
昨日リニューアルオープンしたばかりの『かわさき宙(そら)と緑の科学館』に行ってきました。正式名は川崎市青少年科学館です。
以前、こちらでプラネタリウム宇宙教室という、一般を対象に一年を掛けてプラネタリウムの番組を作り、自ら機器を操作しかつ自ら解説を行うという素晴らしい企画に参加させて頂いた事もあり(大昔のブログ記事に載ってます)、その時にはリニューアル計画の大詰めの段階だった為、内心とても楽しみで仕方が無かったのでした。
現地に到着すると、リニューアル告知イベントやテレビでも紹介され、かつ連休というファクターもあり、科学館駐車場は既に満車、道路にも”待ち”の車が20台近く居ました。
科学館近くに止め、歩いて行くと、今度は”本日のプラネタリウム券は完売しました”のプラカードが。え、それは誤算・・・。
とりあえず、気を取り直して生田緑地へと歩を進めます。科学館のある生田緑地も若干改装され、子供連れの親子が敷地イッパイに広がっていました。こんなに大勢を生田緑地で見たのは初めてでした。

科学館の外観。茶色のハットの様な所にプラネタリウムドームがあり、右手のベージュの建物が1枚目のフォトの受付及び展示室、アストロテラスとなっています。茶色の建物は、その形状から、『サイエンスプリン』という愛称が公募で付けられています。プリンの一階のガラス部分は軽食コーナーとなっていました。パスタとかパフェとか、美味しそうでした。
展示室は1階で、動物や植物の生態系や多摩川や地層の解説など、地域の身近にある自然についてスタイリッシュなデザインで展示されていました。

素晴らしかったのが、これ。様々な動物の剥製が所狭しと展示されているのですが、よく見ると(いや、見なくても)剥製に対してなんの遮蔽もなく、生で展示されているのです。(剥製を生、というのもどうかと思いますが)手を伸ばせば届きそうな所にある剥製、しかも柵も無ければ触れてはいけない等の注意書きすら無いのです。
スタッフに聞いてみた所、やはりなるべく生き物の本来を見て欲しいという希望があり、温度湿度が完全に管理できない事や触られる事による劣化の進行や故意あるいは事故による損傷、というリスクを踏まえた上で、敢えて囲いは外したとの事。
このノーガード至近距離は凄く面白い。いや、確かにガラス1枚、アクリル版1枚無いだけで全く受ける印象の強さが全然違いました。そしてここだけでなく、壁に展示されている剥製も全て生でした。これは凄い。
しかも展示室は無料です。

さて、これは何でしょう?
宇宙船のコクピット、ではありません。かわさきプラネの解説台です。
あまりにかっこよくて息を飲みました。
そう、実は・・・完売のハズのプラネに潜入し見ることが出来たのです!
それはちょっと公には出来ませんが、まあ、運が良かったのかな。本当に運が良かった。
決して違法な手段で見たわけではありませんよ。
諦めていたお目当ての”メガスターⅢフュージョン”の星空は、今までのメガスターよりナチュラルになって天の川の質感が向上した感じがしました。真っ暗になった時は場内からどよめきと感嘆の声が上がり、解説員と子供達とのキャッチボールや、大人のクスクス笑いなど、プラネタリウムとして理想的な空間を演出していました。それは、勿論解説員の腕が伊達ではないからに他なりません。この方も超ベテランで、この方に当たった事がやっぱり運が良かった原因ですね。

さて、屋上にはアストロテラスというスペースがあり、立派な望遠鏡が4台置いてあり、この時は太陽や昼間の金星を観望していました。
このアストロテラスは、望遠鏡は固定されており、左上にある茶色のでっかい屋根がスライドして開閉する仕組みになっています。内部はおそらく床暖房になっていて、夜寒い季節でも寝ながら星を見たり出来る様になっているハズです(ここは確認していません)。
計画時にこういう設備を作りたいと言っていたので、無事に出来て良かったなと一安心しました。
思えば、この科学館との出会いが今後の天文趣味をまっしぐらにさせるきっかけとなった訳で、これだけ立派になってくれてなんかスタッフの一員の様に嬉しかったです。