お久しぶりです。

なんだかんだで今年は1月から予定がたくさん。

忙しくも楽しく過ごしています。


ということで、先日は京極夏彦×宮部みゆき 朗読イベント「桜時 ~ストーリーテラー ~」へ行ってきました。


京極先生を拝見するのは2018年のルドン展でのトークショー以来だったけど、全然変わってなかった…さすが……笑

以下、朗読の内容やアフタートークのレポをば。
ちなみにレポは順不動だし細かなニュアンスとかはうろ覚えな部分が多いので、あまり参考にはならないかもです宇宙人くんアセアセ
京極先生も「人間は忘れるいきもの」「勝手に脳内補正がかかりますからね!」って言ってたし!←言い訳


ほぼオンタイムで始まったイベントは、会場が暗くなり静かになった壇上に京極夏彦先生が姿を現してスタート。
御大(と私は呼んでしまう)が出てきただけで会場の雰囲気が変わるの凄いよなぁ…と毎回思う。
中禅寺さながらに、あの黒い着流し姿はちょっとした緊張感と異界感がするよなぁ。

そんな京極先生が始めた朗読は、『後巷説百物語』に収録されている「風の神」の終盤部分。
個人的にこの話はシリーズの中で大好きな話のひとつなので、思わず心の中でガッツポーズでした。
やっぱりね…先生自身による百介の最期の場面の朗読はグッとくるものがあった😢
途中で鳴らされるりんの音も良かったなあ。
(ちなみにこの話には和田知稔(名前)がでてくるんだよね。鉄鼠の舞台化決まったから、その繋がりもあってこれを選んだのかなとか邪推してしまった)
あと、先生の「御行奉為」が聞けたのが幸せすぎたハートのバルーンハートのバルーン


読み終わり静かに去っていった京極先生の後に現れたのは、宮部みゆき先生。
写真とかで見たことはあったけど、生でご本人を拝見するのは今回が初めてでしたが……

とにかく可愛い方でした!!!
アフタートークでの発言もそうだけど、めちゃくちゃ可愛い方だな?!
え、本当にこんな可愛らしいお方があの『模倣犯』とか『火車』を書いてるんです………??作家さんて、やっぱり凄い。

宮部先生が朗読したのは『三島屋変調百物語』シリーズから、単行本未収録のお勝の話。
こちらは昨年発売された文箱に同梱されていた書き下ろしで、詳しくは言わないけどお勝が若い頃を回想するような話です。
三島屋シリーズは好きでお勝編までは読んでいたので、このお話が聞けて良かった乙女のトキメキ
宮部先生の読み方はとても素敵で、聞いているとお勝が江戸の街並みを歩いている姿が浮かんできました☺️


宮部先生が読み終わり壇上を去ると、少ししてから改めてお二人で登場。
(この時に宮部先生が、先程読んだ台本の表紙を客席に見せてくれてた。とても綺麗な装丁だから、みんなに見せたかったらしい☺️)
ここからはアフタートークとしてお二人が色々な話をしてくれました。

始まったのは、京極先生の「さっきロビーのとこでコロ助を拾った」という話。
あの……御大がコロ助拾ってるという絵面を想像しただけで笑えるんですが←
すると宮部先生が突然「コロ助ナリ~!」とコロ助のモノマネをしたので、御大も思わずびっくりしてた(笑)
宮部先生、コロ助が好きだそうです

京「(コロ助は)物販スタッフに預けてありますのでね。落とした方は行ってください。でないと宮部さんが……」

宮「(名乗りでる人が)誰もいなかったら、私が連れて帰ります!」

いや宮部先生ほんと可愛すぎなんだが??
お互いの朗読の話になった時も、事前に台本を受け取って自宅で何度も練習したのに、本番は全然ダメだったと言ってて。
「お家でやった時はね、1度も噛まずにすらすら読めた時があったんですよぉ~!」と悔しそうにしてた😅
ちなみに録音しながら練習してたと話したら、京極先生が「録音したんですか⁉️」って驚いてたし、「ならその録音を流せば良かったのに」と一言。
朗読の口パクとはwww

何ヶ所か噛んだり飛ばしたりしちゃったから、原作知ってる方には間違えてるのバレちゃう……と言っていた宮部先生に、「人間は忘れるいきものですから!」「勝手に脳内補正がかかって(間違えたこと)なんて分からなくなるから大丈夫」という慰め(?)をする京極先生。
だったら安心!と喜ぶ宮部先生、かわいいが過ぎる。


そんな今回の朗読ですが、宮部先生情報によると、京極先生が台本をもらったのはイベント当日だったとの事…………そんなことある?!
ここから京極夏彦による角川(とスタッフ?)へのクレームがスタート!笑

・今度出る巷説~の最終巻の掴み本に、今日来たら題名書いてくださいと言われて書いた(背に。ちなみに2冊あったのは見た)。
「中身は白紙ですよ⁉️」いや私、欲しいですよ!
宮部先生に「お家に飾れば?」と言われ困惑する御大が可愛かったです←

