今日は色んなことがありすぎて、まだ混乱してる。
家に帰り、頭を冷やそうとシャワーを浴びる。


ふと、翔くんとのことを思い出し、
顔がどんどん火照って来るのがわかる。
・・・おいら、しょおくんとキスしちゃったんだ。



あの後、翔くんはそっとおいらから離れ、
恥ずかしそうにそっぽを向いた。


「返事は今じゃなくていいから。
俺とのこと考えてみて。んじゃ、俺行くわ」


そう言っておいらを残して楽屋を出て行った。


おいらは元いた楽屋に一人で戻った。
皆は次の仕事へ移動していて、楽屋には誰もいなかった。



ふーっと息を吐いてキッチンに向かう。
落ち着かないから、ビールを一本開けることにした。


翔くんがおいらのこと好きだって言ってくれた。
本当まさかのことで、今日の出来事は夢なんじゃないかと思ってしまう。
でも、翔くんの感触がおいらの唇に残ってる。
夢じゃないんだ。


・・・・・・・・


おいらも翔くんのことが好きだ。
素直に翔くんにこの気持ちを伝えれたら・・・・


いやでも、俺たちは男同士。
このまま好きって想いだけで突っ走っても良いのか?


おいらと違って将来有望な翔くん、
可愛い奥さんと子供に囲まれた、そんな幸せが似合ってる。
おいらといたら、どれも叶わない。


そんな想いがおいらの中でぐるぐる回ってて
今夜は眠れそうにないな。
絵でも描こうかな?


それに気になることもある。
それは松潤。


後輩と飯行っただけでなんであんなに怒ったんだろ?
その後の、その、キスも・・・


もしかして・・・
いや、そんなはずない!

松潤が、おいらをなんて、・・・
やっぱりもう寝よう。


ソファーに横になるとメール受信のメロディーが流れた。
画面をタップすると、


『今日は驚かしてごめん。でも今日言ったことは俺の本心だから。
それだけちゃんと伝えておきたくて。お休み 翔』


ふふ、翔くんらしい文章に思わず笑ってしまった。
するとまたメール受信のメロディーが。
また翔くんかと思ったら、松潤からだった。


『今日は、その、ごめん。
ちゃんと話がしたい。時間作ってくれないかな?』


・・・・・・・・


あさっての夜なら、早く終わる予定だ。そう返信したら、
『分かった、俺も終わったら連絡する』って
すぐに返事が来た。


・・・・・・・


松潤の話ってなんだろう?