すっかり熟睡してしまっている貴方を背負って、自宅へ入る。
起こさないよう注意して、ベットへ寝かしていたら、


「・・・?ここ、どこ?あれ、しょおくん・・・?」


貴方が目を覚まし、きょろきょろ部屋を見回して、
まだ酔いのさめてないトロンとした瞳で俺を見る。


「ここは俺んち。智くん、酔いつぶれて寝ちゃったんだよ。
家分からないから、仕方なくここに連れて来た、水飲む?」


「うん。のむ」


まだ完全に目覚めてないようで、目が開いてない。
目をこする仕草が何とも可愛い・・・
思わず見惚れてしまってた。


ハッと思い出して、キッチンに水を取りに行く。


「はい、水持って来たよ」

「ん、ありがと。・・・のませて」

上目遣いに俺を見る貴方。


・・・・はい?今なんと?
のませてって言った?


「ん、はやく~」

潤んだ瞳で懇願する貴方、
ドキドキしながら、水の入ったコップを貴方の口に近づける。
そっと口をつけて、コクコクと音を立てて水を飲む。


ただ水を飲んでるだけなのに、
何でこんなにドキドキするんだろ?
や、やばい、俺・・・・


水を飲み干して、貴方がコップから口を離して、
ニッコリと笑う。


「・・・飲み過ぎだよ。もう今夜はここで寝て。
俺ソファで寝るから」


「ん。ありがと。じゃ、おやすみのキスして?」

「へ?あ、あの・・・キスって⁇ちょっ・・・」


俺が言い終わる前に、貴方の唇がフワッと俺の唇に触れた。
俺は頭が真っ白になって、貴方の唇に誘われるように、
貴方を抱きしめ、唇を奪う。


「・・・ん、はあ・」

貴方の聞いたことのない甘い吐息に、俺は夢中になり、
薄く開いた唇に、自分の舌を差し入れた。


俺の舌に、おずおずと反応する貴方。
はあ、ヤバイ。体がしびれて来た。
貴方の声に、香りに俺はもうどうにかなりそうだった。


しばらくして、貴方の動きが止まってるのに気づき、唇を離す。


ちょっと待って・・・もしや寝てる?
貴方は満足そうな笑顔を浮べていつの間にか夢の世界へ。

・・・マジか?
キスの最中に寝れる?
こんな濃厚な・・・・

でも、そうだよね、貴方はそういう人だ。
俺の想像を遥かに越えて行くんだ。


頭を冷やそうとシャワーへ向かう。
今だにドキドキして、頭がぼーとしてしてる。


さっきの貴方が頭から離れてくれない。
俺、今日寝れるかな?