1996年9月17日 アメリカ・デンバーで当時ロサンゼルス・ドジャースに所属していた野茂英雄投手が、コロラド・ロッキーズを相手にノーヒットノーランを達成した。
野茂英雄はメジャーに渡り、日本人として初めてオールスターに選ばれたり、最多奪三振2回を記録するなど日本野球界におけるパイオニア的存在である事は誰しも知る事でしょう。
しかし、そんなメジャーリーグに挑戦しようとした野茂を当時のマスコミ等はどのように扱っていたか。
裏切り者や売国奴などと呼んで批判していました。
現在良く日本は挑戦しないと言う論調がありますが、今に始まった事ではなく25年前以上にもあった事です。
ところが野茂がメジャーリーグで活躍すると、CMで野茂を大々的に使ったり、パイオニアなど呼ぶようになりました。
結局挑戦者の邪魔をする者は成果ではなく、出来る出来ない、活躍した出来なかったといった結果でしか物事を捉えたり、評価することしか出来ない。
結果と成果は同じ言葉に捉えられがちだが、英語にすると違いがわかる。
結果= RESULT
成果=ACHIVEMENT
ちなみに意味あいとしては
○結果
成り行き、計算の答え、望ましい効果・業績・実績
○成果
[努力して]成し遂げる、達成する
[努力して結果の優れた]成果、業績、功績
[能力や努力により得た]社会的地位
となります。
つまり挑戦者の邪魔をする人々は自分が成功しないといったのだから成功しないと自分にとって望ましい結果を相手に求めている。
そしてその人が失敗したりすると自分の正しさを主張するのだ。
このような他者が失敗したりして喜びの感情が溢れる様をシャーデンフロイデと呼ぶ。
だが本物の挑戦者は違う。
野茂英雄もそうだが、そのような挑戦者はそのような雑音に負けずひたすら自らの信念に従い行動する。
その成果は偉大なものだ。
野茂英雄はトルネード旋風により、アメリカに野球人気を取り戻し、日本人選手がメジャー挑戦する足がかりを作った。
そしてそのような挑戦者には必ず理解者が現れる。
野茂英雄にはトミー・ラソーダやマイク・ピアザという良き理解者がいた。
そうした理解者が彼らのポテンシャルを向上させる。
今の日本は挑戦しないと言う風潮も、挑戦者のチャレンジを理解する者が少ないからではないだろうか。
ルサンチマンやシャーデンフロイデに支配され、挑戦者のおこぼれを貰う乞食ばかりでは挑戦もクソもない。
●追記●
ちなみにメディア関係にも理解者がいた。とんねるずの石橋貴明だ。彼はメジャーリーグに挑戦する彼を自らのTV番組に出演させ、エールを送った。
野茂英雄が背番号16を背負ったのは、石橋貴明が映画メジャーリーグ2に出演した際の背番号が16だったからである。