・・・・・


なんだこの状況。
何?何なの?
何で俺、ニノと相葉くんに挟まれてんの?


・・・・・


俺が楽屋に入った時、
2人はすでに来ていて各々いつも通りの場所に座ってたのに、
俺が定位置で新聞を広げて読もうとしたら、
2人が俺の両隣に移動してきた。


んで、無言で、
俺をじっと見てる。


えっと・・・


「・・・何かご用でしょうか?」


「・・・別に。ねえ、相葉さん」


「ねえ、ニノちゃん」


「・・・・・」


何だよ。
俺が会いたいのは、
お前らじゃねーんだよ!


智くん遅くね?
早く逢いたいのに、
なんで来ねーの?


ああ、やっぱり昨日智くんの家に行けばよかった。
なんで俺・・・
ああ、早く智くんに逢いたい。
逢って抱きしめたい!


がちゃ!


楽屋のドアが開いて、
愛しの智くんがやってきた。


・・・けど、


何それ?どういうこと?
なんで貴方、松本に肩抱かれてるの?


「おはよ」


「おはよう、あ、ニノ、相葉ちゃん、
昨日はありがと!楽しかった」


「いえいえ、こちらこそ!
おごっていただきありがとうございました!」


「本当美味しかったね。
また行こ!今度は俺が出すから」


「何?みんなで飯行ったの?
俺も呼んでよ!のけもんにすんなよ!」


「んふふ、ごめんね。
松潤、今度一緒に行こう。
けど言っとくけど次は割り勘ね」


「・・・ケチ」


「だから、ニノに言われたくないんだってば」


ん?何?
昨日は智くんが出したの?
いったいどういうこと?


っていうか、
俺はのけものは俺じゃん?入る隙がないぞ。
・・・松本め!
いつまで智くんに引っ付いてる気だ!


「・・・おはよ、翔さん。
何?俺になんか用?」


俺の視線に気がついて、
智くんから離れた松本が、
俺の向かいの席に座った。


「・・・はよ。別に用はないけど」


「あっ、そ」


「・・・なんで肩・・・」


「ああ、なんだ。
そこで会って、行く場所も一緒だから」


・・・は?何それ?


会って、行く場所一緒だったら、
肩抱くんかい!


そんでそれを受け入れちゃうの?
智くん!


俺がこんな気持ちでいるのに、
智くんはニノと相葉くんと楽しげに談笑中。


ねえ、智くん。
俺に気づいてる?
俺、貴方に逢いたくてずっと待ってたんだけど?


いつも通りといえば、
いつも通りの楽屋。


・・・・・


智くんと目が合わない。
もしかして、やっぱり俺、
貴方に避けられてる?


あっ、
智くんが・・・


俺のことを見た。
けど、目があった途端、
思いっきり目をそらせれた。


・・・なんで?


「・・・智く・・」


「おいら!トイレ!
おっきい方もれちゃう!」


智くんが慌てて立ち上がり、
楽屋を出て行った。


・・・なんだ。
トイレだったのか、


・・・トイレだよね?


「・・・翔ちゃん、
顔めっちゃ怖いよ、気づいてる?」


「・・・へ?」


いつの間にか相葉くんが俺の後ろに立っていた。


「気になるなら、直接聞けばいいのに。
大ちゃんの様子がおかしいこと分かってるでしょ?」


「・・・・・」


「早くしないと手遅れになるかも・・・」


「・・・え?」


「だってほら、
松潤が大ちゃん追いかけて行った」


「え?え?いつの間に?」


「急げ翔ちゃん!
今頃松潤が大ちゃんを・・・」


「恐ろしいこというな!
けど、ありがと!相葉くん」


俺は慌てて二人を追いかけた。