『・・・今日はずっと一緒にいたいな。
朝まで一緒にいてくれる?』



貴方の言葉を思い出す。
自然と口元が緩んでしまう。



今まで、こんなに幸せを感じたことはない。
一緒にいたいと言われて、こんなに心が躍ったことはない。



もちろん、智くんが初めての恋人じゃない。
今までも大事だと思ってた人はいたし、
結婚を考えた人もいる。



でもそれはもちろん女性で、
同性の誰かを好きになったことはない。
そう、男を好きになったのは、



貴方が初めてなんだ。



まるで初めて恋をした時のように、
ドキドキして、ソワソワしてる。



ふふふ、ヤバい俺。
今日・・・。



洗い物が終わって、
ソファーに座ってると、貴方がお風呂から出てきた。



「翔くんちのお風呂大っきいね。
つい長風呂しちゃった」


「ちょ、智くん!髪濡れたままじゃん。
風邪ひいちゃう、ちょっと待って」



俺は智くんをソファーに座らせ、
バスタオルを奪いとり、
ゴシゴシ拭いた。



「ちょっと、翔くん痛いよ」


「ちゃんと拭かなきゃダメだよ。
ちょっと待ってて、ドライヤー取ってくる」


「あ・・・翔くん、大丈夫だってば!」



俺は智くんの声を無視して、
洗面所に急ぐ。



「ほら、じっとして」


「・・・はい」



俺、人の髪を乾かすの初めてかも。
ふふ、貴方といると知らない自分がいっぱい出てきて面白いな。
そんなことを考えてたら、貴方がくすくす笑いだした。



「・・・ふふ、翔くん、かーちゃんみたい」


「・・・ヘ?」


「だって、
おいら誰かに髪乾かしてもらうの初めてだもん」


「・・・・・」


「ん?・・・翔くんどうした?」



俺はドライヤーをオフにして、ソファーにおき、
智くんのすぐ横に座った。
そして、智くんのほっぺたを両手で挟んだ。



「・・・かーちゃんはこんなことしないでしょ?」


「・・・え?」



俺は優しく貴方の 唇 に、
自分の 唇 を重ねた。



「・・・・んっ」


「俺はかーちゃんじゃ、ないよ」


「んあっ・・・しょおっ・・・は ん」



俺は智くんの薄く開いた唇に、
舌を 差し 入れ た。



「あっ・・・ん、しょお・・・んん・」


「はあ・・、智・・く・ん」



貴方 の 舌 に、自分の を 絡め、
スウェットの 裾 から、手を 入れた
智くんが ビクッと 身体 を 揺らした。



「あ !しょお・・・ん、まって・・・」



智くんが俺の身体を押し返す。



「ん?・・・ダメなの?
でも、俺、もうまてない・・・いい?」


「あ・・んっ、しょお・・くん」



俺は 智くんの 首筋 に 舌 を 這 わ せる。
そして、耳を 甘 噛 み し、
そっと、つぶ やいた。



「・・・いい?」


「・・・・・」


「・・・さとしくん?」


「・・・う、うん。
しょお・・・くん、きて・・・」




俺は智くんに キスをし ながら、
ゆっくり 抱き上げ、
寝室に 移動し た。