
パムッカレから車でだいぶ(笑)東へ進み、メブラーナ博物館へやって来た。
メブラーナ博物館は、コンヤという町にある。<GoogleMap >
コンヤとはセルジューク・トルコ時代の首都で、芸術や宗教においても中心地であった。現在ではその名残か、大きな町だがのどかな雰囲気と、比較的信仰熱心な方が多いようだ。何となく、日本で言うところの京都の様な、古都の風情と言ったら良いだろうか・・・。コンヤの街歩きはしていないので写真は無いが。

ゲートをくぐると、花と人で賑やかな庭に迎えられた。奥に見えるモスクも、尖塔がトルコ石の青色で、花の庭と相まってメルヘンなイメージだ。
しかしここは聖廟で、メブラーナという人のお墓なのである。

メブラーナとは"我が師"という意味で、本名は勿論あるのだが、ちょっと長いので割愛する。
彼はその名もメヴレヴィー教団(イスラム教の一派)の創始者で、別名旋舞教団とも言われ、"セマ"という儀式を行う事で有名らしい。"セマ"とは、スカートを履いてその場でひたすら回り続ける、という儀式で、この世で回転しない物は無い、回転することによって神の世界へと近づける、という思想で、延々3時間ほど回るのだという。現在でもメブラーナの誕生日にはセマの儀式を実演しているという。
確かに、天文学に置き換えると地球は銀河系を公転している太陽を公転しており、そこには衛生である月も回っており、それぞれが更に自転している。地上にいるだけで秒速500m近くの超高速で回っているのだから、自分たちはいつの間にか"セマ"していると言えるかもしれない。
なんて妄想はおいといて・・・今回はその儀式な勿論見れないが、日曜日という事で人が凄かった。

3枚目の写真の小さな門から中に入り、モスクの正面に来る。
つまり、ゲートからぐるりと回って来た訳だが、どうも正門では無かったみたいだ。入場者が多いから裏からにしたのだろう。

館内は撮影禁止だった。すごく大きい訳ではないが、金色の装飾が施されていたり、メブラーナの大きな墓、従者の墓、学生の墓などがあり、それぞれ墓の上に大きなターバンが載っていてその色や大きさで位が違っていたり、コーランの写経本やムハンマドのヒゲの入った箱が展示(蓋が閉まっており、ヒゲの確認は出来ない)されていたり、と立派な内容だった。
偶像崇拝が禁止されているイスラム教では、その代わりに文字を使っての表現が発達したという。モスクでもアラビア文字で唯一神アラー、預言者ムハンマドの名が書かれていることが多い。また、アラーの綴りがチューリップに似ている事から、チューリップがアラーのモチーフとして陶器などに描かれている事も多い。ちなみにムハンマドのモチーフは星だ。

モスクの反対側には、やはり当時の衣装や楽器や本など、様々な物が展示してある。
それにしても、花が多い。
特に、こういう場所に花というのはよく映える。色ではなく、死に対する生の象徴の様なイメージが、高貴に感じさせる。

お土産屋で売っていた、トルコ国旗のアラビア飾り文字バージョン。
何て書いてあるか分からないが、なかなか素敵だ。
今見るとこれ、買ってくれば良かったかも。