Single8

福岡KBCシネマにて

3月24日(金)より公開中!※3月30日(木)迄


待ちに待った『Single8』が公開!仕事を切り上げて初日に観に行きました。

おおー!これは8mmカメラを回したことのある者にとってはたまらない映画ですネ~😃✨❗️


小中和哉監督の自伝的作品

個人的な話になりますけども、小中監督と知り合ってちょうど35年経ちます。

この『Single8』の構想を初めに聞いたのは3年前、小中さんが演出したNHKの夜ドラ『いいね!光源氏くん』の最終回を観て電話したときでした。

『光源氏くん』は小中さん得意のタイムトラベルものだったんですけど予想以上に傑作でした😃

興奮しながらひとしきり私が絶賛すると、次回作は自身が高校生のときに経験した8mm映画制作を描きたいとおっしゃった。(面白そうー!)

さらに2年前、『いいね!光源氏くん 2』の最終回を観たあとの電話では件の企画は更に進み、資金調達のため文化庁の助成金の申請をしていて審査結果待ちということだった。助成金がおりれば具体的な撮影準備に入る算段。しかしその制作費を聞いてこんな低予算で劇場用映画が作れるのかとびっくりした。しかし自身の原点に還るべくあえて自主映画の体制で挑む強い姿勢に気概を感じました。

『いいね!光源氏くん1&2』『星空のむこうの国(リメイク版)』と、ここのところイイ流れです。監督乗ってるな😃

傑作の予感!


『Single8』感想

高校生が試行錯誤を繰り返しながら台本を練る姿、撮影方法の様々なアイデア、そしてほのかな恋心。

いやあ~面白かった!

しかし最後は恋は実らないの?!

うーん、ちょっと意外だったけども、それもまた青春なのだ😃💖


そして一番に思ったのは、小中さんって映画監督になるべくしてなったんだなということでした☺️✨❗️


タイム・リバース

主人公たちが作る『タイム・リバース』という8mm映画なんだけども、オリジナルは小中さんが成蹊高校の映研時代に作った『TURN POINT  10:40』(1979年/33分)が元ネタ。

これも電話で聞いたことなのだけど『TURN POINT 10:40』、実は中学時代に作った『タイム・リターン』(1978年/18分)のリメイクなんだそうだ。

映画ではそこは省かれてるけど、カメラのリバース機能から地球の時間がさかのぼっていくという物語設定を中学生で思い付いてたなんてやっぱり天才ですね!


独特の編集

『タイム・リバース』の撮影場面。歩道橋を歩く主人公以外はなんと全員うしろ歩きしているという設定。

人ごみのなか、実は主人公2人がうしろ歩きをして撮影している。

本当はカメラ屋の兄ちゃんからリバース機能の付いたカメラを借りに行ったのだけど店の物だから貸せないと門前払い。

しかしその兄ちゃんから通常のカメラを天地逆さにして撮り、編集のときフィルムの頭と尻を逆につなげばリバース機能と同じことができるよと教わる。

この説明を小中さんは撮影(現在)とカメラ屋さんでの兄ちゃんの解説(過去)を交互にシーンバックしていくことで補完していく。

兄ちゃん「このカメラを使うなんてお前ら10年早いよ」→

佐々木「10年早いか(苦笑)。。じゃあどうすんの?」→

兄ちゃん「こうやんだよ」(カメラを逆さにする)→

広志(カメラを逆さにする)

佐々木「こんなやりかたがあるんだ」

別々な時間軸をアクションつなぎでテンポよく見せていく小中さんらしい編集でした😉👍️✨


瑞々しいキャスト

淡々と進んでいくストーリーのなか、時折ハッとする場面がある。

例えばサマーキャンプの半合炊飯の場面。トシさんも書いておられましたけど、広志のファインダー越しにスチルカメラを構える夏美の姿にドキドキしました。夏美役の髙石あかりさん凄く良かったです!

口数少なげな主人公の広志も、夏美との微妙な距離感が自然に表れていて愛しく思えました照れ



クラウドファンディング

劇場公開の宣伝費確保のためのクラウドファンディングに参加しました。


(リターンの品々)

エンディングで名前(本名)がクレジットされたのですがスクリーンで見るとデカイんですよ。

パンフレットにも名前が掲載されてました。ありがたや~😃✨

しかしこんな形で映画と関われるなんて凄い時代になったなと思いますね😉✨








Single8
絶賛上映中!

青春のきらめきを!
フィルムの手触り感を!
映画館で体感しよう😃❗️