時世、
情報って入ってくるんだよ。


大野さん、夜会出るんだってね?
嬉しそうに大野さんの手首掴んじゃってさ。
写真でもはっきりわかるぐらい、デレデレな顔しちゃてさ。


大野さんもいつもよりテンション高めだし。


・・・・・
・・・・・


「ねえ、大野さん、
本当に翔さんでいいの?」


「ん?」


泣きそうな顔してこっちを見てる翔さんに、
聞こえないように聞いてみる。


「んふふ、
おいらはあの翔くんがいいの。
あの翔くんはおいらだけだもん」


ああ、もう・・・






あなたが幸せなら、
それでいいよ。











おしまい