・物販で販売する『怪と幽』にサインしてくれと言われた。
「怪と幽の!どこにサインする場所があると?!」

・しかもサインしたのは温泉特集(怪と湯)号www
仕方ないから温泉の効能とかを適当に書いたらしいwwww
私は開演20分前くらいに到着したから、残念ながら現物は拝めず💦

・そもそも物販は開演前には半分だけ出して、残りはイベント終わってからまた出して売る。
これが角川ですよ!みたいな事言ってた🤣


そして話はお互いの近況についても。
京極先生は絶賛30周年記念で様々なイベントがあるから忙しそう、と宮部先生。最近も境港行ってたしね。
ちなみに境港から戻ってきてから、ちょっと喉の調子とかが悪いのだそう……ご本人もこの後の話で「歩く基礎疾患」だからコロナとか罹ったら即、死ですよ!と言ってたし、体調には本当に気をつけて頂きたいアセアセ

宮部先生は、最近になって花粉症デビューなさったそうで😅
元々この桜の時期の朗読イベントは、大極宮のお1人である大沢在昌先生が酷い花粉症だから出席拒否(笑:私も花粉症だから気持ちはよく分かる…!)だったとの事で、次の桜時がどうなるか気になるところ………。
なお、京極先生は花粉症ないそうです。
(花粉症はないけどそれ以外で歩く基礎疾患とのこと)

また、宮部先生は最近忙しくてなかなか本を読む時間が取れなくなってしまったので、オーディブルを始めたそう。CMみたいに聞きながら家事や作業が出来るから良いと言ってた。
YouTubeにある朗読動画とかも見てる(聞いてる)そうで、そこから突然、京極作品は朗読とかないんですか?ととんでもない質問がwww

聞かれた京極先生、めちゃくちゃツッコんでた!
「どれを読むの?!」「読み手も地獄」「聞いてて途中で止めるのキツい」「○○(海外の国名言ってたけど忘れた…)まで直行便で行く時くらいしか(全部)聞けないでしょう!」そもそも「著作権切れてないからやってたらダメなんです!」と(笑)
確かにそうwwww宮部先生も、あっそっか!ってなってた可愛かった🥰

宮部先生は現在、家事支援ロボットが登場するお話を書いているそうで、ロボットの話にもなった。
そしてここで判明した事が。

京極夏彦は、某ファミレスの猫型配膳ロボットが嫌い!笑
曰く「あいつら仕事なんかしてないでしょ!」「料理取ろうとすると後ろ向くから取れないんですよ」ということで嫌いだそうです😅
こういうのばっかりに頼ってたら人間はどんどん駄目になっていくとも言ってて、それは確かにと思った。
……けど、○ラちゃんに関しては料理取れたら好きになりそうな気がしなくもない(苦笑)

とまあこんな感じで色々な話を聞けたのだけれど、個人的に一番興味深かったのは「今後読み物や書き手はどのようなかたちになっていくのか」について少しだけだけど言及していた点。
どんどん進化している生成AIの件もあるし、この話題は最近気になっていたので。

宮部先生のこの問いに対して京極先生は「このままではいられないでしょう」とキッパリ。
今後は読み手に委ねられる割合も大きくなるだろうとも言ってたけど、やっぱり作家さんたちも気になるところだよね…。
ただ、「(ページを)めくるという行為はなくならないでしょうね」とも言っていてそれはハッとしたしなんだか嬉しかった。
確かに考えてみたら、電子書籍だって〝次のページにいく〟というのは紙の本をめくる行為と同じだもんね。

そして、電子書籍で私の本なんか読みたくないでしょ!からの今日朗読した部分がいかに少しだったかを主張する京極先生。
「(巷説の文庫本を出して)これのこんな………こんなもん(最後のほうのページを少し摘んで)ですよ!」
知ってる人は分かるけど、知らない人は訳分からないでしょと叫んでて会場は爆笑🤣
それに追い討ちかけるように、終演後に次回発売の巷説最新刊は1200ページ超えとアナウンスされて更に爆笑だった!


終演後、物販に御大が立つとのことで再びコーナーへ。

トランプどれがいいか(3種ある)選んでください!ってお願いしたら「これしかないでしょう!」と即座に百物語を渡されました😁


頑張って、今日の爪の色は『魍魎の匣』のネイルポリッシュですって伝えたら「そうなの?!だからほら、(爪と)同じ色でしょう!……よく分かんないけど」

いいんです!御大が選んでくれたなら理由は何でもいいむしろ無くてもいい!



めちゃくちゃ濃密なのに、あっという間に過ぎた1時間半。

また次回開催もあったら行こうと心に決めたイベントでした。














ちなみに塗っていたネイルポリッシュはこちら。

文豪ネイルポリッシュ、京極夏彦シリーズ『魍魎の匣』