映画館でアルバイトしていたときの話です☺️✨



2000年12月16日公開作品
『バトル・ロワイアル』

スタッフ
監督/深作欣二
脚本/深作健太
原作/高見広春
撮影/柳島克己  照明/小野晃  美術/部谷京子  録音/安藤邦男  編集/阿部亙英  音楽/天野正道  制服デザイン/BA-TSU
キャスト
藤原竜也  前田亜季
山本太郎  柴咲コウ  栗山千明  安藤政信  塚本高史  高岡蒼佑  前田愛(声)  山村美智子  深浦加奈子
ビートたけし


2000年のラインナップに『バトル・ロワイアル』が入ったとき副支配人のYさんと「これを上映していいのだろうか??」と真剣に悩んだことを思い出しました滝汗💦

なんせ中学生が殺し合う話です。過激な描写は子供たちや若い人たちに悪影響を及ぼすのではないか?
仕事帰りの焼き鳥屋でも議論は続きました。
しかし、我々がいくら悩んだところで本社に逆らうことなど出来るはずもなく、葛藤を抱えながら公開を迎えることになりました。







ひじょうに残虐な場面が多い映画ですけど、蓋を開ければお客さんがわんさか入りました。
興収10億円が大ヒットの目安とされていた当時、最終的には30億円超えの大大ヒットとなったのです。

そしてある日こういうことがありました。

上映中、ロビーの椅子に高校生らしき男子が2人座っていて、そのうち1人が肩を落としてわんわん泣いているんです。
ひょっとして場内でトラブルがあったんじゃなかろうかと理由を訪ねると、一方の友達が「僕もわからないんです」って言うんですね。
映画を観ていたら突然泣き出したらしいんです。

映画は終盤にさしかかってたんですけど、嗚咽してる男の子にどの場面が泣けたのか聞いてみました。



生き残った3人。
川田(山本太郎)、秋也(藤原竜也)、典子(前田亜季)。

教師キタノ(ビートたけし)と撃ち合いになる場面です。



このときキタノが撃ったのは何故か水鉄砲でした。

たけしの水鉄砲が~
水鉄砲が~~
うぇぇぇーーんん💦

男の子はあの水鉄砲の場面で涙したのでした😭😭😭

うーん、何故あそこで泣けたのか・・・私には正直わかりませんショボーン

感受性が人一倍強い子なのか。
深い意味があってのことなのか?
いずれにせよ男の子の琴線に触れ魂が震えたことに間違いないようです。


私はこのとき思いました。
ひとつには、この男の子と私とでは受け取り方がこんなにも違うのかということ。

もうひとつには、映画は観た人のものだということ。
それを邪魔してはいけないということ。

たけしの水鉄砲の場面はあの男の子にとって衝撃的だった。
どんなに周りが不思議がろうと厳然とした事実だ。



けっきょく彼らはラスト&エンディングを観ることなく、ほどなくして帰っていきました。

彼らもいまや40歳手前。
あの時の映画体験はその後の人生に何かしら影響を及ぼしたのだろうか。どんな大人になっているのだろうか。

といったわけで、映画館でアルバイトしていたときのお話でした☺️✨

『バトル・ロワイアル』

あらためて観たけどやっぱり苦手です😁
お薦めできないかも😅

でも、ご覧なった方が何かしら感じるものがあったら映画はその人のものになるんですよね。
それは大事にしたいですね照れ




ロビーで嗚咽する姿が今も脳裏に焼きついています。