「ふふ、美味しかったね♡

おいら大満足!!」

 

 

「・・・・・」

 

 

俺はやだって言ったのに、

逃げることができず、智の大好物激辛ラーメンを食べて、

家に帰ってきた。

 

 

「翔?」

 

 

心配そうに俺の顔を覗く智。

か、可愛い♡

けど、声が・・・

 

 

だから言ったじゃん。

智は大好物でも、俺には・・・

俺は辛いの得意じゃないんだってば。

 

 

「・・・さどしはなんでへいきなの?」

 

 

「ん?何か?」

 

 

何であんな辛いの食べて平気なんだ。

智のラーメンのスープ真っ赤だった。

こんな可愛い顔してあれを・・・

 

 

すずしい顔してたいらげちゃうって・・・

俺は1辛でこんな汗だくなのに。

 

 

「ふふ、翔、汗すごいね。

先にお風呂はいる?」

 

 

智くんが水を持ってきてくれて、

喉を潤す。

ちょっとマシになってきたかな?

 

 

「ん、そうする・・・。

あ、そういえば、今日何の日か智は知ってる?

さっき相葉くんに聞かれてさ」

 

 

「ああ、いい夫婦の日でしょ?

相葉ちゃん朝からそればっかり」

 

 

「いい夫婦の日?」

 

 

「そう、『2人の時間』を大切にする日なんだって」

 

 

「へ〜、そんな日あるんだ。

ん?じゃあ、さっきもらったこれはそれに関係するのかな?」

 

 

「開けてみれば?」

 

 

智にそう言われ、

髪袋から中のものを取り出す。

中には赤いリボンで可愛くラッピングされた箱が入っていて、

そのラップングを開けると・・・

 

 

「へ?なんで?」

 

 

「ん?何が入ってたの?」

 

 

「・・・これ」

 

 

入っていたものを、

智に見せる。

 

 

「え?相葉ちゃんあげる相手間違ってない?

何でそんなものを翔に?」

 

 

本当、何でこんなもの?

 

 

さっきの相葉くんとの会話を、

思い出す。

確か相葉くんはこういった。

 

 

『家に帰ったら大ちゃんに着てもらって・・・

着るのは大ちゃんだけど、これは翔ちゃんのための勝負服♡

着る時は何も下に着ないで素肌に直に着て・・・』

 

 

で、今日はいい夫婦の日。

で、これが俺のための勝負服。

で、着る時は素肌に直・・・

 

 

「はっ!!!!マジか!!!!!」

 

 

びくっ!!

 

 

「な、何?急に大声出して。

・・・っていうか、何その顔!」

 

 

俺の声に智がびくっと体を震わす。

そして、俺の顔を見て怪訝な顔をする。

 

 

「や!何でもない!」

 

 

思わず緩んだ口元を、

慌てて引き締める。

 

 

そういうことか!

ナイス!相葉くん!!

 

 

問題はこれをどうやって智に着せるかだよな。

普通に説明したらきっと・・・

 

 

『寝言は寝て言え!!』

からの、みぞおちに一発コースだ。

 

 

考えろ!櫻井翔!!

この俺のための勝負服を智に着せる方法。

 

 

・・・・・

ベタだけど、あれでいくしかない!

 

 

「本当に、どういうつもりだろうね?

相葉くんは。さてと、とりあえず風呂入ってくるわ」

 

 

「ん。分かった」

 

 

「・・・一緒に入る?

で、今日は風呂でそのまま・・・」

 

 

「ば、馬鹿!何言ってんの?1人で行ってきなよ」

 

 

「・・・ケチ」

 

 

「ケチじゃない!早く行け!!」

 

 

・・・・・

 

 

ふふ、よし!作戦成功!!

あとはこれを・・・

 

 

ふふ、ぐふふふふ♡

 

 

「・・・翔?

どうしたの?辛いの食べておかしくなった?」

 

 

「や!何でもない!

じゃあ、先入ってさっぱりしてくるわ!」

 

 

「・・・う、うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くわあ〜、やっぱり間に合わない!

けど、いつものことですな( ̄▽ ̄)

続きの展開、もうバレてると思うけど、

頑張ります♪