今日は松潤が元気だ。


最近、さりげなく避けられてるのかな?っと思ってた。
この前、その誤解が解けたんだけど、
それ以上に気になることを言われた。


『・・・本当は、あのキスには意味があるって言ったら、アンタどうする?』



意味って・・・どういうこと?
八つ当たりだって言ってたじゃん。


松潤、もしかして、・・・おいらのことを?
そういえば、前もそう思ったことがあった。


その時は、まさかって、その考えを打ち消した。
でも、キスの意味って言ったら・・・



ニノに自販機まで拉致られ、予想通り財布を持ってないからって
ジュースを買わされ、そばのベンチで座って飲むように促された。


「・・・松潤のこと考えてます?」


「へ?・・・お前はエスパーか⁈」


「ふふ、あなたは顔に出過ぎなんですよ、
ずっと見てれば分かります。
・・・で、どうしました?」


「・・・・・・・」


「まあ、言いたく無いなら無理には聞きませんけど?」


「・・・じゃ、いっこ聞いていい?・・・キスの意味って何?」


耳を澄まさないと聞こえないような小さな声で、
あなたが聞いてきた。
・・・キスの意味って何?・・・・


「んー、キスねぇ?意味って何って聞かれると分かんないけど、
キスは、やっぱり好きな人としたいよね」


「・・・やっぱ、そっか・・・」


「ん?」


そう呟いてそっぽを向くあなた。
みるみるうちに耳まで真っ赤になってる。
Jに何か言われたのかな?



スタッフに呼ばれ、スタジオへ入る。
明らかにJを意識してる大野さん。
もしかして、Jの気持ちに気がついた?



今日は二本撮りだったけど、
スムーズに進み、予定より随分早く、巻いて終了した。





「大野さん、ちょっと話しあるんだけどいい?」


「ふぇ⁈」


着替えてる時に話しかけれて、
びっくりして変な返事をしてしまった。


収録終わりの楽屋で、皆が帰り支度をしてる最中、
松潤が真剣な顔して、話しかけて来た。


「あ!・・・じゃ、俺ら先帰るね」


相葉ちゃんがそう言うと、皆支度を終えて出て行こうとする。


「あ、いや!待って、皆にも居て欲しい」


「えええ⁈だって・・・松潤・・」


「・・・はいはい、相葉さんはここに着席」


ニノが翔君に目配せして、いつもの定位置に皆座った。
ニノは、相葉ちゃんの隣にもたれて、ゲームをし出し、
翔くんも新聞を開いて読み始めた。


「ふふ、大野さん、聞いて欲しいことあるんだよね」


「う、うん」


「この前言ったキスの意味、アンタが酔っって後輩にキスしようとしてキレた理由、
何でか分かる?」


「え?い、いや・・・」


「俺がキスする前に、アンタが何言ったか覚えてる?」


え?あの時は確かに・・・


「そう、酔って起きたら翔さんちに居たって言ったんだよ、アンタ」


「でも、松潤、それがどうしてキスに繋がる??」


「・・・ヤキモチ。嫉妬したんだ、翔さんに。
そして後輩に、俺はアンタが好きだから」


「へ?今・・・なん・・て」


「俺はアンタが好きなの‼︎
もうずっと前から。アンタのこと見てた。

アンタが誰を想っているかも分かってた。
だから、やめようやめようと言い聞かせた。
けど、アンタへの気持ちは消えてくれず、余計に強くなった。


俺は、アンタが好きだよ。
好きで好きでたまらない・・・」



「・・・・松潤」



皆の前で、はっきりしておきたかった。


俺らのやりとりを心配そうに見てる3人。


静かに聞いてくれていたアンタが、


俺の瞳を真っ直ぐ見て、


口をひらいた。