・・・あれ、ダメでしょ。
なんだよあれ!


俺だけだったのに・・・


俺だけってのは語弊があるか?
美容師さんはあるよね。
けど、最近はまた自分で切ってるし。


あと、メイクさんを除くと・・・


ほら、やっぱり俺だけだ。
智くんの髪に触れるのは・・・


気持ちよさそうに目をつぶってた智くんが、
ふわっと目を開けた。


「・・・翔くん?どうかした?
ここ、しわ寄ってる」


智くんが俺の顔に手を伸ばしてくる。
濡れた指先が、
おれのでこをかすめる。


「・・・・・」


「・・・なんか怒ってるの?」


「・・・怒ってない」


「・・・怒ってるじゃん。
頬膨れてる。何?ちゃんと言ってくれなきゃ分かんない」


「・・・・・」


「・・・翔くん?」


「・・・智くんの髪に触るのは、・・・俺だけだよね」


「・・・へ?」


「智くんの髪に触れて、
こうやって毎晩洗うのは俺でしょ?」


「うん。今もすんげー気持ちいいよ。
翔くんどんどんうまくなっていくよね。
このまま寝ちゃいそう・・・」


そう今まさに、
智くんの髪を洗ってる最中。
モコモコの泡で智くんの髪を包み込む。


智くんは湯船に浸かって、
頭を俺に預けてる。


智くんの髪をこうして洗うのは、
俺にとっても癒しの時間。


智くんの髪に触れていいのは俺だけ。
気持ちよさそうな顔を見るのは俺だけ。


「・・・なのに」


「・・・?
ああ、CMのこと言ってんの?」


「・・・言ってない」


「言ってるじゃん。
だからほっぺ膨れてるってば。んふふ♪」


智くんはニヤニヤしながら、
楽しそうに俺の頬をツンツンしてくる。


「智くん!今俺怒ってるんだけど?」


「・・・やっぱり怒ってる」


「・・・・あ」


「んふふ♡
ねえ、翔くん。
翔くんがやきもち焼くの見るのが好きって言ったら、
どうする?」


「え?」


「やきもち焼くってことはさ、
それだけおいらのことが好きってことだよね?
大好きってことだよね?
愛してるってことだよね?」


「・・・・・」


そうやって面と向かって改めて言われると、
なんかものすごく恥ずかしい。


「・・・違うの?」


「・・・違わないけどさ、その・・・」


「んふふ♡
やっぱりそうなんだ!
翔くんおいらのこと好きなんだ。
それっておいらだけの特権だよね?」


「・・・特権?」


「そう!翔くんがやきもち焼くのはおいらにだけでしょ?」


「・・・じゃ、智くんの髪に触るのも、
俺だけの特権ってこと?」


「ん?・・・まあそうかな?」


にっこり笑う智くん。
俺はシャワーで泡を落としてく。


智くんがまた気持ちよさそうに瞳を閉じた。


「・・・じゃあさ、キスは?
智くんにキスできるのは俺だけの特権?」


シャワーを止め、
智くんの唇を指でなぞる。


「・・・ん。翔くんだけ・・・だ」


そういう智くんの唇に、
自分のを重ねていく。


「んっ・・・しょおっ・・・」


唇を重ねながら、
俺も湯船に浸かる。
そして、智くんのに手を伸ばす。


「・・・俺も、智くんだけ・・・だよ。
ねえ、・・・ここでしていい?」


「・・・きくな、ばか・・・ぁん」


智くんが俺にしがみついてきた。
・・・本当貴方って可愛いよね。





ああ、今夜も・・・
2人だけも秘密の時間。









おしまい♡





゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



はい!
今回のリクエストは、
『キ◯ンのCMでお話を♡』でした。←一応伏せてみました。
リクエスト下さったのは、お二方♪


mさんありがとうございました♡


これは華麗にスルーできませんでした。
遅くなってごめんなさい。
こんな感じになりました。
いかがでしょうか?


そしてRさん、ありがとうございました♡


迷ったんですが、
2人の秘密で描いてみました( ´艸`)
いかがでしょうか?


ほんとうにこのCM見ると癒される。
大野くんのアップばっかりだし、
あのふにゃふにゃの笑顔が・・・(///∇//)


もう全部・・・素敵だ~~~ぁ♡


ああ、幸せ♡


本当にこの智くんを独り占めしてる翔くんが、
羨ましくてたまらない・・・




くろねこ🐾