目が覚めると、天気予報のアラーム音が静かに部屋に響いた。時計を見ると、午前10時。昨日の夜遅くまで寝られなかったから、こんな時間に目が覚めるのも無理はない。しかし、体は疲れているはずなのに、目を閉じると頭の中にいろんな思考が渦巻いている。眠気が引いていくのが分かる。

「今日、何しようかな…」

この問いが心の中で繰り返される。今日は仕事がない。会社からは「今日は出勤しなくて大丈夫です」とメッセージが届いていた。でも、仕事がないということは逆に自分を見つめる時間が増えてしまう。暇で不安な時間が積もり積もって、自分を追い詰めていく。こんな日は、どうしても思考が負の方向に流れていく。

ベッドから出る気力も湧かず、スマホを手に取った。SNSを見ると、友達が楽しそうに過ごしている投稿が並んでいる。それを見た瞬間、また不安が胸をよぎる。「自分だけが取り残されているのでは?」という焦りや孤独感。何気ない投稿でも、それが自分にとっては大きなプレッシャーになることがある。

 

11:00 リズムを作れずに過ごす時間

しばらくぼんやりとスマホを見ながら、何もしたくない自分に嫌気がさす。過去にはこんな風に無駄に時間を過ごしてしまう自分が嫌いだったけれど、最近はそのことさえも心の中で許してしまうようになっている。「まあ、今日は何もしていなくてもいいか」と思いながらも、後悔の気持ちがどこかで渦巻いている。

午前中はとにかく無駄に時間を過ごしてしまう。寝ることなく、ただぼんやりと過ごす時間が続く。でも、心の中ではそのことが次第に重荷になり始める。何かをしなければならないという義務感が頭に浮かぶ。「何かしないとダメだ」と考えるけれど、実際に手をつけるのは難しい。

不安障害の症状が出ている時、こうして無駄に過ごしてしまうことはよくある。日常の些細な出来事が、全て不安に変わっていく。例えば、スマホの画面を見ていて、ちょっとした通知が来るだけでも、それが気になって仕方がない。「これは大事な連絡かもしれない」という思いが強く、次第にその通知が気になり始める。

そして、それがもし大したことのない連絡だったと分かった瞬間、「なんであんなに気にしていたんだろう?」と自分を責める気持ちが湧いてくる。でも、これが不安障害の一部なのだと理解しても、どうしても心の中では受け入れがたい。


13:00 ランチと一息

昼前、ようやく少し体を動かそうと決意してキッチンに向かう。食事を作るのも億劫だが、少なくとも何かをしていると自分に言い聞かせながら、簡単なランチを作る。今日のメニューは、冷蔵庫にあった卵と野菜を使ったオムレツ。冷たい手が卵を割る瞬間、少しだけリズムを取り戻せる気がする。包丁を使うときの手のひらの感触、フライパンに油をひく時の音、それが心を少し落ち着かせてくれる。

食事を終えた後は、またソファに横になる。目を閉じても、心の中で次々に考え事が湧き上がってくる。「この先どうしよう」「このままでいいのだろうか」その繰り返し。思考を整理しようと頭を使うが、すぐに頭の中でぐるぐると回る不安に飲み込まれていく。


15:00 外に出る決心をする

さすがに今日は外に出ないと、体も気持ちももっと沈んでしまう。気分転換が必要だと思って、無理やり外に出る決心をする。外の空気を吸って、少しでも自分をリセットしようとする。しかし、家を出る一歩がとても重い。

玄関のドアを開けると、外の寒さが顔に当たる。予報では晴れると言っていたけれど、曇り空が広がっていて、気分がさらに落ち込む。歩きながら、周囲を見ても、人々が忙しそうに歩いているだけで、自分だけが取り残されているような気がする。こんな時、人混みの中を歩いていても、逆に孤独を感じる。

しかし、少し歩いて公園に着くと、少しだけ気持ちが楽になる。公園には、数人の子供たちが遊んでいて、その姿を見ていると、自然と笑顔がこぼれる。子供たちの楽しそうな声が、心を少しだけ軽くしてくれる。しかし、その瞬間にふと気づく。自分もこうして、ただ生きているだけでも良いのだと。


17:00 帰宅後の一人時間

帰宅すると、また一人きりの部屋に戻ってきた実感が強くなる。だんだんと、気持ちが静まり、考えが深くなる。今度は、夕食の準備をしながら、心の中でいろんなことを整理しようとする。どうしてこんなに不安になるのか、どうして一日がこんなに長く感じるのか。その原因を追い求めるが、答えはなかなか出てこない。

家の中が静かすぎて、余計に不安が募っていく。まるで、時間が自分を追い詰めてくるような気がする。でも、無理にそれに対抗しようとすると、逆に自分が疲れてしまうことを知っている。だから、今日はただ流れる時間に身を任せようと、深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。


22:00 寝る準備を始める

夜になり、布団の中で目を閉じる。今日は何もしていない自分に対する後悔もあるけれど、同時に、今日一日を無理せず過ごせたことに安堵もしている。確かに不安な日々が続くけれど、それでも一日一日を乗り越えていくしかないのだと感じる。

これから眠りにつく前に、少しだけ自分を励ます。明日は少しでも、心地よく過ごせる一日になるといいな、と。