実はこの日、砕氷艦しらせが来港し、艦内見学会が催されたのです。
破氷艦「しらせ」は海上自衛隊所属となっており、
南極観測隊の送迎などの業務を行うほか、
災害時などにも活躍しています。
お昼前の11時過ぎ。
会場となるお魚センターには、
露店が並んでおり、観覧ではなく、もはやお祭り状態のようです。
今回の目的である砕氷艦しらせに乗るには、
シャトルバスに乗り、少し離れた停泊地へと移動する必要があります。
シャトルバスに乗るため、
受付で住所、氏名を記入の上、
持ち物検査のセキュリティチェックを受けると、
腕にオレンジのチェック輪を巻かれました。
テロ対策でしょうか。。。
セキュリティチェックを済ませて
待つこと3分。
大型バスがやってきました。
乗り込むと、
豪華なバスで、アコンも効いており快適でした。
(この日は暑かったのです)
30人近くの人が乗ると、
バスが走り始めました。
いよいよ停泊地へと向かいます
5分くらい走ると、
岸壁に大きな船が停泊しているのが見えました。
砕氷艦「しらせ」です。
乗船用のタラップには、
「ようこそ、しらせへ」と書かれた歓迎幕が掲げられています。
間近に見ると、背も高く、大きな船でびっくりしました。
10階建てのビルくらいの高さがあります。
そして、船上には万国旗が風にはためいています。
おそらく南極に基地がある国の国旗でしょう。
*注:「週末よさこい生活kayo」様より、万国旗ではなく
国際信号機で、「W E L C OM E」(ようこそ)を意味している、
とのメッセージをいただきました。
当方の認識不足ですみません
いよいよタラップを上がり乗船します。
タラップは急な傾斜となっており、
しかも金属製のため滑りやすくなっています。
歩きにくく、皆さん、ゆっくりと上っていました。
タラップを上がりきると、
いよいよ船内見学です。
船内は一方向に進む形で、
船内を一周できるような順路となっていました。
船横にある甲板を進むと、
上空に救難用のボートがつるされていました。
難破した際などに乗るのでしょうか。。。
さらに進むと、
船尾にある甲板へと出ました。
この日は晴れており、
秋を思わせる空が甲板の先に広がっていました。
浜田港付近の陸地も見えます。
船尾には、大きな格納庫も設置されています。
ここが格納庫。
ヘリコプターなども入る大きさです。
この日は何やら行列ができていました。
行列の先には、
なんと、南極の氷(実物)!
しかも触ることもできます。
近づいてみると、
ピチッ、ピチッという音が聞こえます。
氷の中の空気がはじける音だそうです。
南極の空気が、遙か遠くの日本ではじけていると思うと、
神秘的な気がしました。
船尾から船首へとやってきました。
最初に見えるのは、塔のような細長く高い建物。
上方にある白い部屋は「見張り台」だそうです。
最近、東南アジアを航行すると、
海賊に狙われることがあると聞いたことがあります。
見張り台はこうした海賊を見つける際にも利用されているのかもしれません。
さらに先の船首へやって来ると、
白色の大きなクレーンが見えました。
南極へ航行する際や観測のための荷物を積んだコンテナを
荷揚げ、荷下ろしする際に使われるのでしょう。
クレーンを操作する操舵室も見えます。
宙ぶらりんのよう操舵室ですが、
怖くないようでしょうか。。。
いよいよ船室のある船内へと入ります。
急な階段を上りきると・・・
船橋にたどり着きました。
操舵室がある場所です。
窓の外には、
先ほど見学いたクレーンが見えます。
船首の先には青い海が広がっていました。
船橋内には、航海に必要な
方位磁針(コンパス)もあります。
大きいですね。。。
そしてなぜか旭日旗が4枚も飾られています。
そのうちの2枚はボロボロで下半分がなくなっていました。
きっと古くなった旭日旗も捨てることなく、
そのまま使用しているからでしょう。
それだけ旭日旗を大切にしており、
大きな意味を持っているのだと思います
多くの観覧者が船橋にある操作パネルとみたり、
窓の外に広がる海を眺めていました。
壁に掲げられている写真を見ると、
南極を進む「しらせ」の姿がありました。
よく見ると、船底から水のようなものを噴射しています。
近くにいた船員(海上自衛隊の隊員)さんに伺うと、
融雪剤とのことでした。
船底から融雪剤を出して、進んでいるとのことです。
船橋を出て、階段を降ります。
すると、船内のいろいろな施設が現れました。
まずは散髪屋さん。
中を見ると、
こじんまりとした殺風景で、席も1席のみでしたが、
きちんと大型の鏡もありました。
こちらは、南極を観測する観測隊の隊長室です。
斜めから除き、部屋の奥を見てみると、
大きなソファがありました。
こちらは観測隊の隊員室だそうです。
中はこんな風景。
隊長室とは異なり質素でした。
途中には消防用の用具も置かれていました。
館内で火災が起きた際には、
自分たちで消火せねばなりません。
いろいろな器具や操作盤が取り付けられており、
観覧者から船員さんに対して多くの質問をされていました。
聞きたいことがたくさんあり、
見学時間も長くなってしまいます。
県内見学も終盤です。
船から港を眺めると、見学うぃし終えた方、
これから見学に船上へと上がる方、
それぞれの姿が見えます。
船首、船尾を見ると、
普通の船は尖っていますが、
「しらせ」は婉曲の形をしています。
船内で船員さんに聞いたところ、
砕氷艦は氷を砕きながら進むために、
婉曲になっているのだそうです。
氷上から船の重みを使って砕氷するようなイメージだそうです。
船首付近の係留ロープには旭日旗が掲げられていました。
韓国の観覧式典では旭日旗を掲げていたために、
寄港を拒否されるというニュースが以前ありました。
第二次世界大戦の軍国主義の象徴だということで、
拒否されたそうです。
いちゃもんをつけられても、
毅然と抗議されていたので、
すばらしいと思いました。
「しらせ」の旭日旗も、
その活動を誇らしく思うかのように、
風にはためいていました。
ペンギンが歩く南極を進む「しらせ」。
「しらせ」に乗船する海上自衛隊員さんは
通常の任務外の業務もしなければならないことも
あるそうです。
観測隊員を無事送迎するため、
災害時には災害支援のために頑張っている海上自衛隊員さんに
敬意を表します。
これからも頑張ってください。
[乗船記念スタンプ]
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