「・・・ねえ、あれはあれでどうなのよ?」


「何がです?相葉さん」


「見てよ。あの甘ったるい目を。
翔ちゃん、大ちゃんのこと見過ぎでしょ!」


「なんであんたがそんなに怒ってるのよ?」


「心配してたのに、いきなりあんなラブラブって、
なんかムカつくじゃん!翔ちゃんあんなに大ちゃんのこと
イジメてたのに!」


「だから、イジメてたわけでは・・・
夫婦喧嘩は犬も食わないってことじゃない?」


「は?犬?どういう意味?」


「・・・バカはやっぱり黙ってろ!」


「もう、またバカって言った!」


相葉さんが言う通り、いつも通りソファーで寝ている大野さんを、
翔さんが激甘の甘ったるい瞳で見つめている。


寝てる大野さんは何やらすごく穏やかで、
今までと打って変わって、幸せそうな顔をしている。


私は大野さんが幸せなら、それでいいんですよ。
良かったね。大野さん。


幸せそうな2人を少し寂しそうに見ているJが気になった。
そんなJと目があった。


「ん?Jも相葉さんと同じ気持ちですか?」


「い、いや。俺はちゃんと気持ち伝えたから、
思ってたよりも平気。だってあの人のあんな顔俺じゃ無理でしょ?」


「まあね。大野さんのあの顔は、残念ながら翔さんにしか、
引き出せないね。・・・でも確かに・・・」


「ん?」


「相葉さんの言う通り、なんかムカつくよね。翔さんのあの顔・・・」


「え?お、おい、どうする気だ!ニノ」


私はデレデレな目をして大野さんのこと見つめてる、
翔さんの真横に座り、翔さんの顔を覗き込む。


「え?ニ、ニノ、どうしたの?」


「ふふ、楽しそうですな。翔さん・・・」


「・・・え?」


「大野さんとうまく行ったのは、誰のおかげかな?
・・・と言うわけで、これ、お願いしますね?」


「へ?これって?・・・っておい!
何で俺の名前で領収書きってるんだよ‼︎」


「この前のアドバイス料ですよ」


「は?な!しかも高くね?あの後、どんだけ飲んだんだよ!」


ガシッと肩を掴まれ、振り返ると松本がにやっと笑ってる。


「翔さん、これも宜しく!大野さんの家で使った分」


「は?それは話が違うんじゃね?俺いなかったじゃん!」


「・・・誰のせいで、大野さんがあんなに痩せたと思ってんの?」


松本に肩をだかれ、耳元で凄まれる。


「・・・私のせいです。支払わせていただきます」


「分かればよろしい。またあの人を悲しませたら、
どうなるか、分かってるよね?」


指をボキボキ鳴らしながら、松潤が離れて行った。
ニノも手をヒラヒラ振って、戻って行った。


そしてなぜが相葉くんにまで睨まれている。
・・・何故に?


その時、貴方がゴソゴソしだし、寝言を言い出した。
あの艶っぽい顔になる。


「はっ・・んー、しょおく・・・もう、むりだって
・・・んあっ・・・やん・・・はあ・・ん」


慌てて貴方の口を塞いだけど、きっと間に合ってないよね。
後ろを向くのが、怖い・・・


「・・・・ふーん」


「これはこれは・・・」


「もう、翔ちゃんのばか!大ちゃんに何させたんだよ!」


3人が俺の耳元でつぶやいていく。







その顔は俺だけに見せるって言ったじゃん!


これはお仕置きだねぇ。


智くん。