今日は朝から不安が強くて、布団から出られなかった。カーテンの隙間から差し込む光が部屋を照らしているのを見ながら、ただぼんやりと天井を見つめていた。スマホの通知音が何度か鳴ったけれど、確認する気力もなく、ただ時間だけが過ぎていくのを感じていた。

午後3時を回った頃だろうか。突然、懐かしい着信音が鳴り響いた。画面を見ると、そこには「元嫁」という文字。心臓が大きく跳ねる。離婚してからもう2年。たまに連絡を取り合うことはあったけれど、電話はほとんどない。指が震えながら、受話ボタンを押した。

「どうしたの?」 声が出るか不安だったけれど、何とか言葉にできた。

「ごめんね、突然。元気?」 相変わらずの優しい声。結婚していた頃と変わらないトーンに、少し胸が締め付けられる。

彼女は最近転職したという話をしてくれた。新しい職場の話、休日の過ごし方、たわいもない日常のことを。昔みたいに自然な会話が続く。でも、お互い今は違う人生を歩んでいる。それを痛感させる15分間だった。

電話を切った後、なんだか少し身体が軽くなった気がした。一日中重たかった心が、少しだけ晴れた気がする。元嫁との別れは辛かったけれど、彼女が幸せそうで、どこかほっとした。

カーテンを開けてみる。夕暮れの柔らかな光が部屋に差し込んできた。今日はもう寝よう。でも明日は、少し早起きできるかもしれない。