pipi pipi pipi~♪


・・・ん?
電話?こんな朝早く誰だよ・・・


ブチ。


・・・・・


・・・・・


pipi pipi pipi pipi~♪


・・・んー、誰だよ。
おいらまだ眠い。今日はゆっくりでいいんだ。
寝かしてくれよ・・・


ブチ。


pipipi,pipipi,pipipi,pipipi~♪


ああ、もう!


「・・・もしもし・・・?」


『やっぱりまだ寝てた。
昨日メールしたでしょ?
忘れちゃいました?』


「ふぇ?・・・にのかぁ?
きのう?・・・めーる・・・あっ!」


おいらはやっと思い出して、
飛び起きる。


『ふふふ、やっと目が覚めましたか?
下で待ってますから、降りてきてください。
朝ごはん食べに行きましょ?』


「ん!けど、あと30分待って!」


『・・・10分』


それだけ言って、電話を切られた。
やっべ!
でも時間なんて言ってこなかったのニノじゃん!
ああ、ニノを待たせると、怖いんだよな。
急がないと・・・


慌てて着替えて、
マンションの下に降りると、
コンビニ袋を下げたニノが立っていた。


「おはようございます。
思ったより早かったですね。ふふ。
じゃ、行きますよ」


「・・・へ?行くってどこへ?」


「・・・だから朝飯食いに」


こっちを振り向きもせず、
スタスタ歩きてくニノに、
とりあえず付いて行った。


・・・・・


・・・・・



うちの近くの公園のベンチの座ったニノが、
コンビニの袋から、パンとコーヒーを取り出し、
おいらを見た。


「ん!」


「え?」


「ん‼︎」


「あ、これ、おいらの?」


・・・おいらがCMしてたパンじゃん。


「最近の私の朝ごはんはコレなんで」


「ふふ、そうなんだ」


公園のベンチで男2人、
コンビニのパンを頬張ってる。


「・・・朝飯食いに行くんじゃなかったのかよ?」


「ちゃんと朝飯食ってるでしょ?
ちゃんと出掛けてね?」


なんだそれ?


「・・・天気がいいですなぁ。
こんな日は仕事したくないですね。
いいゲーム日和だ」


「・・・ゲームするのに天気関係ないでしょ?
それを言うなら、釣り日和。
風もないしね」


「・・・では、そろそろ本題に入りましょうかね?」


「・・・ん?」


いきなり真面目な顔になって、
おいらを真っ直ぐ見つめるニノが
ひと呼吸おいて、


「私はあなたが好きです。
あなたがいないとダメみたい。
私と付き合ってくれませんか?」


「・・・え?」