ひとりでバンドやろうぜ外伝

 いきなりアドリブやろうぜ

vol.03


・トーン2.マイナー弾こうぜ


とかく世の中は表があれば裏があり、陽があれば陰があり、メジャーがあればマイナーがあります。というわけで?今回はマイナースケールを弾いてみましょう。


マイナーと言えば二光ニキ、マイナーチェンジしていた時期もあったようです。



うーんイマイチ。二光ニキの全盛期?は約40年前ですが、このビジュアルじゃあ令和まで語り継がれる伝説にはなり得ませんね。やっぱあの赤シャツアフロのイキ顔じゃないとねー。


さて話を戻すと、前回はCメジャースケール(ドレミ〜ド)でスタンドバイミーをアドリブしてみましたが、なら今回はCマイナーなのかと言うと違うんです。弾くのはAマイナー(略してAm)です。どこなのかと言うと、


↑ここの左上の、


↑ここの上半分の、



↑主にこのA〜Aの範囲です(画像ボケボケ)。


おや?と思ったあなた鋭い。ここで前回のCメジャーを見てみましょう。



そうなんです。同じです。C〜Cの範囲だとCメジャー、A〜A(ラシド〜ラ)の範囲だとAmになるんです。あれですよリバーシブル、いやそうじゃなくて一粒で二度美味しい的な、そうそうコンバーチブル。専門的にはCメジャーとAmは「並行調」と呼ばれる関係です。これがCmだと押さえる場所が全然違うので美味しくありません。だから今回はAmなわけです。


ついでと言っちゃなんですが、もう2オクターブ分覚えちゃいましょう。さっきのひとつ前の図が↓これですが、今回はこれを弾きます。



このいちばん下のAからいちばん上のCの範囲、これこそが近代音楽の母なる「C/Amスケール第一ポジション」の全体像です。


アドリブのスタートはぶっちゃけこの範囲のどこからでもOKですが、Amスケールを弾く場合最後の1音はAじゃないと「終わった感」が出ません。注意するとしたらそのくらいです。


てことは前回CメジャーだったんだからCで終わるべきだったのでは?はいその通りです。ただほとんどの人は終止感を求めてCで終わってるはずですから、次からちょっと意識すれば良いだけです。


そして今回のカラオケはこれ。



はいそこコードは弾かないで。もう書いてありますが、ホテカリからパクってきました。オリジナルのキーはBmですが、例によってAmへ移調済です。そんな簡単にキー変えて良いのかって?ならD/Bmスケールを新しく覚えることになりますよ?だりゃーでしょ?だから良いのです。そもそもキーって高音の声が出ないからとか面倒なコードが出て来るからとか、こっちの都合に合わせてバンバン変えるもんなのです。歌うカラオケでキー変えたことない人いないでしょ?あれだって立派に移調なんです。



では上のポジション(6弦A〜1弦C)を、下のギターカラオケに合わせてテキトーに弾いてみてください。あ、緑と赤はもちろんチョーキングok、それとBとFを省略したペンタトニックも使ってokです。これらもバンバン使ってみましょう。



どうでしたか。弾いてるところは前回と同じはずなのに、哀愁漂う感じになりますよね。音楽って不思議です。


ではてんてーも弾いてみます。



範囲が2オクターブになっただけで自由度がかなり広がりました。しかしこれでもまだ5フレット分の範囲でしかありません。ギターってだいたい22フレットあります。つまりまだまだ続くんですよこれが。しんどいですね。でもしんどいから面白いんです。すぐできたらすぐ飽きますよ多分。二光ニキはどこまでやったのかな。今回はニキをリスペクトして赤いギターで弾いてみました。


あとホテカリと言えばイーグルスのジョー先生とドン先生のギターソロの掛け合いが重要無形文化財級なので、一度はコピーしてみることをおすすめします。エレキギターの基本テク満載です。どんな名演のギターソロでも元は一個人のアドリブから始まっていることを考えると、結構感慨深いものですね。


さて突然イーグルスに加入したとして、あなたならホテカリのソロをどう組み立てますか?そういった妄想からスタートしても、良いものができそうです。


ー続ー