「んっ・・・はぁっ・・」


軽い口づけから、
どんどん深くなっていく。


翔くんの 舌 が、自分のに 絡 みついて・・・
こんな気持ちいい キス は 初めてで、
立ってるのがやっとだった。


「はっ・・・んっ・・しょお・・・・っ」


おいらは翔くんのシャツをぎゅっと掴んだ。
どうしよう。
声が・・・


自分でも聞いたことのない声がでて、
恥ずかしい、のに、止められない。


ふと目を開けると、
翔くんの超イケメンな顔がどアップで、
慌てて目を閉じた。


うわ、翔くんて、
こんな顔してキスするんだ。
なんかすごく・・・エ ロ い 顔。


すると翔くんの手が服 の中に 入ってきた。
慌てて、翔くんを突 き 飛 ばした。


「や・・・やだ!」


「え?」


「あっ・・・ご、ごめん」


「・・・俺としたくない?」


「・・・ち、ちがっ・・・そうじゃなくて」


「そうじゃなくて?」


そうじゃなくて、
だって、その・・・
恥ずかしいし、怖い。


おいら女の子じゃないもん。
胸だって・・・ない。
男だもん。
翔くんをがっかりさせちゃうんじゃないかな?


ええっと、なんかいい言い訳は・・・
あ、そ、そうだ!


「おいら、その・・・そう、お風呂!
おいらまだお風呂はいってないし。
ほら、今日暑かったから、いっぱい汗かいてて・・・」


「・・・そんなの気にしない。
むしろその方が・・・」


翔くんの唇がまた近づいてくる。
だからダメだってば!
触れないように唇をおさえた。


ってかむしろその方がってなんだよ!
翔くんっていつもこうなの?
こんなにぐいぐいくるなんて・・・


「だ・・・だめだってば!
お風呂はいってからじゃなきゃ・・・」


「・・・・わかった。
じゃ一緒に入ろ?」


「え?ええええ!??」


一緒?
一緒に入る?
翔くんと?そんなの無理!!


「・・・いいじゃん。
男同士なんだし。今までも一緒に入ったことあるじゃん」


「・・・そ、そうだけど」


そりゃ一緒に入ったことあるけど、
今までとは違うじゃん。
今までと状況が違うんだよ。


今一緒に入ったら・・・
ああダメダメ!やっぱり無理!


「えっと、翔くんは今日どうするの?
あ・・・明日仕事でしょ?」


「マネージャーにここに迎えにきてってもう頼んである。
だから朝まで一緒にいるつもりなんだけど?」


「へ?マネージャー?
翔くんがここにいるの知ってんの?」


「知ってるも何も、
ここに送ってくれたのはマネージャーだし」


「・・・マジか!」


「・・・ねえ、他の男の話はもういいよ。
智くんに触れたいんだけど?」


他の男ってマネージャーだよ?
マネージャーになんて言ってここに連れてきてもらったの?
気になるけど、今はそれより。


「あっ・・・、そう!お風呂!
泊まるならお風呂入ろう!ね?翔くん!」


「・・・分かった。
じゃ一緒に・・・」


「だ~!一緒はダメ。
翔くん先に入ってきて!」


もう翔くんしつこい!
ダメなもんなダメ。


「・・・・・
それなら、智くんが先に入ってきて」


「え?」


「俺が風呂出たら、寝てるパターン。
ありうるでしょ?」


「・・・ね、寝るわけないでしょ?」


・・・強くは言い切れないけど。
結局おいらが先に入ることになった。


ビール冷蔵庫に入ってるって言って、
バスルームに行こうとした二の腕を掴かまれ、


「え?んっ・・・!」


翔くんにうなじにキスをされた。
これって、唇じゃないけど、
ニノの番組でやったNHKってやつじゃ・・・


「早く戻ってきてね」


「もう!・・・翔くんのばか!」


おいらは恥ずかしくて、
バスルームに逃げた。


・・・・・


改めて、翔くんの言葉を思い出す。
「智くんが好き」
翔くんの声が頭に響いて・・・


やばい。
どうしよう。
こんなの夢みたい。


ってこれ、
もしかして夢なんじゃ・・・
だって、翔くんがおいらを好きなんて。
そして、さっき、翔くんとキス・・・


・・・だめだ。
ちょっと冷静になろ。


おいらは熱めのシャワーを
頭から浴びた。