「・・・あれ?どっか行くんじゃなかったの?
ここ、松潤の家じゃん」


俺のマンションにつき、
大野さんが驚きの声を上げた。


「ダメだった?」


「だって、服着替えたし・・・」


「・・・それは着せたかったから。
外の方が良かった?
ご飯用意してるんだけど」



「え?マジで?
おいら松潤のご飯大好き!
今夜は何?」


「ふふ、さて何でしょう?」


「うん!楽しみだな!
どれも美味しいんだもん」


車から降りた大野さんが、
俺の腕に飛びついてきた。


もう行動がいちいち可愛いすぎ。




゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


家に帰り、
最後の仕上げをする。


「うわー、うまそう。
あ!カキフライもあるじゃん!」


「うん。初めて作ったから、
味の保証はしませんよ」


「いただきま~す。
・・・う、うまっ!やっぱり旨い!」


「こら、まだ食うなよ」


俺は盛り付けをし、
ダイニングテーブルに料理を並べる。


大野さんは嬉しそうにすわって、
俺の合図を待ってる。


「はい。もういいよ」


「やった!いただきま~す。
うんまい!松潤、これうまい!」


口にいっぱい入れて、もぐもぐしてるの好き。
そのほっぺにさわりたくなる。


「そんなに慌てなくていいよ。
まだいっぱいあるんだから」


「ふふ、だっておいしいんだもん!」


少食の大野さんに合わせて、
食べやすいように、品数を増やしてみた。


嬉しそうにあれこれ食べては、
うまいうまいって食べてくれる。
ああ、幸せってこういうことかな?


「あ、デザートもあるから、
お腹空けといてよ」


「ん?甘いものは別腹だよ。大丈夫!」


「・・・だから、あんたは女子か⁈」




゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



「コーヒーでいい?」


「ん?コーヒーはおいらが入れるよ。
ほら変わって変わって」


「え?じゃあ、お願いしようかな」


ご飯の片付けを終えて、大野さんと交代した。
その間に、デザートの準備をする。


「・・・よし。出来たよ。松潤・・・え?」


「はい。お口に合えばいいんだけど?」


「はー、マジか?
お店のみたいじゃん!さすがショコラティエ!」


「ん。あの時の先生に教えてもらったんだ」


ショコラティエの先生に、
簡単だけど、見栄えのするチョコレートを、
一緒に作って教えてもらったんだ。


喜んでもらえて嬉しいな。


どれ食べようって、
瞳を輝かせてる大野さん。


一個を摘んで口に運ぶあんた。


「ふふ、うんまい!」


「全部食べていいよ。
俺は俺で、デザート食べるから」


「え?まだあんの?」


「ふふ、俺のデザートは、あんた、智だよ」


俺は大野さんの顎を 掬い、
ちゅうっと唇を重ねる。


「んっ!・・・あっ・・・」


チョコ味の唇を味わいながら、
大野さんの服の中に手を忍ばせる。


「んあっ・・・まって、んはっん」
まだ、シャワーしてない・・・んっ」


「・・・ダメ。待てない。
知ってる?男が好きな人に服を贈る理由・・・」


「・・・え?」


「・・・脱がせるためだよ」


俺は目の前にある、
あんたの鎖骨に噛み付いた。


「んあっ・・・松潤・・・あん・・」


「・・・潤ってよんで。智」


「んんっ・・・じゅ、潤・・・ああっ」


「・・智、愛してるよ」