近況報告は後程。
大学一年のころから付き合いのあるノンケたちとキャンプに行った。
ツイッターで知り合って仲良くなったやつ。それからダイビングのサークルで
出会ったやつ。
三人ともカム済みだ。
大学一年のころ、一番初めにカムしたのがKだった。
「こんな自分に、大事な話を打ち明けてくれたこと。信頼してくれていること。
それが嬉しかった」と言っていた。
「こんな自分に、大事な話を打ち明けてくれたこと。信頼してくれていること。
それが嬉しかった」と言っていた。
そこからよくKは、自分のことをいいやつだよ。とKの彼女に紹介するようになった。
そのおかげか、Kの初体験報告から彼女できた報告、飲みを通して彼女の紹介までがあり
彼の交際相手の全てと面識を持てたのだから笑える。
そのおかげか、Kの初体験報告から彼女できた報告、飲みを通して彼女の紹介までがあり
彼の交際相手の全てと面識を持てたのだから笑える。
彼は昔から、自分のことよりも他人を優先させる人だった。
いい人、とも言えるような性格だが、自分のことを軽視しているほどだと感じた。
いい人、とも言えるような性格だが、自分のことを軽視しているほどだと感じた。
特に、恋愛話ではそれが顕著だった気がする。
相手がもし浮気をしたらどうするか。
相手の幸せなら、それでもいい。相手が他の人と関係を持っても、それが彼女の幸せになるのなら
かまわない。
こんな自分と付き合ってくれただけでうれしい。
相手と自分、どちらが死ななければいけないのならどうするか。
真っ先に自分が死ぬ。
彼女はきっと、自分とは別の人と幸せになれる。
相手がもし浮気をしたらどうするか。
相手の幸せなら、それでもいい。相手が他の人と関係を持っても、それが彼女の幸せになるのなら
かまわない。
こんな自分と付き合ってくれただけでうれしい。
相手と自分、どちらが死ななければいけないのならどうするか。
真っ先に自分が死ぬ。
彼女はきっと、自分とは別の人と幸せになれる。
そんな風に思うらしい。自分の代わりは他にいる、そんな意識が彼の中にあるのだと思う。
今まで、何故彼があまりに自身のことを軽視するのか、自信がなさげなのか、自分よりも他人を優先させるのか
不思議だった。
それが彼の性格なのだとだけ、思っていた。
不思議だった。
それが彼の性格なのだとだけ、思っていた。
でも、キャンプ中、深夜
都会では見れないような星々の下で、二人で話す中
それを教えてくれた。
都会では見れないような星々の下で、二人で話す中
それを教えてくれた。
彼は幼いころ、特に小学生のころから親の厳しい教育があったらしい。
父親の理想に沿う学校へいくため、中学受験に向けた生活を送っていた。
褒めてくれる。
彼はそう思っていた。
認めてもらえる。
父親に。
でも現実は違った。受験に合格し、褒めてもらえると思った父から貰った言葉は
「次は大学受験がある。」
それだけだった。
彼はそう思っていた。
認めてもらえる。
父親に。
でも現実は違った。受験に合格し、褒めてもらえると思った父から貰った言葉は
「次は大学受験がある。」
それだけだった。
ここで、頑張るための「糸」が切れてしまったらしい。
幼いころ、特に小学生ならなおさらだろう。その年頃の子供は、自分のいる場所が
世界の「全て」だ。そんな世界の中で、親とは絶対的な存在である。
数年後、彼の父は家族を見放し、家を出たらしい。
彼の父は不倫をしていた。
「自分の幸せを見つけにいく」
父が残した言葉は、あまりに自分本位なものだった。
父が残した言葉は、あまりに自分本位なものだった。
自分の理想に沿うように、息子の時間を縛った挙句、
家族を見放し、自分の幸せを探しにいった父を
家族を見放し、自分の幸せを探しにいった父を
彼は嫌いだと言っていた。
Kの名前にも、それは表れていた。
父親の名前に、希望の「希」。
自分の名前も、彼は好きになれないそうだ。
父親の名前に、希望の「希」。
自分の名前も、彼は好きになれないそうだ。
ここまで聞いて、初めて知ることができた。彼のことを理解できたとは言えない。
でもなぜ彼があまりに自分を軽視するのか。その答えだった気がする。
彼は、父のようにはなりたくなかったのだ。
自分のことしか考えない姿
そして父が、自分という存在のいない世界でも、幸せになれるということから
生まれる
自分の代わりは他にいるという意識。
彼は死のうとも思ったらしい。
オーバードーズ、首つり…とにかく自分を傷つけた。
そしてそれは昔ほどではないにしても今も続いている。
そしてそれは昔ほどではないにしても今も続いている。
こないだ、首にベルトをかけたらしい。
タバコは、自分の体を傷つけるためらしい。
ここまで聞いて
初めて、今隣にいる親友が死の近くにいるのだと感じた。
真上にある星がきれいだったから、尚更だったかもしれない。
遠くへいってしまうような、そんな感覚があった。
遠くへいってしまうような、そんな感覚があった。
俺は思わず、彼の上から、抱くようにして覆いかぶさった。
そうでもしないと、いなくなってしまうと思ったから。
あとは、彼のことを認めてあげたかったんだと思う。
「Kの代わりはいないんだよ。」と口にして伝えてあげればよかったんだけど
言葉が出なかった。だから、抱き着いたんだと思う。
「Kの代わりはいないんだよ。」と口にして伝えてあげればよかったんだけど
言葉が出なかった。だから、抱き着いたんだと思う。
昔、自分も、彼と同じ「死にたがり」だった。
登下校の最中、駅で黄色い線の外側を、わざと歩いてみたりもした。
今誰かが自分のことを、突き落としてはくれないだろうかと、何度も何度も何度も思った。
「あー…そっか。こういうことか……」
この世の全ての事象には必ず意味があると、よく聞くけれど。
大学一年のころ、初めて彼と出会い仲良くなり
カムアした意味は、きっと全部ここにあったのかなって。
あの時の彼との出会いは、
死にたがりと、死にたがりの出会いだったんだって。
死にたがりと、死にたがりの出会いだったんだって。
俺の場合は「元」死にたがりだけどね。
彼の気持ちは否定できない。俺も死にたがりだったから。
彼の気持ちを尊重したい。
彼の気持ちを尊重したい。
でも何か、変えることができると思う。
キャンプにいったメンツも、楽しいと言っていた。
サシで話すことが苦手だったはずなのに、今はここまで楽しく語れてる、話せてる。
サシで話すことが苦手だったはずなのに、今はここまで楽しく語れてる、話せてる。
そんな風に思ってくれているらしい。
少なくとも、一緒にいて楽。そんな風に自分は彼に思ってもらえている。
それはきっと、彼にとっての「居場所」なのかな。
同じ死にたがりだった俺ができることは
その彼にとっての居場所を守ってあげることだろう。
その彼にとっての居場所を守ってあげることだろう。
キャンプからの帰路、運転席から、馬鹿みたいに騒ぐ彼と、イツメンの声を聞きながら
そんなことを思った。