母の親友が亡くなった。

母が亡くなって4年が過ぎて

学生時代、母と青春を一緒に生きた女性。

母の親友とは親戚だった。

母の兄と結婚していたので親戚のおばちゃん。

 

元気で働きものの快活な

笑顔が素敵なおばちゃんだった。

 

母の生まれた家に母の親友がいる。

なんだか不思議だけど、兄に親友を紹介したのは母。

自分の大好きな自慢の友達を

自分の尊敬する兄に紹介したのだ。

 

母の兄は3人いるけど、その中で三男だった兄が家督を継いだ。

母の家系はなぜか、長男よりその下の弟が家を継ぐ家系なのか

母の父親も四男だったらしい。

 

昔は戦争があったり、最初の子が体が弱いとか

5歳まで生きれないとか色々あったのか。

三男だったおじちゃんは4人子供がいたけど

長男と次男は生涯独身だった。

長男はしっかりした人で名前が長男らしかったけど

結婚は逃したのか、家の家業を一緒にしていたけど

結婚していないから家督は継がなかった。

次男は遠方に住んでいて一人暮らしだったけど

ある時倒れて一人で暮らせなくなりおじちゃんが世話をした。

 

おじちゃんは両親と長男と次男を見送ったわけだ。

でも、その陰にはいつもおばちゃんが支えていた。

苦労したと思う。相当な苦労をしただろうけど

おばちゃんはいつも元気で働いていた。

母よりも母親らしかった。

母はちょっと自己アピールが強かったけど

自分に本当は自身がなくてさみしがり屋だった。

 

おばちゃんは、どんなこともどんとこいで大丈夫な人だった。

でも、20年前に若年性認知症を患った。

当時の母はその認知症を直そうとして病院につれて行ったり

サプリメントを飲ませたり手助けしていた。

でも、結局は何も聞かずに認知症は進んでいった。

この10年は施設に入居していたと聞いた。

私が最後におばちゃんに会ったのも15年以上前だと思う。

キラキラしていたおばちゃんの瞳はなんだかぼんやりしていた。

明らかになにかちょっと病気を患っている様子だった。

 

おじちゃんは、おばちゃんに頼り切って家業の事務を全部任せて

従業員の世話や家事全部、おばちゃんはこなしていた。

おじちゃんはATMが使えなくて家の事も全然できなくて

なにもかも妻に任せていたから、混乱はいかばかりか。

20年という歳月が長いかどうかは人に寄るけど

私は長いと思う。

でも、家族は認知症でも20年生きていてくれてよかったのかもしれない。

 

あんなに働きものなのに、人は病む。

あんなに人のために一生懸命生きた人なのに。

 

母の事がわからなくなっていたから

母の病気も知らない。母が亡くなったのも知らない。

お互い、多分元気な時から会っていないと思う。

 

母よりも強かった。母よりもお母さんみたいな人だった。

4人の子供のお母さんで、孫たちの成長も見守っていた。

長女に孫が出来てお世話を一緒にしていた時に

転んで足を骨折したと聞いた。

足腰は丈夫なのに?って思った。

 

母も、妹の末の子が生まれてすぐに

病気が分かった。

母親にとって、孫が生まれると言うことは嬉しい事でも

体に影響があるのかな?

特に娘の子供はそばで支える事が多いから。

 

コロナ禍でなかなか会えないのは聞いていた。

施設に入っていて、何もわからないけど

家族は会いたかったと思う。

 

お葬式に行くことが出来なくて

久しぶりに母の故郷を訪れてお参りした。

20年の長い期間見守り続けた、何もできなかった母の兄は

87歳なのに頭もしっかりしていて、色んなことを話してくれた。

自分の事をしゃべりたいのは、高齢男性の特徴なのか。

私たちのことには特に興味はなかった様子で

自分の家族の事をずっと話していた。

 

子供が4人いて、孫もいるから

おじちゃんの生活を支えているようだ。

特におばちゃんが40になって生んだ4番目の男の子が

特におじちゃんを世話してくれるらしく

一番愛情を注いだ子が一番親思いになるのかなって思った。

 

人はいつか死んでいくのは分かっている。

でも私にはまだ他人事のようにそれを言葉にする。

 

親の死を見送っても、まだ自分は死には遠いと思っている。

そうでありたいと思っている。

 

若い時は、将来が不安で今の悩みからも逃げたくて

漠然と死にたいって思った時がある。

思春期の若者や、働き盛りの若者が

大きな理由もなく命を落とすのもそのような現象が中にはあるのかも。

 

でも、ある程度色々経験して色々乗り越えて

親の闘病や死を目の当たりにすると。

私にとって死は遠くなった。

 

まだまだやりたいことがあるじゃないか。

まだまだ生きていきたい。

 

自分の存在が子供にとっても必要なのもある。

大事な人がいること。

それは大きい。

 

そして、自分の人生を今は一番生きれているって思う。

 

お母さんは遠い世界でおばちゃんに会えるかな?

親友と青春時代のように語り合えるといいね。

 

友達となかなか会えないなって思う最近だけど

思い出の中で良い思い出が思い出せる日の方がいい。