日本ジャンボリーに行ってきた。
現役のボーイスカウトではないけれど、過去に在籍経験があるものとしてはやっぱり、名前だけは知っていたので実際見てみたいと思っていたのだ。朝霧は割と近いし。
当然ながら、ボーイスカウトのボーイスカウトによるボーイスカウトの為の大会だった。
彼らが主役となり、ステージで一発芸をやったり、手作りのすいとんやわらび餅を売っていたり、料理対決、大道芸コーナー、体験系ではハンディキャップの体験や茶道、華道、杖術のコーナーなんかもあったりして、物販ではネックリング(ネッカチーフを留めるリング)やバッジ、ワッペンが販売され、スカウトの皆さんが殺到していたという、実にボーイスカウトらしさ全開の雰囲気を放っていた。
展示系でも色々あったが、ボーイスカウトの昔からの記念切手を集めて展示している80歳位の御仁がとても元気で、(60後半に見えた)「人生を通して趣味を見つけ人の為に何かをしてこれたから、こんなに元気でいられる、こんな風に突き詰めると上に”バカ”がつくけどナ」なんて語ってくれた。この方も勿論テント生活である。
さらに、科学技術の展示もあり、宇宙のとびらというコーナーではHⅡ-Bロケットやきぼう、イトカワの模型を展示していて、最近のJAXAの活動を紹介していた。実際、スカウトから宇宙関係に行った方もいるらしく、「スカウトがこういう物を見て宇宙に興味を持って、将来技術者になってくれたらいいと思う」と話していた。まったく同感だった。宇宙だって自然の一部なのだ。
また、夜にはラジオで日本ジャンボリーの番組を放送していた。その中で「隊の食事が足りなくなった時、上級のスカウトが自分の分量を減らして年下のスカウトに食べさせている姿を見て感動した」というエピソードをたまたま聞いたりもした。そういう道徳的要素もボーイスカウトには存在する。
ボーイスカウトは文明の利器を使わずにキャンプとか暗夜行路とか飯ごう炊飯のイメージがあるが、それだけではないのである。経験をするというのは何よりも大切なことであり、ボーイスカウトに入隊することは、現在失われがちな人と人との関係、人と自然との関係を身近なものと感じさせてくれる。それは人が豊かに生きていく為にとても大事なことだと思うのである。