華と月 あれは月でしょうか あれは月でしょうね 金の盃 あなたの喉をコロリと鳴らす あれは華でしょうか あれは華でしょうね 銀の盃 私の喉にとろりと滲みる 蒼い月 赤い華 杯を今 飲み干して 千年越しの 差し向かい 月と華の涙 今溶け合って 春に酔います 『千年酒』より by矢野絢子