
6月16日4時22分は皆既月食だった。
天気は曇りということで、期待は薄かったが、当日休みという事もあり、
西伊豆スカイラインから駿河湾を御前崎方面に臨む高台で待ち構えていた。
今回の月食では皆既になると同時に地平線に沈んでしまうという「月没帯食」である。
つまりなるべく高いところから、西側が開けた場所で見ないと皆既を長時間見るのは難しい。
勿論、九州や沖縄など西に行けば行くほど見えやすくなるのだが、仕事終わりに行く距離では無いので近場で、山の上で西側が低い所を探したらそこだったのである。
本当なら、その条件に合う場所は家の近くだと”富士山新五合目”がベストなのだが、今は夜間通行止め。そこだったら雨雲の上に出られたかも知れなかったが・・・。
全く厚い雲で月の影も見えない状態だったが、運を天に任せて出発すると、伊豆に着いたらなんと月が出ているではないか。少し朧になっていたが、月面も分かるくらいくっきりと出ていた。しばらくすると星まで・・・。
すぐに雲に隠れてしまうだろうと思っていたが、3時頃まで完全に姿を隠す事は無かった。これは、もしかするともしかするのか・・・?
と思っていたら、あれよあれよと分厚い雲がやって来て、3時15分には完全に隠されてしまった。なんと食が始まる7分前である。
というわけで、上のフォトは3時13分の”食が始まる10分前の”月。
実に悔しい敗退であった・・・。