「ありのままの自分を受け入れよう」とか
「飾らないで」とかその辺の言葉を聞くと安心する人が多いらしい。
力を抜いて良い、と言われているような気がするからだろうか…

確かに力を抜いてしなやかに生きることは素晴らしいに違いない。
でもそれはそれが出来れば、の話。

私はこれら周辺の言葉に出会うたび安心どころかそわそわしてしまう。
 
そもそも「ありのまま」てなんじゃい?
自分のありのままなんて、他人より知らない。
ありのまま風に行動したり発言することはあるけど、どう考えても「ありのまま」と言うには不自然なのだ。

他人は私の「ありのまま」を作って、勝手に「あなたらしい」と言う。
その言葉を聞いて私は、あなたの思う私らしくて良かったですわーと安心する。

そんな感じで私は目の前に居る人が思う私の「ありのまま」を演じようとしている節がある。

なんというか期待に応えたくなるのだな。
ボケなくても良いのにボケちゃう芸人さんのような心境だろうか。


そんなわけで「ありのまま」という言葉を前にすると時々逃げ出したくなる。
歳を重ねるほどもっと自分を知らないといけないらしい。
えーーー、知らん知らん。
自分探しなんてしたことないし、したくもない。そもそもそんな簡単に探し当てられるものでもない。

「自分らしさ」や「ありのままの自分」は知らないけど、さすがに長年生きてきただけあってパターンは分かってきた。

多少のことではビビらなくなった。
あー今回はこのパターンね、はいはい。

ある意味それが私らしさなのだろうか。
そうだとしたら擦り過ぎたネタみたいにつまらないなぁ…